今日から札幌出張。2018年から始まった共同研究による実験が、この2年ほどの間、コロナのせいでなかなかできていなかった。しかしこの共同研究のための研究費は今年が最終年度だし、そろそろコロナも収まりそうだし、ということで少し前から計画していた北大のSI博士の研究室での共同実験がようやく実現することになった。今日はとりあえず移動日。午後にラボを出て、札幌のホテルに辿り着いた頃にはもうすっかり暗くなっていた。札幌に来るのは京都に引っ越して以来だから、1年9ヶ月ぶりくらいか。まぁでも長く住んでいた街だから、久しぶりな感覚もあまりないくらい馴染みの風景。前に時々通っていた小さなジャズ喫茶で晩御飯を食べている時にようやく、あぁ懐かしいなぁと思った。
2021年11月30日火曜日
2021年11月26日金曜日
2021年11月22日月曜日
2021年11月18日木曜日
包埋
昨日は一日、岡崎の生理学研究所へ日帰り出張。名古屋の近くだし、まぁそんなに遠くもないよな、と思っていたけど、意外と名古屋からかかるし名古屋駅の辺りはすごい人だしでちょっと疲れた。生理研に到着後、サンプルの調整を進めてくれていた技官のお二人と色々相談した結果、やはり包埋作業は自分が行うことに。というのも、まずwing discのサイズがお二人が想像していたものより遥かに小さかったようで、かなり驚かれた。もちろん自分はこの小ささには慣れているし、以前にもwing discを電顕用に樹脂包埋したことがあるので、それほど難しくはないだろうと思っていたのだが、今回使うSBF-SEM用の包埋剤が真っ黒なペースト状のものであることを知って、自分もちょっとたじろいだ。ブロック染色を終えて真っ黒になった 0.5mm にも満たないような組織を、これまた真っ黒なクリームのような包埋剤に馴染ませてその中での組織の向きを調整するなんてちょっと不可能に思えたのだ。そんな訳で、今回は包埋剤の中でこねて馴染ませることは諦めて、とりあえず向きを確認しながら包埋剤に沈めるという作業を行なった。これならそこまで大変な作業ではなかったのだけど、そもそもここまでの染色の過程でwing discが体から外れてしまったものが多かったようで、今回準備した10個体からきれいに取れたのは2つだけだった。まぁwild typeだから、もしもう一度やる必要が出てきたら次はもっとたくさん用意しましょう、ということになったので、またそのうちもう一度行くことになるかも知れない。
帰りがけに岡崎城を一目見て帰ろうと思って少し歩いたら、城のある公園に着いた頃にちょうど日が沈んで綺麗な夕景を見ることができた。
2021年11月16日火曜日
SBF-SEM
きっかけは忘れたのだけど、少し前に先端バイオイメージング支援で電子顕微鏡解析を一緒にやってもらえないかと思って、オンラインでプレコンサルティングをしてもらった結果、意外とあっさり支援してもらえることになった。Drosophila wing discで、うちらがinvasion hotspotと呼んでいる場所の組織構造が他の場所とどのように異なっているのかを見るために、Serial Block-Face Scanning Electron Microscopy(SBF-SEM)で細胞の構造を徹底解析するという内容。自分がまだ遺伝研にいた時にも全く同じことをしようと思ってサンプルの準備をしたのだが、その時は組織の形態保持がうまくいかず、北大への異動もあって長らく置いたままにしていた。でもやっぱりこの他とは構造が違っている場所がinvasion hotspotかも知れないということになってきて、やっぱりココの細胞の形態を詳しく見る必要が出てきたという訳。そんなことで明日、久しぶりに岡崎の生理学研究所へ行って、向こうのスタッフと一緒に樹脂包埋の作業をすることになった。こちらで日曜日の朝に解剖して電顕用の固定液に入れた状態でクール宅急便で送付したサンプルは、生理研の方でブロック染色〜樹脂浸透のプロセスを進めてくれている予定。
2021年11月12日金曜日
2021年11月7日日曜日
2021年11月6日土曜日
2021年11月4日木曜日
2021年11月1日月曜日
77700
あれよあれよと言う間に11月。そして今日はついにscRNA-seqの本番。という訳で、朝フライルームに集まったのだが、どうも幼虫達の発生がいつもより少し早くてほとんどが既に蛹化し始めていた。慌ててみんなで取れそうなサンプル数を確認したところ、モザイククローン用に30本用意したバイアルから取れたのは70匹と少し。予定していた150匹の約半分になるけど、前回のシミュレーション結果に基づけば十分な細胞数が取れるはずと見込んで10時半頃から5人で解剖をスタートした。なるべくロスのないようにということで解剖後も緊張の作業が続いたのだが、ほぼ予定通りの15時頃にソーティングが終了。コントロールは50万細胞、実験サンプルのGFP陽性モザイククローンは7万7千7百細胞回収できた。一つ問題が生じたのはChromiumでのシングルセル分画化のステップで、コントロールの細胞は綺麗にエマルジョン化されたのに、なぜかモザイククローンの方がうまくいかない。東大から来てくれたシーケンスチームの方によると、恐らくマイクロ流路のどこかで詰まっているのではないかということ。2回やってダメだったので、3度目はもう一度フィルターを通してからアプライしたらようやくエマルジョン化されたのだが、ここで1時間以上ロスしてしまい、この時点で時計は既に17時をまわっていた。その後、RTをかけて18時過ぎに今日の作業が終了。今頃サンプルは東大の方とともに新幹線で東京に向かっているはず。細胞の生存率を上げるためになるべく短時間でということを目指していたので、Chromiumのステップで予想外のトラブルがあったのは痛いところだが、ここは自分達ではシミュレーション出来なかった部分なので仕方がない。必要量の生細胞がちゃんとプロセスされていることを祈るのみ。
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