2013年8月31日土曜日

夏の終わり

明日が締め切りの申請書をさきほど提出完了した。これでようやく今夏予定していた執筆が全て終了。長い夏やったなぁ。まぁ論文にしろ申請書にしろ受理されないと意味がないんだけども、今はとりあえずちょっとした達成感がある。こうやって色々なものを執筆すると、自分の研究やアイデアを見直す良い機会になるだけじゃなくて、必然的に色々と文献を漁ったりもする訳なので、まぁ結構疲れたけど良かったなと思いましょう。
毎晩娘が寝る時に本の読み聞かせをしているのだけど、今月は Magic Tree House の第37巻「Dragon of the Red Dawn」を読んでいた。舞台は江戸時代の江戸で、Jack and Annieが松尾芭蕉に会うお話。まぁ自分が日本人だからだろうけど、今までで一番良かったかも。で、この本の中で芭蕉が言った「Words can outlive their creators.」という言葉が、とりわけ執筆活動中だった自分の心に残った。うちらがやっている研究でも結局一番大事なのは、論文という形で言葉にして新しい概念を世の中に知らせていくことな訳で、末永く引用されるような論文とか、概念をビビッドに表す新しい用語とか、そういう “outlive” するものを世に送り出していきたいもんやよねぇと思ったのでした。

2013年8月29日木曜日

SeaGlass Pinot Noir

SeaGlass Pinot Noir 2011
California、Santa Barbaraのピノノワール。チェリーと甘酸っぱいグレープフルーツのようなフルーティな味わい。後味はすっきりしていてとても飲みやすい。10ドル以下だし、これはなかなかイイ。

複雑なK

今朝ジャッキーがテレビで流れていたというニュースの動画を見せてくれた。なにやらアメリカではよくある同性婚についてのニュースで、あるフロリダの女性同士のカップルがフロリダでは婚姻を認められなかったのだけどテキサスの法廷で認めさせることができたのだというお話。でもこれそんなに単純な話ではなくて、このカップルの一方の女性は元々は男で性転換をした人なんだそうな。で、インタビューを受けているその問題のカップルを見てビックリした。なんと同じデパートメントで研究しているポスドクの K だったのだ。実は随分前にこのKと少しだけ共同研究みたいなことをしたので彼女のことはよく知っている。背が高くて男みたいな風貌なのだが、オランダ人は背が高いっていうし、ただ男っぽい女性なのかなとか思っていたけど、なんと彼女がそのtrangender(性転換した人)なんだそうな。でもそこでちょっと頭がこんがらがった。つまり彼女は昔男だったけど性転換手術を受けて女になったのに女の人と同性婚したというのだ。これってどういうことなん?複雑やなぁ。
なんかニュースではうちの研究棟も映っているのだけど、ちなみに彼女はハエを使って性決定の研究をしているのでした。

2013年8月25日日曜日

明日やん

レビュー論文を投稿し終わったことでちょっと油断していたら、いつの間にか学会の要旨投稿締切日が日本時間で明日に迫っていることに気付いて今急いで書き終えた。ということで、12月の神戸でのMBSJ2013、トークしに行きます。どのネタについて話そうか結構迷ったりしていたのだけど、SSTは今やっているスクリーニングが新しい展開をもたらしそうだし、やっぱり今回も今一度CCHのことを話しに行こうかなと。少し新しいデータも紹介できると思う。
さて、ほいじゃ明日からはいよいよ今夏自分に課せられた最後の執筆に取りかかりましょう。

2013年8月22日木曜日

とりあえず脱稿

論文の提出締め切りは明日だったのだけど、エディターが正式なサブミッションの前に原稿を見てみたいと言うので、今朝エディターに直接原稿を送付したらアップロードもエディターがしてくれることになったので、面倒なサブミッションの手間が省けてよかった。ということで、とりあえずは脱稿。レビューはどのくらいかかるんかな。まぁでも期限内に提出できてよかった。これで今夏一番のヤマを超えた感じ。
さぁ、次は来週頭締め切りの学会発表要旨と今月末締め切りの申請書の執筆に取りかからねば。なんか今年はなんやかんやと執筆ばっかりしている気がする。

2013年8月20日火曜日

Back to school 2013

こちらの学校は今日から新学期スタート。ということで、うちの子たちも今朝はりきって登校していきました。
余裕の2nd graderと、今日から新しい学校に入学する緊張気味のpreschooler。preschoolerのほうはちょっと心配だけども、みなさん頑張って下さい。
ちなみに大学の新学期は来週から。

