2023年10月30日月曜日

Mission complete

ということで、これで三週間に渡った今回の旅のミッションは全て完了。明日の午後にデュッセルドルフを出て、パリ、インチョン、関空経由で京都まで帰る予定。8月のアメリカ出張の時もそうだったけど、この三週間でかなり多くの、しかも自分にとって初めての場所も色々と訪問することが出来たし、友人や新しい知り合いを含めたくさんの人々に会って研究を紹介することが出来た。各滞在場所での内容がどれも濃くて、また移動も結構多かったということもあってか、始めに入ったブリストルでの滞在がもう随分と前のことのように感じる。これまた帰ってからしっかり復習しないといけないけど、とりあえずは今回も本当に実りある出張になったと思う。

Zollverein

今日はデュッセルドルフから車で40分ほどの隣町エッセンにある世界遺産、ツォルフェライン炭鉱を見学しに行ってきた。この炭鉱は、以前はこのルール工業地帯の中核となっていた場所で、規模の大きさもすごいのだけど、バウハウス様式でデザインが統一されていて世界一美しい炭鉱とされているそうな。たしかにこのような場所は今までに見たことがない。ミュージアムでここの歴史を色々と勉強してから、工場の建物群を様々な角度から見ているうちに、じわじわとここのカッコ良さが分かってきた。

2023年10月29日日曜日

Düsseldorf

木曜日、ミュンヘンからICEに乗って約5時間、ついに今回の旅の最終目的地であるデュッセルドルフに到着した。この町には自分の姉家族が住んでおり、これまでにも何度か訪れたことがあるのでホーム的な安心感があってやっぱり落ち着く。今回、デュッセルドルフでのミッションは、ここの日本人学校を修了した高校生相手の特別講義。45分x4コマということで合計3時間。2年前にも一度、日本からオンライン授業としてやったのだけど、今回は現地で対面授業でできるということになったので、せっかくだから前回とは内容を変えて、対面ならではのグループワーク的なこともやってみようと思って構想を練っていた。授業内容は、はじめに自己紹介も兼ねて研究者のキャリアパスについて紹介、そして「がん細胞の進化、協調性の進化」というタイトルで、がん生物学の基礎から最新の研究内容の紹介もしつつ、なぜ協調性の進化というものを考えるのかという話。協調性の進化を考えるためのグループワークは、「囚人のジレンマ」をベースにしたゲーム。ゲームと言いつつ、これは自分にとっては実験でもあったのだけど、学生達は大いに盛り上がってくれて楽しかったし、色々と勉強にもなった。今後また機会があれば、授業の一環として試していきたいと思う。

2023年10月27日金曜日

München

学会が終わって翌日、リヨンからまたパリを経由してドイツのミュンヘンへ飛んだ。ミュンヘンでは、ここのHelmholtz研究所で研究をしているKと会うのが目的。Kはこちらに来てからちょうど1年ほど。まだ思うように研究が進んでいないという話をしてくれたけど、まぁ大きな仕事はじっくり時間をかけてやるしかないよね。夕方にはLMUのAA博士も来てくれて、町で一番有名なビアホールHofbräuhausで乾杯。その後マリエン広場前のカフェに場所を移して、医学研究における進化学的視点について夜遅くまで3人でかなり熱いディスカッションをすることができた。

2023年10月24日火曜日

学会終了後

そんなわけで今日は学会終了後、今回こちらで仲良くなった友人達と旧市街へ行って、地元リヨン料理のランチを楽しんできた。自分以外は、イギリス、フランス、アメリカ、ウクライナの出身ということで、みんなそれぞれだけど同じ分野で研究をしていて似たようなキャリアステージだからこそ色々と話が合ったりする。こうして色んな国で頑張っている研究者の仲間と切磋琢磨し合えるというのが、サイエンスが好きな理由の一つでもある。また次に集まることができる時まで、頑張らんといかんなぁとモチベーションも上がった。

EDRC2023閉幕

四日間に渡ったEDRCも今日で終了。今回初めてEDRCに参加して、アメリカのFly Meetingとはまた違う良さを感じた。アメリカのよりも規模は小さいのだけど、毎日ランチとかポスターセッションとかでフードとドリンクが提供されるので、朝から晩まで人と交流できる時間がかなり豊富に感じた。しかも昨日の三日目の晩はディナーパーティがあって、その会場までみんなで船に乗ってローヌ川を下っていくという楽しいアクティビティもあったり。そんな感じでかなり充実していたからか、あっという間の四日間だったのだけど、ノートを見返すと今まででも一番多いのではないかと思うくらいメモを取っていた。次回はまた二年後にスペインのアリカンテだそうな。

