2019年10月31日木曜日

十月終了

今日の午後も大学院の講義。遺伝研で大学院生向けにやったことがある老化に関する授業の内容に、もう少し改良を加えたものなんだが、どうなんだろう。自分としては結構面白い内容になっていると思っているのだけど、今回の生徒たちはみんな大人しくて反応が薄いので、どう感じているのかはよく分からない。ともあれ、これで10月中に予定していた仕事は全てやり終えたかな。今年の講義もこれで終わりなはず。いよいよ日曜からはアメリカ出張なので、明日明後日はその準備。

climax

大学の銀杏並木。そろそろ色付きのクライマックスが近いように見えたので、今朝ちょっと立ち寄ってきた。やっぱり綺麗やねぇ。しかし、先週末に予定されていた金葉祭は、テロ予告の脅迫メールがあったとかで中止になったんだとか。ライトアップされた幻想的な銀杏並木をみんなで愛でるという催しを止めさせてやろうとか思った犯人は、一体どういう人なんだろうかね。たくさんの人出を苦々しく思ってやめさせようと考えたのが動機であるなら、もしかして大学関係者だったりして。

2019年10月30日水曜日

The Drosophila Model in Cancer

今年の初旬、一月二月頃にえらい苦労して執筆していたレビューが少し前にようやく本として出版された。実際に本という形になると、やっぱりちょっとエエよね。SpringerのAdvances in Experimental Medicine and Biologyというシリーズで、タイトルは「The Drosophila Model in Cancer」。自分は「The Initial Stage of Tumorigenesis in Drosophila Epithelial Tissues」という題で、第5章を担当した。以前に書いたレビューとかぶる部分もあるけど、DrosophilaをモデルとしたTumorigenesisの話を、ここ数年の自分の研究を中心にしてまとめた感じ。ショウジョウバエを使った癌研究に関する色んなトピックを集めた14章からなる本ということで、かなり専門的な内容だけど、関連する分野の研究者やこの分野に興味のある人にはかなり楽しい内容になっているはず。自分も他の人が書いたチャプターを読むのが結構楽しみだ。

"This volume provides a series of review articles that capture the advances in using the fruit fly, Drosophila melanogaster, model system to address a wide range of cancer-related topics.  Articles in this book provide case studies that shed light on the intricate cellular and molecular mechanisms underlying tumor formation and progression.  Readers will discover the beauty of the fly model’s genetic simplicity and the vast arsenal of powerful genetic tools enabling its efficient and adaptable use.  This model organism has provided a unique opportunity to address questions regarding cancer initiation and development that would be extremely challenging in other model systems.  This book provides a useful resource for a researcher who wishes to learn about and apply the Drosophila model to tackle fundamental questions in cancer biology, and to find new ways to fight against this devastating disease."

harvest

昨日の夕方、札幌に帰ってくる前にもう一度マウンテンバイクで町を一周。いつもの田んぼはもうすっかり稲刈りが終わっていた。

2019年10月26日土曜日

rainbow

今日の午前中にようやく少し申請書に集中することができた。一本はだいたいの目処がついたので、あとは来週に一日あればこちらはなんとかなりそう。午後からは、ルヴァンカップの決勝戦をテレビ観戦。ドサンコーレ、本当によくがんばったしPKの最後の最後まで初タイトルを信じていたけど、なんとも残念な結末。しかし、こんな凄い試合は久しぶりに見たなぁ。
夕方、下の子とサイクリングに出かけたら夕空に綺麗な虹がかかっていたので、二人で虹に向かって走っているうちに陽が沈んでしまった。

2019年10月25日金曜日

木曜

今日は昼から大学院の講義。少し前に新しいトピックも考えていたのだが、なかなかそんな新しいものを準備する時間もなかったので結局去年と同じ内容。まぁ今年の学生にとっては初めての内容ということになるから良いのだけど、自分が楽しむためにもう少しバリエーションを増やしたいと思っている。ということで、それはまた今度。午後、講義が終わってからはラボの学生達の質問に答えたり、メールを書いたり、年末調整の書類を作ったりしているうちに夜になってしまった。今日で科研費の申請書は書き終わる予定だったのに、今日は申請書に関しては全く何もできなかった。明日からまた三島へ行く予定なので、これはもしかして結構まずいのではないだろうか。。。