2013年8月19日月曜日

CCでのCP

ディスクなんかにおけるcell competitionでは、winner cellが “compensatory proliferation” を起こしてloser cellのapoptosisによって失われる領域を補っている、というのが共通認識だと思うけど、この時にwinner cellがadditional divisionを起こすそのメカニズムは、いわゆるcanonicalな “apoptosis-induced compensatory proliferation” とはちょっと違ってるんとちゃうんかなぁ? だって、apoptosis activation + p35のundead cellはneighborsにtumorigenic overgrowthを引き起こすけど、competitionでloser cellのapoptosisをp35でブロックしても普通そんなことは起こらへんやん。
という、だいぶ前から持っていた矛盾点をやはり今回も説明することができないのだけども、それについて少し触れておこうと思ったらパラグラフの順番を入れ替えるべきであることに気付いたので、ちょっと修正。
それにしても、これについて誰かうまい説明をしている人いましたっけ? 

2013年8月18日日曜日

Pool

アパートのプール。みんなあんまり使わないのか、いつ行ってもウチの貸し切り状態。

あと5日

昨晩ようやく論文原稿を書き終えた。あとFigureを作らないといけないけど、ちょっと一息つける感じ。今回このレビューを書くにあたって全体的なストーリーのアイデアをボスに見せた時、イントロとしてのendoreplicationに関するパラグラフだけボスに書いてもらうことにした。のだが、自分が書いた第一稿の文字数はすでに制限文字数を超えてしまっていたので、ちょっと削っていきながら頼んでいたイントロの部分をインテグレイトしようぜって言ったのだけど、結局ボスは「今あるユーの原稿ですでにナイスだから、ミーのパラグラフはいらないねっ」と。
ユ、ユーはもしかして書かへんかったんとちゃうのんか?ってもう少しでつっこみそうになったけど、まぁ確かにコレはコレで良いのかもと思い始めて結局そのまま仕上げてしまった。予想通りこの原稿執筆にはかなり苦しめられたけど、夜中にいろんな文献を調べている中でこれまたいくつかオモシロイ発見があった。数十年前の論文にある形態学的観察にはやっぱりすごいものがあるなぁと改めて思ったり。
ということで、締め切りまであと5日。

2013年8月14日水曜日

あと9日

このところ毎晩遅くまでオフィスで執筆して、ようやく懸案のレビュー論文が形になってきた。とりあえずの第一稿を昨日ボスに送信したら、「Well done!」という言葉とともに直しが返ってきたのだけども、いくらかおおまかなコメントがあっただけでほとんど何も直していなかった。あの方、たいがい第一稿はほとんど直さないのよね。まぁあともう少し足さないといけない部分があるし、全体的な流れを整えていかないといかん。デッドラインまであと9日。なんとかなりそうな気がしてきたけど、Author Guidelinesを確認していたら「Late articles may be cancelled.」とか書いてあるし。しかもinvitedとはいえ、ここは結構ちゃんとしたピアレビューが入るみたい。今一度気合いを入れ直してラストスパートかけます。

2013年8月9日金曜日

ビリーのゼミ

今日のゼミはビリーによる研究発表。ビリーはうちのラボでアンダーグラジュエイトとしてもう二年以上やっているのかな。元々アンダーグラジュエイトの中でもしっかりした方だと思っていたけど、最近だいぶいけてる感じになってきた。今日の発表はいろんな論文を紹介しながら自分の仮説を説明するという感じだったけど、なかなか堂々としたもんだった。で、ビリーが紹介するいろんな論文のデータを見ているうちに、もしかしたら自分がスクリーニングで見つけたフェノタイプはコレに関与しとるんとちゃうんかなと思い始めた。ゼミが終わってからオフィスに帰って早速それについての論文を調べているところにボスがやってきて、もしかしてアレってこういうことなんじゃないの?と自分が考えていたことと全く同じことを言うので笑ってしまった。そうやね、たぶんそうかも知れんね、ということでまた一つプロジェクトが枝分かれしつつある。

2013年8月8日木曜日

Cell competition in the early mammalian embryo

さて、mouse embryoでのcell competitionを報告する論文が、NatureとDev. Cellに連続で登場した。

Myc-driven endogenous cell competition in the early mammalian embryo. (2013) Nature 500: 39-44.

