2026年4月9日木曜日

Motivation

先日も書いたように、ラボの大学院生がなかなか研究を進められないことに対して感じるストレスが、この数ヶ月で次第に大きくなってきていた。今は新しいラボとしての研究をさらに展開させていく時期だし、今自分で進めている研究が面白くなってきていることもあり、かなりインテンスに研究活動をしている。毎週授業の準備があるし、ラボの経理とか学生の相談、論文の執筆や査読、色々と仕事がある中で結構実験もしているので、実際朝から晩まで土日も関係なくほぼ毎日ラボで何かをしている。
まぁ自分がそんな感じだから、相対的に大学院生達が暇そうに見えるのは当たり前なんだけど、現在四人いる大学院生のうち二人はそれなりに頑張っていると思う。頑張っているというか、やらなければいけないという気持ちと、自分で実験ができるようになって楽しくなってきているというのが何となく分かる。一方で、あとの二人は何かと理由をつけてあまりラボに来ない。だから、自分で実験をできるようにならないし、そもそもあんなに時間をかけて教えてあげたのに、いまだにFly Geneticsをちゃんと理解していないっぽい。実験も勉強もあんまりしないっていうのは、結局大して興味がないということなんだろう。そんな訳で、これまで色々と指導してあげたんだけど、この二人には全然効果が出ないことに苛立ちを感じていたのだ。
でも、ふと考えてみると、こうしてストレスを溜めているのは自分だけであって、その二人はそもそもストレスを感じていないはず。だから自分ももう彼らのことはあんまり考えないようにしようと決心した。そうすれば期待もしないから、ストレスを感じる理由もなくなる。まぁ、これは残念なことだけど仕方がない。彼らのような学生に対して気を揉むのは無駄でしかないことに気付いてしまった。そもそも大学院というのは、研究に対する興味があってしっかりとした目的を持って来るところなわけで、勉強とか実験への高い意欲を持っているのが大前提だと思う。だから、学生に意欲を持たせるとかそんなレベルの低いことは考えなくて良いはずで、ラボメンバーとは自分たちが追求しているサイエンスについて話したい。自分と同じように研究が好きで、何としてでもこれを解明したいという意欲のある人たちと一緒に研究を進めたい。日本の学生は比較的みんな素直で、毎日ラボに来ないといけないという真面目さがあったけど、この国は人種が多様だからそういう意識もスタイルも多様。まぁ多様性を受け入れつつ、ラボに合わない人はさっさと切っていく潔さも必要だと感じる。彼らは給与をもらっている訳だしね。そして、やっぱりアメリカの大学でPhDを取るという、そのステイタスだけを目的として他の国から来る学生が一定数いるのも事実。大学院生を受け入れる前にその学生と自分のラボとのマッチングをどのように見極めるのか、という話をPIの間でよくすることがあるんだけど、今までの経験からそれはたぶん不可能な気がしている。まぁローテーション制度があれば、学生もPIもお互いにある程度マッチングを見ることができるのだけど、うちの大学にはローテーションがないのよねぇ。
とまぁそんなことを考えながら、今日の午後はひたすらOPPのprotein synthesis assayをしていた。最近このプロジェクトが本当に面白くなってきていて、自分のモチベーションは高まる一方なんやけどねぇ。

2026年4月4日土曜日

Spring break

うちの大学は今日から来週末まで10日間のスプリングブレイク。ということで、授業のことは少し忘れて思う存分研究に集中したいところなのだが、まぁ他にも色々とやらなければいけないことはある。タックスリターンとかね。まぁでもここぞとばかり実験をしてやろうと思ってラボに来ると、自分以外でラボに来て実験しているのはやっぱりJPだけ。まぁマスターの二人はおいといて、もう一人のPhDの学生JMはなんでこんなに実験しないんだろう。しかも彼女は未だにFly Geneticsをあんまり理解していない。まぁ、実験をしなかったら技術にしろ知識にしろ発展しないのは当たり前。去年の夏から同じ期間やっているのに、JPはしっかり実験を理解して自分でできるようになってきている。JPはたくさん実験をして、すでに多くの失敗も経験してきたからこそ、それらが身についてきているのは明らかだ。やっぱり毎日の地道な努力が大事なんやねぇ、というのは良いんだけど、問題はJM。はっきり言って、彼女はこのままだとPhDは絶対無理なので、マスターを取って卒業する方向にしてあげたいと思う。
そんな感じで、なかなかラボの学生をうまく動かせないことに対するフラストレーションが最近だいぶ大きくなってきた。やる気ないんやったらもうやめたらエエのにってマジで言いたいんだけど、なかなかね。そんな中、三年前に京大で一年間ほど研究生をやっていたYQからメールが来た。彼は今スペインでPhDをやっているのだけど、今年の年末にはPhDが取れそうなので、その後ポスドクとしてうちに来れないだろうかと。なかなかヨーロッパで職が見つからないということもあるみたいだが、彼が言うには「京都にいた時、あなたの研究指導で私はよりクリアに考えることができるようになり自信を深めることができました。これまで他のどんな先生からもそれほどの刺激を受けたことはなかった。だから、あなたとまた一緒に研究できる可能性があること自体に大きな意味があるのです。」と。え、そんなこと言ってくれるんやねぇ、と、なんか精神的にだいぶ疲れていたからか、ちょっと先生は感動しました。なるほど、でも確かにYQはうちにいた一年弱でどんどん良くなっていったのだよなぁ。ちょっと可能性を真剣に考えてみるかな。