2019年10月23日水曜日

夕日

昨日、デスカッションの合間にRikenから見た景色。淡路島のほうの夕日が綺麗に見えるんやね。

@Kobe

先ほど神戸出張から帰ってきた。昨日の朝に家を出て、神戸のIH博士のラボに着いたのが午後3時頃。それから今日の夕方まで、ホテルで睡眠を取った以外の時間はほとんどずっと三人でディスカッションしていた。昨日は各自の研究紹介も兼ねてとりとめもなく色んな話をしていた感じだったのだが、今日の夕方帰る頃には、軸となるコンセプトが議論の合間にチラチラと見えるような気がするくらいにはなってきた。まぁまだまだここからだけど、この二日間で大きく進展したと言える

2019年10月18日金曜日

Kondo

Egg activation triggers clearance of maternally deposited RNA binding proteins.  bioRxiv, 806968.
embryogenesisにおけるmaternal-to-zygotic transitionの時に、マターナルなRNA binding proteinsがubiquitin-proteasome systemによって分解されるメカニズムを示している論文だけど、これに関わるE2 conjugating enzymeの名前が「Marie Kondo」と名付けられている。。。もちろん今話題の「Tidying Up」で有名なあのコンマリから取られているわけだけど、こういうのって本人に了承を得たりしてるんかな。まぁ、不要になったタンパクを片付ける遺伝子という意味で、かなり的を得たネーミングではある。というか、これはかなり面白い。本当にフライガイ達は遺伝子にオモロイ名前を付けることに一生懸命ですなぁ。
"Due to its role in removing proteins given as part of the maternal dowry, we renamed UBC-E2H as “Marie Kondo” (shortened to “Kondo”).  Finally, through immunoprecipitation experiments, we determined that ubiquitination of ME31B was completely absent in Kondo knockdown embryos.  Thus, we conclude that Kondo is required for the ubiquitination and destruction of ME31B, TRAL, and Cup during the MZT."

2019年10月17日木曜日

hectic days

来週の火、水曜日に急遽神戸へ出張することになった。三宮で一泊するけど、両日ともRIKENのIH博士のところで会談の予定なので、ほぼとんぼ返りかな。しかし、火曜日は即位礼正殿の儀とかが行われる日で祝日やん。それと関係があるかどうかは分からないけど、新千歳から大阪行きの飛行機を探したら今朝の時点でほとんどの便の席が埋まっていてちょっと焦った。ところで、来週末は金曜からまた三島へ帰る予定も入っていることを考えると、科研費の申請書に集中できる日がもはやほとんどないことに気が付いた。これは、来月頭のアメリカ出張の前まで久々にhectic daysが続くなぁ。。。まぁでも、今晩はやっぱりまだ論文のレビューをしないといけないのだけど。

Vet

今日は朝からまた北キャンパスでRU博士と会談。二時間ほど色々とディスカッションして、ちょうど正午頃にぶらぶらと歩きながらラボに帰ってきた。北キャンパスは、自分が学生だった頃はたしか農場が広がっていたところで、メインキャンパスとの間には獣医学部がある。北キャンパスは新しい研究棟が立ち並んでいるのだけど、獣医学部の辺りは昔のまんまで、あぁそういやこんなんだったなぁと懐かしい風景を見ながら歩いていると雪虫が飛んでいることに気付いた。

2019年10月16日水曜日

6度

先週末が締め切りだった論文のレビューは結局できなかったので、エディターに、なるべく今週中にやるからもうちょっと待ってね、というメールを出したら、他の2人のレビュワーからはすでにコメントが返ってきているのでなるべく within the next couple of days で送ってねという返事。うーむ、今週末にゆっくりやろうとか思っていたんだけど、まぁそうね、やっぱりまずこれから片付けるしかないか。。。なぜかレビューって忙しいときに重なることが多いような気がする。
それにしても今日から急に寒くなってきた。さっきラボから帰るときに外の気温を見たら6度。そろそろ初雪が来そうな感じ。

2019年10月11日金曜日

秋刀魚

今週は学食に秋刀魚が登場。ということで、昨日も今日も昼は秋刀魚の塩焼き。でも1本198円って、今年はやっぱりちょっと高めよね。台風19号の進路を見ていると、どうやら伊豆半島に上陸しそうな感じ。うーむ、かなり心配な状況になってきたな。