Competitive interactions eliminate unfit embryonic stem cells at the onset of differentiation. (2013) Dev. Cell 26: 19-30.

Nature Articleのほうは、Mycレベルの差によるcell competitionがマウスのエピブラストおよびES cellsで起こることを示した論文。まぁ起こるんやろうね、と予想されていた結果とはいえ、ここで重要なことは、experimental inductionだけではなくて、endogenousな通常発生過程においてもintrinsicなMyc発現レベルに差がある細胞間でcell competitionが起こっていることを証明した点。うーむ、エンガルフして食べとるねぇ。

During normal development we found that Myc levels are intrinsically heterogeneous among epiblast cells, and that endogenous cell competition refines the epiblast cell population through the elimination of cells with low relative Myc levels. 

発生過程におけるendogenousなcell competitionはハエでも報告されてなかったよなぁ、と思ったけど、ほぼ同時にCurr. Biol.に出てきたモレノ先輩とこからの以下の論文では、developing ommatidiaでのrecognition and elimination of supernumerary postmitotic neuronsに“Flower Code”が必要であることが示されており、これも発生過程におけるendogenousなcell competitionということになるか。

"Fitness fingerprints" mediate physiological culling of unwanted neurons in Drosophila. (2013) Curr. Biol. 23: 1300-1309.

で、Dev. Cellのほうの論文では、embryonic stem cellsにおいてBMP signalingやautophagyにdefectを持つ細胞、もしくはtetraploid cellが、differentiationの開始後にnormal cellsにout-competeされてapoptosisを起こすことを示している。

ESCs that display defective bone morphogenetic protein (BMP) signaling or defective autophagy or are tetraploid are eliminated at the onset of differentiation in an apoptosis-dependent manner, only in the presence of wild-type cells.

メカニスティックな面では、「Elimination of unfit cells is apoptosis dependent and mediated by secreted factors.」であるということを、transwell cell culture systemを用いて示している点は重要ではあるが(その“secreted factor”がなんなのかは分かっていないけど)、これはNM博士が2007年のPNASの論文で同じことをS2 cellを用いた実験で示している。ちなみに、Nature Articleのほうではdiffusible signalの可能性は否定しとるね。ともあれ、やっぱりここでもdifferential levels of c-Mycが勝ち負けを決めると。competitionがESCsのdifferentiation開始後に始まるというのは、BMP receptorのfunctionを考えるとmake senseなんだけども、その意味は以下のようにも説明されている。

In the mammalian embryo, the initiation of gastrulation marks the onset of embryonic differentiation and is associated with the start of rapid proliferation cycles.  A potential cost of this very rapid proliferation rate is the likelihood of a high production of damaged cells.  It is thus expected that, at this stage, mechanisms are set in place to monitor epiblast fitness.

ということで、mammalのtissueにおける報告が増えたことと、endogenousなcell competitionが発見されたことはcell competition研究の重要な進歩やね。
Nature Articleのほうの一文で締めときますか。
Such a mechanism, by ensuring that the most capable of the available precursor cells are selected to generate the new organism, would be especially relevant to long-lived organisms, in which somatic tissues need to maintain functionality for long periods.

2013年8月7日水曜日

Circus Camp

今週、娘はFSUでサーカスのサマーキャンプに参加している。一週間、FSU Circusの団員の人達にサーカスを教えてもらうんだそうな。ジムナスティクスが大好きな娘にとってとても楽しいらしい。で、今日の午後は先生である団員達によるショウがあったので、ラボからサーカステントまで歩いていって娘と一緒に見てきた。FSU Circusは何度か見に来たことがあるけど、学生達がやっているとはいえなかなか見応えがある本格的なサーカス。今日のショウも子供達に説明をしながらの授業の一環だったんだろうけどなかなか楽しめた。で、その後娘と一緒に家に帰ったので残りの仕事をしに夜またラボに帰ってきて、今オフィスで論文執筆中。この論文、当然言いたいことは頭の中にあるのだけども、なかなか筆が進まなくて今かなり苦しんでいる。まぁ、こういうときはとりあえず思いつくままに書きまくるしかない。書きまくっているうちに何か形が見えてくるはず。

