2011年7月28日木曜日

". ではなく ."

ようやく論文の英文校正が返ってきたので今日の午後は仕上げ作業をしているのだが、今回の英文校正で一つ気付いたことがある。何カ所かで訂正されていてオヨヨと思ったのだが、「”」といういわゆるクォーテーションマーク(引用符)が文章の最後に来た場合、ピリオドがこの「”」の内側に置き直されていたんですね。実はコレ、もしかして英作文の基本中の基本なのかもしれないが、自分は今までこのルールを知らなかった。例えば以下のような文章の場合、
They are known as "neoplastic tumor suppressor genes."
このように最後の「”」はピリオドの外側に置くということ。
ちなみにコレ、調べてみると、会話文のような文章を引用する場合はいつでもこのルールに従えばいいのですが、上の文章のように文中の語句を強調するために用いた場合、アメリカ英語では上の文章のようにピリオドは「”」の内側に置き、イギリス英語ではピリオドは外側に置くんだそうです。へぇぇぇ、知らんかった。
あ、ちなみに上の文章ならもう一つ、イギリス人は「tumor」を「tumour」と書きますね。

2011年7月27日水曜日

免許更新

今日で免許証の有効期限が切れてしまうので、今日は朝からTax Collectorへ。Tax Collectorって日本語で言うと税務署?いつも疑問に思うけどなんで運転免許がTax Collectorの担当なの?まぁそんなことはおいといて、私が持っているHビザのような非移民ビザの場合、免許証は一年の有効期限のものしか出してくれないので毎年更新しなければいけないんですね。ビザ自体は三年の有効期限で出とんねんから免許証も三年の有効期限で出してくれよ、と言いたいところなのだが、なんで一年ごとなんですかね。面倒くさい上に毎年更新料として高いオカネを取られるのはちょっと勘弁して欲しいんですけど。しかもなんか毎年値上がりしてるし。
さて、そんなことで毎度おなじみのTax Collectorへ行ってきた訳だが、毎回窓口で対応してくれるオジチャンやオバチャン達が非移民ビザホルダーの免許更新に精通していなくて困るんですなぁ。今日担当してくれたオバチャンもパスポートとビザ書類を見た途端に落ち着きがなくなって隣のデスクの人に聞いてみたりしていたのだが、その隣の人が席を立ってしまってからは今度は奥の部屋にいる上司のオジチャンに聞きに行ったりする。ついには奥の部屋からそのエライオジチャンが出てきて書類を見てくれたのだが、残念なことにそのオジチャンも「もう一つユーの身分を証明するために必要なカードがあるはずなんだけど、持っていないの?」とか的外れなことを聞いてくる。「どうやらこのオジチャンとオバチャン二人とも分かってない」=「これはヤバイ」と悟った瞬間、もう条件反射的に「イヤイヤ、そんなカードなんて必要なくて、この書類がコレコレを証明するもので、そして、、、」とまくしたてていたのだが、自分の横で同じようにユンナもなんやかんやとまくしたてているのを見てなんだか笑ってしまった。まぁ急いでいたのもあったけど、二人ともアメリカ生活が長いからこういうエエカゲンなアメリカ人が出てきた時にやるべきことがもう刷り込まれとんねんなぁと。当然その後、この二人の勢いに押されてもう一度奥の部屋に行って調べてきたオジチャンは、「ユーはその書類でオゥケィデース。」と言いながら出てきた。「いやいや、だからゆったでしょ」と言いたいのを我慢して、笑顔でテンキューというとオジチャンは満足そうにしていました。
一応自分用のメモとして、運転免許更新時に必要なものは以下の通り(これは州によって異なる可能性があります)。
古い免許証
パスポート
ビザ書類(HビザはI-797AとI-94)
Social Security Card
以上。
ちなみに去年は住所を証明するもの(公共料金の請求書とか)が必要だったけど今年は必要なかった。
ということで、アメリカ研究留学お役立ち情報でした。

2011年7月26日火曜日

日曜日のスコール

昨日の夕方、ユンナが買い物に行っている間に二人を連れて散歩がてら近くの公園まで歩いている時にスコールが来た。降り始めた時にはもう公園のすぐ手前だったので、雨宿りするために走って公園の中の屋根があるところに入ったのだけど、猛暑の夕方のスコールに子供二人は大喜び。大雨の中びしょぬれになって一緒に遊ぶはめになった。
雨上がりのグラウンドで見つけたのはシロツメクサ。
雨雲が東へ去っていくとまたかんかん照りに逆戻り。今の季節、タラハシーは毎日こんな天気です。

2011年7月24日日曜日

Yellow jacket

セミを捕まえたスズメバチ。この大きなセミを抱えて飛んでいったけど、食うんか?