Ploidy

月曜日の午後にRU博士と対談をしてから、今週は毎日のように二人でメールのやりとりしながらその対談での内容について考えている。RU博士に連絡を取ろうと思ったのは自分の思い付き、というかPloidyのことをメインで研究をしている人っていうのが、国内の知り合いでは他にほとんど思い付かなかったということなのだが。話してみて大きな驚きだったのは、二人の考えているコンセプトが意外と結構マッチしていたということ。ということで、二人の話し合いは結構スムーズにある程度のところまで進んだのだが、このプロジェクトを形にできるかどうかはまだまだこれから。しかしそんなことをしているうちに今週も終わりつつある。科研費の申請書が一つまだほとんどできていないので、そろそろヤバくなってきたなぁという感じなのだが、その前に一つ論文のレビューを終わらせないといけないのだった。なんか、締め切り日に追われるのはちょっと久しぶりやん。

2019年10月8日火曜日

JOKER

今晩は映画館のレイトショーで、今話題の「JOKER」を観てきた。いやぁ、すごかったなぁ。。。すごい鬱で重苦しいものがだんだんと狂気に追い込まれていく感じ。よく考えてみると、結構主人公アーサーの妄想が入っているように思えるのだが、どこからどこまでが妄想なのかはよく分からない。まぁ、精神的におかしくなっているアーサーの視点だからそうなのか。そして同情しているうちにだんだんと暴力シーンが痛快に思えてくるのが怖い。ラストシーン手前で流れるCreamの「White Room」にしびれた。
これは積極的には人に勧めないかも知れないけど、自分はかなり楽しめたし本当にすごい映画だと思った。

2019年10月6日日曜日

あやしうこそ

いよいよ科研費の締め切り日が少し先に見えてきたので、この週末はまた近郊のカフェで執筆活動。今年エントリーを予定している2種目のうち1つは、今までに全く文章にしたことがないプロジェクト。ということで、カフェでとりあえずラップトップに向かひて、心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ、という感じ。実際、すでに考えているegg chamberを使った実験は具体的なものが色々とあるんだけど、目指しているところは結構大きなコンセプトなので、「あやしうこそものぐるほしけれ」というのは当たらずしも遠からず。

2019年10月4日金曜日

translation

ちょっと必要があって、以前に自分が英語で書いたものを日本語に訳していたのだが、どうも上手くいかない。日本語って難しいよねぇと思う。そういや前にも自分の英語の文章を日本語総説のために和訳したことがあったけど、あの時も意外と苦労したことを思い出した。そんなんやったら和訳するんじゃなくて始めから日本語の文章を普通に考えたらエエやんて言いたくなるんやけど、やっぱり自分ながらこの文章はホンマにうまいことまとめることができたやんっていうのは時々あるやん。

2019年10月3日木曜日

tightrope

今日は午前中にプログレスミーティング。4年生の S は初めての研究発表だったのかな。なんかえらい緊張しているようだったけど、なかなかしっかりとプレゼンしていた。このプロジェクトは S の卒論発表に向けてまだ始まったばかりのものなのだが、同時に現在執筆中の論文の1パートになる予定でもあるので、今後数ヶ月で計画的にデータを出していかないといけない。卒論発表は2月半ば。予定している実験にはいくつか複雑なgeneticsもあるので、まぁちょっと綱渡りになるかも。

2019年10月2日水曜日

slide check

明日の朝はうちのグループのプログレスミーティングだということで、S も R も今日そのための準備に精を出していた。で、二人ともそれぞれ自分のプレゼン用スライドをチェックして欲しいということだったので、学食で夕飯を食べた後に一人ずつとディスカッション。二人ともなんやかんやと新しいデータがあるので夜遅くまでかかって疲れたけど、まぁまぁ調子が出てきているということですね。

after irradiation

今朝ラボに出てきたら、先週の木曜日に試しにやってみたX線照射の結果を S が見せてくれた。このovarian follicleでのX線照射によるapoptosisのパターンは、まさにDr. BCのラボが以前に報告した通りで、stage 6までのmitotic stageではfollicle cellがぼこぼこ死んでいるのに、stage 7以降のendocycle stageではほとんど死んでいない。実際に顕微鏡で見てみて、やっぱりこれはインプレッシブなフェノタイプやなぁと感動。しかしながらそれ以上に、相当数の細胞死が起こったことで普通よりもかなり少ない細胞数のままpost-mitotic stageに入ってしまった残存細胞達が、何やら色々とオモシロイ反応をしているように見えた。当然CCHのモデルになり得るのだけど、もしかしたらこれはもっといろんなことを見ることができるかもという感触を持った。