2023年10月22日日曜日

EDRC2023開幕

木曜日にロンドンからフランスのリヨンへ移動。そして金曜日から、ついに今回のヨーロッパ出張のメインイベント、European Drosophila Research Conference(EDRC)が始まった。EDRCに参加するのは初めてなので、どんなもんだろうと思っていたけど、いざ会場内に入ると次々に知り合いに声をかけられて安心した。ヨーロッパの方へ来るのはコロナ以降では今回が初ということで、久しぶりに会う友達も多くて楽しいことが多い。セッションは朝から晩まで盛り上がっていて、みんなが久しぶりのフライミーティングを楽しんでいるのを肌で感じることができる。昼からワインが出ているのはフランスならではかな。今日2日目の夜は、自分もポスター発表をして、何人かのキーパーソンとディスカスすることができた。ということで、これで論文のレビュワー候補に指名するリストがほぼ出来た。
会場は、泊まっているホテルからは川を渡った向こう岸。

2023年10月20日金曜日

MRC LMS

昨日は、Dr. SHがいるロンドンのMRC LMSを訪問。午前中にトークをさせてもらってから、午後は学生からPIまでいろんな方々と面談して研究の話をした。先日訪問したケンブリッジのLMBと同じように、ここも研究施設が素晴らしく整っている立派な研究所で、当然入っているラボは世界第一線級のものばかり。とはいえ、なかなか難しいことも多いようで、ラボの運営とか学生の指導とか自分のポジションとか、色々な悩みと情報を共有し合うことができた。

2023年10月18日水曜日

Bee

日曜日に行ったティーハウスは果樹園の中でティーを楽しめるということで、ジャムにはハチがたくさん寄ってくる。ちなみにこのジャムをつけて食べたスコーンがとても美味しかった。そういえばLMBは、Beeとかけてミツバチがマスコットキャラになっていたな。

Cambridge

イギリスには何度か来たことがあったけど、これまでロンドンの外に出たことはなかったので、ケンブリッジに来るのもこれが初めて。ということで日曜日は、この町に住んでいるNに観光に連れて行ってもらった。午前中は町の中を歩いてカレッジを見て回ったり、午後には郊外の牧草地のトレイルを散歩して果樹園の中のティーハウスでアフタヌーンティを楽しんだり、夕方はまた町に戻ってパブでビールを飲んだり、この古い伝統ある大学町をゆっくりと楽しませてもらった。
そして、月曜日はNが研究をしているMRC LMBを訪問。こちらは新しくて規模もレベルも本当にすごい研究所。こちらでもセミナーをさせてもらってこれまた色々とフィードバックをもらったし、何人かの研究員の方々と研究の話をして有意義な時間を過ごすことができた。

2023年10月15日日曜日

Cambridgeへ

今日は、Bristolから2つ目の滞在地であるCambridgeへの移動日。Bristolを去る前に、この町の有名な吊り橋を見に行こうと思って、今朝エイボン川沿いに少し歩いてその橋を見に行ってきた。今日は久しぶりに晴れていて、とても綺麗な景色を見ることができて満足した。で、その後また電車に乗ってまずはロンドンへ移動。ロンドンで地下鉄を経由して電車を乗り換えて、夕方ようやくCambridgeに到着した。重いキャリーケースと一緒なので、ロンドンでの移動とかが入ると結構疲れるね。明日はこの町でポスドクをしている N と久しぶりに再会して休日を過ごす予定。

Bath

昨日は研究打ち合わせの一環としてのエクスカーションで、隣町のバース(Bath)へ。世界遺産に登録されている町ということで、かなり見どころが多かった。一番印象的だったのは、やはり町の名前にもなっているローマ時代の公衆温泉浴場。中は博物館のようになっていて、ここの歴史をしっかりと学ぶことができる。午後からはまた雨が降り始めたけど、古い寺院や壮観な集合住宅など、歩いて回ると色々となものに出会えるとても楽しい町だった。