2013年8月6日火曜日

引っ越しBBQ

土曜日は引っ越しを手伝ってくれた三家族を招いてウチで「引っ越しBBQパーティ」を催した。奥様方はみんな日本人だけど旦那さんは自分以外アメリカ人とカナダ人ということで、旦那テーブルは完全に英語だったけど楽しくてついつい飲み過ぎてしまった。あんなに酔っぱらったのはいつ以来だろうかというぐらい。また機会があれば催したい。
ビール以外に飲んだのは以下の三本。Alamos Red Blendは結構甘いけど後味はすっきりしていてBBQにぴったりだった。リースリングも旨かったのは覚えているけど、最後だったからもうかなり酔っぱらっていたな。

Alamos Red Blend 2012

白鶴 純米にごり酒 さゆり

Charles Smith Kung Fu Girl Riesling 2012

2013年8月3日土曜日

Monsanto Chianti Classico

Castello di Monsanto Chianti Classico Riserva 2009
トスカーナのキャンティクラシコ。新鮮なチェリーの果実味たっぷり。バランスが取れていてとっても旨い。ブレンドは、Sangiovese 90%、Canaiolo and Colorino 10%。Flesh Marketの$20以下のコーナーにあってこれだけ値札がついていなかったのだけど、他のがだいたい$15以下だったのでまぁいいかと思ってレジに持っていったら$20だった。

ばっちり

先月まで住んでいたストリートのGoogle Street Viewに自分の家族がカメラ目線でばっちり写っていた。二年ほど前のものらしい。

長いPTEN

A Secreted PTEN Phosphatase That Enters Cells to Alter Signaling and Survival.  Science 341: 399-402.
Phosphatase and tensin homolog on chromosome ten (PTEN) is a tumor suppressor and an antagonist of the phosphoinositide-3 kinase (PI3K) pathway.  We identified a 576–amino acid translational variant of PTEN, termed PTEN-Long, that arises from an alternative translation start site 519 base pairs upstream of the ATG initiation sequence, adding 173 N-terminal amino acids to the normal PTEN open reading frame.  PTEN-Long is a membrane-permeable lipid phosphatase that is secreted from cells and can enter other cells.  As an exogenous agent, PTEN-Long antagonized PI3K signaling and induced tumor cell death in vitro and in vivo.  By providing a means to restore a functional tumor-suppressor protein to tumor cells, PTEN-Long may have therapeutic uses.

PTENのtranslational variant、“PTEN-Long”が見つかった。これはcanonicalなものに比べてN末側に173AA長く、この部分にPTEN-Longのsecretionとmembrane-permeabilityを担うドメインが含まれている。実験では、細胞外のPTEN-Longが細胞内に取り込まれて、PI3K signalingのdown-regulation、tumor regressionに効くことが示されている。また実際にCatalogue of Somatic Mutations in Cancer databaseにおいて、このPTEN-Longにspecificなsomatic missense mutationが見つかった。
ということで、あらためてピーテンオモロイね、というお話でした。外に出とるんやねぇ。。。

2013年8月2日金曜日

Df前半戦終了

このところ引っ越しと執筆活動と実験で夜も毎晩遅くまでラボにいたし、やっぱりちょっと疲れているようだ。今日染色し終わったサンプルを見て、このところ取り続けていた実験個体のハエ達のほとんどが hsFLP を持っていなさそうなことに気付いてがっかりした。。。ほとんどのサンプルにモザイクが入っていない。。。まぁ、こういうときは落ち込んでも仕方ないのであっさり次に行くことにしましょう。というか、これら大量のサンプルが実験に使えないことが判明した今、より執筆活動に専念できるので良しとしよう。
そういや、昨晩で夏のDfスクリーニングの前半戦、X & 2nd が一通り終了した。狙っていたフェノタイプを出したのは意外にも1ラインだけだった。他にもフェノタイプがふれているラインは当然いくつかあったけど、中でも3ラインぐらいだったか、ある古典的なwing phenotypeを見せていたのが気になった。で、その領域で欠失している遺伝子を眺めていたら、やっぱりあのなじみのあるpathwayのcentral componentがあった。まぁこれは目的のものとは違うと思うけど、とりあえずinteractionを調べてみるのはオモシロイのかも。こういう目的以外のモノが出てくるっていうのもスクリーニングのお楽しみの一つやね。

2013年8月1日木曜日

あと78

申請書第一弾は終了。で、第二弾へ取りかかる前にレビューの執筆をしないとマジでやばくなってきた。締め切りまであと三週間しかないのにほとんど手をつけられていない。。。まぁやるしかないけど。でも今晩はまだ、Dfスクリーニング前半戦最後の78ラインのチェック。