2026年4月1日水曜日

今日からもう4月か。日本は新年度やね。桜が満開とかいう日本のニュースを見ていると、やっぱりこの時期の京都が恋しくなる。こちらももうすっかり暖かくなっていて、うちの大学は今週金曜から来週にかけてスプリングブレイク。先週の出張前に掛け合わせたハエ達がもりもりと卵を産んでくれているので、この春休み中はひたすら幼虫の解剖と染色をすることになりそう。今回、全部で13種類のクロスなのだが、どのクロスのハエ達もかなり快調で、毎日アダルトを新しいバイアルに移してコピーバイアルを作っているうちに、今日で10コピー目。いまだに結構な勢いで産んでいるのけど、今までこんなことあんまりなかったような気がする。季節が良いからなのかね。まぁ十分な数のサンプルが取れそうなので、かなりまとまったデータが取れることを期待。

2026年3月28日土曜日

再凍結

数日前にラボの会計処理をしていて気付いたのだが、先週から今学期の終わりまで、つまり6月末まで大学からのスタートアップファンドの使用が止められている。実は先週、大学上層部からのメールで、今年度の大学の赤字を乗り越えるために、年度末に向けてさらなる財政再建策を実施するという旨の通達があった。その中で、大学から支給されているクレジットカードの月当たりの上限額を$500に設定するというのがかなり衝撃的で、肝心の部分をちゃんと理解していなかった。その肝心の部分というのは、外部資金のような特定の財源を除き、大学からの出費は必要最低限の経費以外6月末まで全てストップするということだった。つまり、基本的に大学の財源を使った購入や出張は一切禁止ということであり、月500ドルどころの話ではなかった。。。ちょっと唖然としているんだけど、これは相当やばい財政状況ということなんだろう。
そもそも今年度は緊縮財政で、こないだの秋にも一度凍結されたし、その時に今年度支給予定だったスタートアップは半額以下の減額支給ということになり、減らされた分は来年度に繰り越しされるという約束をした。そんな訳で、来年度うちのラボに支給される予定のスタートアップは結構な額になる予定なのだが、本当に大丈夫なのか、だんだん不安になってきた。一方で不幸中の幸いというか、偶然にもこの通達が出る直前に、ちょうどハエのバイアルをまとめ買いしたり、次の実験に必要だった高い試薬を注文したばかり。そんな訳で、たぶんうちのラボはあと三ヶ月間なんとかやっていけると思うのだが、他のラボ、特に自分と同じテニュアトラックPIのラボは深刻な被害を受けるのではないだろうか。だんだんバーが下がってくるリンボーダンスをやらされている気分だったけど、さすがに三ヶ月何も買わずにラボを回せっていうのは相当難易度高い。まぁ、これを乗り越えたらまたさらにサバイバル能力がレベルアップしそうやけど。
はようなんとか外部資金を調達せなあきませんな。

2026年3月26日木曜日

Histology Bingo

今日から大学に帰ってきて、朝はまずHistologyの講義。といっても出張中に講義の準備をするのが無理なのは分かっていたので、今日はこれまでに授業の中で出てきたワードを使ったビンゴゲーム。前回の秋学期の授業でやった時と同様、今回も結構盛り上がっていた。上位5名は来週の論文発表が免除されるということもあり、皆んな結構真剣になるし、だんだん盛り上がってくると、「え~こんな言葉授業で習った?」みたいなことをうっかり言ってしまっている子がいたり、難しい単語を当てて興奮しているのはやっぱり普段からよくできる子だったり。意外とこのビンゴゲームをすると、油断した学生達の学習度が露わになるから面白い。
始める前に、「今日は皆さんの学習度を見るための試験を用意しました!」とか言ってビンゴの用紙を配ろうとすると、「え~聞いてないよ~」「こわ~い」とかいう声が聞こえるんだけど、ビンゴゲームだと分かると皆んな喜んでやり始めるのね。でも実は本当に学生達の学習度が見えてしまうゲームなのでした。

2026年3月24日火曜日

ISU

今日は朝からISUのBiology Departmentで数人のファカルティメンバーと面談して、昼は大学院生達とピザ。午後はまず、学位審査の外部委員になっているPhD studentのコミッティミーティングに出席。その後、夕方にセミナーで1時間のトークをした後、AさんとDr. SAの三人でスシレストランへ。てなわけで、結構忙しい一日で疲れた。トークは、しゃべり慣れているInvasion Hotspotの話だったし、毎週50分の講義をやらされているおかげで、完璧な時間配分でしっかり話せたように思う。質問もかなりたくさんもらってディスカッションが盛り上がっていたので、楽しんでもらえたはず。明日は午前中にさらに数人とデスカッションしてから、午後に帰途に着く予定。

2026年3月23日月曜日

Terre Hauteへ

シカゴのFly Meetingから帰ってきて早二週間。今日からまた出張、ということで今は朝のLafayetteの空港。今回もまずはいつものヒューストンを経由して、インディアナポリスへ飛ぶ。目的地は、Indiana State UniversityがあるTerre Hauteという町。ISUのTA博士がセミナーに招待してくれたので、明日の午後は大学でセミナー。あと、TA博士に頼まれてPhD studentの外部審査委員になっているので、その会議にも出席する予定。
LafayetteからTerre Hauteまでは一日がかりなので、今回は二泊する予定。TA博士とは研究の興味が結構似ているので、お互いの研究のことをゆっくり話せれば良いな。