2023年10月13日金曜日

U of Bristol

昨日は一日、Dr. PPにホストをしてもらって、ここUniversity of BristolのBiomedical Sciencesで研究者の方々と交流させてもらった。まず午前中に、Invasion Hotspotについてトークをさせてもらったのだけど、質問がひっきりなしに飛んできてディスカッションがかなり盛り上がった。最近やったトークの中でも一番インテンスな質疑応答だったと思う。小さめのセミナールームという雰囲気が良かったのか、イギリスの大学でトークをしたのは初めてなので、一般的にこういう感じなのかはちょっと分からんけど興味が出てきた。その後、トークにも来てくれていたDr. EPと面談。Dr. EPとは、cell competitionの学会でこれまでにも何度か会っているけど、二人でしっかり話したのは初めてかな。良いサジェスションももらったし、レビュワーに指定させてもらおうかなと思った。その後も何人かと研究の話をしてから、夕方にDr. PPと夕食のために二人で旧市街地へ。連れて行ってくれた場所は、なんと昨晩自分が一人で入ろうとしたけど混んでて入れなかったベトナム料理レストランだった。今回色々と話していて、Dr. PPとは研究の興味だけではなく、キャリアパスもなんとなく似ていることに気付いた。今後もお互いに色々と相談できそうだ。

2023年10月12日木曜日

Bristol着

ようやくBristolのホテルにチェックインできた。京都を出てから33時間。今までで一番長いレベルの移動だったように思う。インチョンで途中降機があったのと、ロシア迂回ルートを取っていることと、ロンドンの空港はヒースローと思っていたらロンドンシティの方で、ロンドン市内の地下鉄乗り換えの移動が意外と大変だったのと、まぁ色々と重なったからということね。Bristolは、ロンドンのPaddington駅から特急電車で1時間40分ほど。到着してからこの町の中心をぶらぶらと歩いてきたけど、旧市街地に運河があってなかなか落ち着いた雰囲気の大学町という感じ。明日はここの University of Bristol でトークをする予定。

2023年10月10日火曜日

UKへ

今日からヨーロッパ出張。ということでこの数日間、出発までになんとか終えておきたいと思っていたことを色々とやっていた訳で、まぁ大体出来たのかな。一番大変だったのは、ここ最近ずーっと懸案だったYQのレビュー論文だけど、昨晩ようやく一応全ての執筆編集作業を済ませることができた。あとは旅の途中に手直しを入れて投稿できるか。
今回は、まずはイギリスから入って、その後フランス、ドイツと回る予定なので、これまた結構な長旅になる。なんか向こうの方はこのところ急に情勢が変化しつつあるので、ちょっと不安があるけど、また色んな場所で多くの人達に会える予定だし、なんといってもEDRCに参加するのは初めてだし、ということで楽しみなことは多い。
まずは、アムステルダム、ロンドン経由で Bristol へ向かいます。

2023年10月5日木曜日

もう10月

この数日で京都も急に涼しくなってきた。まぁ、もう10月だから、これが本来の気候なんだろうけど。いよいよ来週からヨーロッパ出張に出るということもあって、今週はそれまでに片付けておきたい仕事がたくさん。まぁ、基本的にはいつも通り執筆だけど。

2023年10月1日日曜日

満寿泉

そんなわけで、今回のモーフォメは二日目のプログラムがなかったので、昨日はNO博士と二人で富山市内の観光に出かけた。昼前に富山駅から路面電車に乗って、富山港周辺の岩瀬という地区を訪れた。この地区の古い通りには昔の廻船問屋の建物が残っていたり、おしゃれなカフェとかギャラリーがあったりして、ちょっとした観光地なのかな。観光客はかなり少なかったけど。で、ここには満寿泉という酒を作る古くからの酒造があり、その前で木の樽を一生懸命磨いている人がいたので、ちょっと声をかけて聞いてみたら、ウイスキーのようにオーク樽で熟成させる酒があるんだとか。で、近くに約100種類もの満寿泉の飲み比べができるこの酒造のバーがある、ということで、そこに行って蔵内限定酒とか非売品とか珍しいヴィンテージの古酒とか、数々の美味い酒を二人で楽しんでほろ酔いになって帰ってきた。富山、美味しいものが多くてええとこやなぁ。