2011年7月23日土曜日

ひとまず一服

昨晩でようやく全ての原稿を書き上げて今朝ボスに送信。このあとボスのコメントと英文校正が返ってきたらそれらを修正して脱稿というか投稿ということになるけど、たぶん来週かな。あぁ〜それにしても途中で原因不明の高熱が出たりしてなんだか苦しい二週間だったけど非常にエエ勉強になりました。この二週間ほどでかなりの数の論文を読んだ気がする。まぁ英文の総説を書いたのが今回初めてということもあるんだろうけど、やっぱり締め切りがある論文執筆はキツイですな(結局締め切り過ぎたけど)。もっと前からやっとけばエエのに、というのは十分分かっていたのだが、やりたい実験も山盛りになっていたから仕方がない。ともあれ英文校正が返ってくるまでひとまず一服して、いよいよ懸案の二本の論文を仕上げるための実験の準備をまた始めましょう。


おぉ、そういや今回初めてPapers2の「Magic Manuscripts」という機能を使って論文の引用文献を管理してみたのだが、コレは素晴らしいですわ。文中のreferenceを挿入したい箇所でcontrolキーを2回トントンと叩けばアラ不思議、小さな検索用のウィンドウが現れるので、そこで目的の論文を見つけたらそれをダブルクリックするだけで自動的に挿入していってくれる。最後にReferencesを作る際には、「Select Style」の項から自分が投稿する先のJournalを設定しておいて、「Format Manuscript」というのをダブルクリックすると自動的に本文中の引用箇所も含め、Referencesを目的のフォーマットで書いてくれる。今まで全部自分で手入力していた自分にとってコレは感動的でしたわ。まさにマジック。一つ、今回自分が投稿する先のJournalの名前が「Select Style」のリストの中になかったので少し戸惑ったのだが、当然同じフォーマットのJournalを見つけてそれに設定すれば問題はない。どうもDevelopmental Biology系のジャーナルが少ないように感じたけどなんでかな。まぁでもコレは今後本当に手放せないですわ。

2011年7月22日金曜日

Concluding remarks

ようやくレビュー論文の執筆もほぼ終わりに近づいてきた。あとは結びの言葉「Concluding remarks」を残すのみ。FigureやReferencesも含め、他は全て書き終わった原稿を先程ボスに送信したのだが、なんか今日は学校に来てないっぽい。おいおいどこ行ってんのかなぁ、早く終わらせてしまいたいのに。しかし、今Concluding remarksを書き始めてこのセクションがもっとも難しいことに気付いた。でもなんとしても今日中に書き終えるぞう。

2011年7月19日火曜日

第一稿

昨日、一昨日と、夜遅くまでオフィスにこもって執筆活動をした結果、ようやく先が見えてきたレビュー論文の原稿。今朝ようやく第一稿をボスに見せてみたところ、早速昼頃オフィスに現れて「イインジャナイ?」と満足げ。メールで送り返してもらった原稿を見てみたらほとんど何も直していない。。。マジでエエのか?もっといっぱい修正とコメントを付けてくれたほうが安心するんだけども。まぁともあれ、あともう少し足したい部分もあるし図も作らないといかんのでもうひと頑張りですな。

2011年7月17日日曜日

ネズミ

昨晩、初めて家の中でネズミを見た。ソファーに寝転がっていた時に、なんかバスルームの前あたりの暗がりに小さなボールみたいなものが転がったような、と思って良く見ようとして立ち上がろうとしたその瞬間、そのボールみたいなものはパッと動いてチョロっと細長い尻尾を翻して暗闇に消えたのだった。明らかにネズミだった。。。
最近はネズミと言えば、子供に読み聞かせる絵本やアニメに出てくるかわいくデフォルメされたものの印象が大きくなっていたけど(そういやこのネズミを見る直前にロウチビに読んであげていた二冊の絵本の主人公もネズミ系だったな。ちなみに一冊は「ぐりとぐら」、もう一冊はモグラが頭の上に誰かにウンコを落とされるお話)、いざ自分の家の中で目撃するとこれはやっぱり「ゲゲッ!」と思いますなぁ。ちょっとショックでしたわ。そういえば時折、夜遅くに天井裏からゴソゴソと動物がいるような物音が聞こえてきたこともあって、その時はリスが通り道にでもしてるんかとか思っていたけどあれもネズミやったんかな。
まぁ何はともあれ、ネズミ駆除作戦開始。うちはまだなんでも口に入れてみようとするチビ助がいるので毒まんじゅう系のものは使えない。グラネットを家に入れるのは手っ取り早いだろうけどアイツ自身結構キチャナイのでそれはちょっと抵抗がある。なのでグラネットは引き続き家の外担当。そうなるとやっぱし超音波を出すヤツかなぁ、とか思ってアマゾンでultrasonic pest repellerなんてものを検索していたら、なぜかどの商品のページにも関連商品みたいなところにボトル入りのペパーミントオイルが載っている。なんなの?と思ってコメント欄を読んでビックリ。ネズミに効くんだそうな。ということで今朝早速ペパーミントオイルを買って来たので試してみますわ。

2011年7月16日土曜日

回復

昨日はその後さらに悪寒がひどくなってきて、家に帰ってから高熱が出た。何が原因なんだろうかと考えていたところ、そういや先週末バックヤードでたくさん蚊にかまれたことを思い出して、もしやと思ってネットで調べてみたウエストナイル熱の症状にぎくっとした。「潜伏期間は通常2〜6日。発熱、頭痛、背部の痛み、筋肉痛、関節痛、食欲不振などが主な症状である。」なんだそうだ。風邪のような症状はないし結構あてはまるものが多いのでこれはマジでやられたかもしれんな、とか思いながらもタイレノールを飲んで寝たら今朝はほぼ回復している。ウエストナイル熱の場合、発症したら症状は数日間続くようなのでやっぱり違ったのかな。でもそれじゃ、なんだったんだろうか。まぁともあれ、週末にかけてラストスパートです。

2011年7月15日金曜日

試練

なんか一昨日辺りから肩こりと腰痛がひどくなってきた。ここ何日間かずーっと椅子に座ってデスクワークをしているせいだろうか、とか思っていたら、今日はなんだかエライ悪寒がする上に熱っぽい。風邪でもひいたのか。締め切りが迫ってきている時になんという試練。。。ようやく調子が出てきて筆が進み始めているのに。ちょっとヤバイかなぁ〜。

2011年7月14日木曜日

器官競合

未だに毎日論文を漁って読み続けている。知らない論文がこんなにも出てくるとは全くの予想外だったのだが、やはりたまにはこうして腰を据えて色んな論文を読み漁るような時間も必要やね。たくさん見つけた中でもコレはオモシロイと思ったものがいくつかあったのだが、以下の論文はその一つ。

Competition among body parts in the development and evolution of insect morphology
Changes in form during ontogeny and evolution depend in large measure on changes in the relative growth of the various parts of the body.  The current consensus in developmental biology is that the final size of appendages and internal organs is regulated autonomously, within the structure itself.  Size regulation of body parts typically requires no external control and is thought to be relatively insensitive to signals from the developmental environment.  We show in two very different systems, butterfly wings and beetle horns, that experimentally induced changes in the allocation of developmental resources to one trait produces compensatory changes in the relative sizes of other traits.  These findings illustrate that interaction among body parts in development is part of the mechanism of size regulation of those parts.  Furthermore, in the case of beetle horns, we show that the tradeoff in size is manifest as a significant negative genetic correlation among the involved body parts and, therefore, constitutes a developmental source of genetic constraint on the evolution of body form.

蝶々には大きな4枚の羽がある訳だが、幼虫のイモムシの中で作られつつある各羽の原基からそのうち後ろの羽の一つもしくは二つを取り除くと、取り除かれなかった方の前の羽が普通より大きく成長するんだそうな。つまり、ここで示されているのは発生中の体内における器官間の成長競争であり、組織中の細胞同士による生存競争であるcell competitionとはもちろん異なる現象。“compensatory proliferation”ではなく“resource allocation tradeoff”。でもこれってよく考えてみりゃ植物では普通に見られる現象かな?
とかなんとか言っている間についにエディターから督促のメールが来た。。。

2011年7月11日月曜日

週末の執筆活動

昨日今日と午後はオフィスにこもって執筆活動。ここ数日間、ひたすらcell competitionに関する記述がある過去の論文を漁ってむさぼり読んでいるのだが、驚いたことに今まで読んだことのない論文が次から次へと出てくる。いやはや自分の勉強不足を実感。こうして見ていると、色んなタイプの遺伝子のmutant cellがcell competitionを引き起こすのではあるが、一つ一つの遺伝子の機能とmutant phenotypeを考えると、やはり大まかに二つのグループにカテゴライズできそうだ。と言っても最近のいくらかの論文で、その二つのグループ間にもinteractionがありそうなことが示されているんだけども。

2011年7月9日土曜日

事件発生?

昨晩寝る前にふと窓の外を見たら、うちの庭の前にパトカーが停まっていた。なんだろうと思ってよく見たら一台だけじゃなくて斜め前の家を取り囲むように全部で5台のパトカーが道路に停められていて、懐中電灯を持った何人かのポリスマン達が忙しそうにしている。オ、なんか事件か?ということで、もうちょっとよく見える部屋の窓から覗き見していたら、その斜め前の家から何人かがポリスに連れられて出てくる。一人、たぶんその家に住んでいるオバチャンだと思うけど、女の人が後ろ手に手錠をかけられた状態でポリスに連れ出されてパトカーに押し込まれた。よっぽど外に出て行って何があったのか聞きにいこうか迷ったけど、もう深夜一時だったし何かに巻き込まれるのもいやだからとりあえず写真を撮るだけにしときました。この斜め前の家は何人かに部屋を貸しているようで、以前にもケンカのようなトラブルがあったのだが、今回逮捕者が出たということはドラッグでも見つかったんかなぁ。あぁ気になる。

2011年7月7日木曜日

忘れていた論文原稿

そういや先週、ボスからある論文原稿のチェックを頼まれていたんだった。一年半ほど前にラボを出て行ったゴーアイが書いている論文の原稿だが、実は自分がこのラボに来て始めにやったスクリーニングで拾ってきたmutantが、偶然にもその頃彼が調べようとしていた遺伝子のmutant alleleだったことから、このmutantをメインで使った仕事になっているのだ。ということで自分の名前もセカンドに入っていて、まぁこの論文には責任がある訳だ。ざっと読んでみた第一印象は、なかなかエエとこに目を付けましたな、という感じ。いや、この仕事内容は以前に彼の口からラボミーティングで何回か聞いているはずなんだけども、いかんせん彼のプレゼンは何を言っているのかよく分からなかったし彼とはほとんど実験のテクニカルなことしか議論したことがなかったのだ。でもこうして彼の書いた原稿を読んでみると意外にも彼の中ではしっかりと整理されていたんだなと。しかもこのmutant phenotypeの特性をうまく利用して言わんとしていることはなかなかオモシロイと思う。しかしこれ、リバイズの実験を要求されたら誰がすんのかな。。。

2011年7月5日火曜日

July 4th 2011

独立記念日ということで、一応。
あ、そういや昨日BBQをしたんだった。アメリカに来て初めて(というかようやく)BBQセットを買ったのです。独立記念日の連休にバックヤードで家族で焼肉。アメリカ人っぽいですなぁ。

2011年7月4日月曜日

成長した

三日間でこんなに大きく。。。天井にいる何匹かはついに蛹化態勢に入った模様。
それにしてもこんなにしっかり育つとは、なかなか適切なエサが入っとる訳ですな。

2011年7月2日土曜日

生物学事始

昨日家に帰ったらハエのバイアルをでかくしたようなものが置いてあって、その中で何匹かの毛虫がうようよ動いていた。ロウチビは蝶々が大好きで、少し前に蝶々を入れるための網で出来た大きな虫かごのようなものを買ってもらったのだが、その虫かごは蝶々飼育キットのようになっていて、同梱されている手紙をその会社に送ると毛虫を送ってきてくれるんだそうな。それが昨日届いたという訳だ。もう蛹になる直前の最終齢のものを送ってきてくれるようで、毛虫達は皆さかんに白い糸を出して蛹化の準備を始めているように見える。説明書を見てみたらPainted Ladyという名前の蝶々なんだそうだ。目を輝かせてその毛虫達に見入るロウチビ。以前に何回かラボでハエの幼虫を顕微鏡で見せてあげた時も大興奮していたけど、女の子でもこんなに虫が好きなもんだろうかね。綺麗な蝶々が羽化したらまたさらに興味を持つんだろうな。
しかしこの送られてきたケースにはラボで使うハエ用のエサ入りバイアルと同じようなエサらしきものが敷かれているのだけど、なんなんだろうか。毛虫って葉っぱを食べるんじゃないのかね?うーん、解剖してimaginal discを見てみたい衝動に駆られてしまう。

2011年7月1日金曜日

水無月最終日

早くも今日で6月も終わり。レビュー論文の締め切りが約三週間後に迫ってきているのにあんまり手を付けられないでいるので、最近なんだか焦燥感が大きくなってきている。かといって実験を止める訳にもいかんし。とりあえず今日の午後は解剖しまくって、そして明日からちょっとデスクワークの時間を増やしてなるべく執筆活動に取り組んでいこう。とか思って解剖大会をやっていたらトロピカルストームが来ていきなり全館停電。最近はほぼ毎日夕方にスコールが来るけど停電になったのは初めてかも。参った。。。