さて、今朝のボスとのミーティングでSSTのほうもなるべく早く投稿しようぜ、という話になった。というのもつい最近、ヒトの培養細胞を使ったちょっと似たような話(といっても話の軸となる発見は全く違うのだが)の論文が公表されたから。まぁfollicleの実験はほぼほぼ終了に近づいてきたのでこれは望むところ。ということでこちらもそろそろ書き始めるか。
2012年2月28日火曜日
明日かいな
先週ボスに二本の論文のレビューを手伝って欲しいと頼まれたので、今その二本の論文を読んでいるのだけども、ふと気付くと今週のジャーナルクラブは自分の発表の番らしい。ちょうどそのレビューしなければいけない論文の元になっている同じラボから去年報告された論文を読まなきゃいかんと思っていたところだったので、こちらをさっと読んで明後日のゼミで発表したろうとか思ったら、ゼミは明日なんだそうだ。うー、いつの間に日程を変えたのか。まぁ今から準備すれば明日の昼までにはなんとかなるかもしれんけど、ややこしいのでコロコロとゼミの日程を変えるなっちゅーねんゆー話やでこれが。
2012年2月26日日曜日
hsFLP
ちょっと「hsFLP」について。いわゆるヒーショッフリップ(heat shock flipase)。正確には、FLP recombinase under the control of a heat shock-inducible Hsp70 promoter かな。ハエでmosaic analysisをしている人なら毎日当たり前のように使っていて、当然X chromosomeにのってるやん、とか思い込んでかけ合わせて次世代にヒートショックかけて解剖してみたらモザイク入ってなくて、うわぁコイツらhsFLP持ってないやんけっていうことがあるくらい。ってそんな人はおらんかな。自分は何回かやったことあるけど。さて、ここ最近随分とflip-out Gal4を使ってfollicleにいろんなタイプのoverexpression cloneを作り出しているのだが、どうもいくつかのクロスでflip-outが起こりすぎている、というかほぼ全ての細胞でflip-outが起こって組織全体がGFPで真っ緑になっているのである。heat shockは37℃30分。follicleでのflip-out cloneなら大体30分のadult heat shockでイイ感じのモザイクが得られるはずなのだが(もちろんクローンの種類にもよるけど)、こんな風に全部の細胞でフリップアウトされると非常に困るのである。だってモザイクにしたいからflip-out cassetteを使っている訳で、全ての細胞で発現のタイミングだけコントロールしたいんやったらGal80ts使うっちゅーねんゆー話やでこれが。
実はある特定のhsFLPがfollicleでこの現象を示すことはもうだいぶ前から知っていたのだけれど、今回久しぶりに大事なとこでやられて悲しくなったのでした。まぁやられたと言っても以前にこのhsFLPをいくつかのUAS lineに仕組んでおいたのは自分なんやけど。
さて、Ashburnerの「Drosophila」によれば、過去に少なくとも3種類のhsFLP constructが作られているようだ。以下、各々のconstructに対する記述の一部を抜粋。
P{hsFLP} (Golic and Lindquist 1989)
In some chromosomal locations, this gene is highly inducible, e.g., the insertion P{hsFLP} l(2)2B[2B] on chromosome 2. In other locations, it is inducible to a lower level, e.g., P{hsFLP}1 on the X chromosome. Transgenes may also exhibit substantial constitutive expression, and this may vary from tissue to tissue.
P{70FLP} (Golic et al. 1997)
It typically shows significantly higher induced activity than P{hsFLP}. P{70FLP} insertions also usually exhibit significant noninduced expression, at least in the eye. Judging only from the size of resulting clones, most of this uninduced expression appears to occur early in development, either in embryos or in first-instar larvae. One particular insertion of this construct, P{70FLP}10, exhibits constitutive activity in the soma and can be used to generate mosaics without the use of a heat shock.
P{hsp70-flp} (Struhl and Basler 1993)
This construct is also quite effective.
P{hsFLP} (Golic and Lindquist 1989)
In some chromosomal locations, this gene is highly inducible, e.g., the insertion P{hsFLP} l(2)2B[2B] on chromosome 2. In other locations, it is inducible to a lower level, e.g., P{hsFLP}1 on the X chromosome. Transgenes may also exhibit substantial constitutive expression, and this may vary from tissue to tissue.
P{70FLP} (Golic et al. 1997)
It typically shows significantly higher induced activity than P{hsFLP}. P{70FLP} insertions also usually exhibit significant noninduced expression, at least in the eye. Judging only from the size of resulting clones, most of this uninduced expression appears to occur early in development, either in embryos or in first-instar larvae. One particular insertion of this construct, P{70FLP}10, exhibits constitutive activity in the soma and can be used to generate mosaics without the use of a heat shock.
P{hsp70-flp} (Struhl and Basler 1993)
This construct is also quite effective.
mitotic recombinationによるFLP-FRT mosaic cloneの場合のrecombination rateはFRTのサイトにも依存することはよく知られている事実だけども、flip-out cassetteにおけるcis-excisionの確率は、cassetteの種類やそのinsertion siteよりもhsFLPの種類による影響が大きい気がする。もちろん同じhsFLP constructでinsertion siteが違うことに起因する可能性もあるのだけど。そういえばある種のflip-out cassetteがfollicleに限らずモレモレなのも見たことがあるけど、あれはhsFLPのnoninduced expressionのせいなのか。
で、この記述だけを見ていると、普段使っているのはP{hsFLP}で、この真っ緑のfollicleを作ってくれるハエは代わりにP{70FLP}を持ってんのかなぁという気がする。まぁいずれにしてもhsFLPを変えてやり直さなあかんかも。。。
Kendall Jackson Chardonnay
Kendall Jackson Grand Reserve Chardonnay 2009
そしてもう一本は、Kendall Jacksonのシャルドネ。これもコスコで15ドルちょいだった。柑橘系のさわやかな香りにクリーミーなコクのある味わい。非常に飲みやすい。これも好きやなぁ。
Markham Vineyards Merlot
Markham Vineyards Merlot 2008
そういや先週はコスコで買ってきたワインを二本も開けたんだった。こちらはNapa Valleyの老舗のメルロー。メルローにしては随分と若々しい力強さを感じる濃厚な味わい。コスコで15ドルちょいだったかな。イイ。
2012年2月24日金曜日
Pillar Box Red(二本目)
Henry's Drive Pillar Box Red 2008
昨日は入籍7年目の記念日だったので、晩御飯を食べた後にPublixに行ってワインを買って来た。以前にも飲んだことのあるオーストラリアのPillar Box Red 2008。ついでに手に入れてきたアイルランドのDubliner Cheeseをつまみに二人で乾杯。いやぁ、このワインやっぱり旨いわー。なんとも言えないかぐわしい香りがします。
2012年2月21日火曜日
シーズン最終戦
先週の土曜日はロウチビが参加しているサッカーチームの今シーズン最後の試合の日だった。12月から3ヶ月ほどのシーズンで、しかも最初の一ヶ月くらいは日本に帰国していて参加できなかったこともあって、本人は最初の頃あまり乗り気ではなかったのだけども、回を重ねるごとに少しずつ慣れてきて友達も出来たようだった。実はこの冬サッカーをやらせてみようと思ったのは、勝ち負けのあるチームスポーツを体験することで一つ精神的な強さを得ることにつながるのでは、と期待したから。
今まで練習のときは結構楽しそうにしていたのだけども、試合となるとちょっと尻込み気味のロウチビだったのだが、実はこの土曜日の試合で、今までで初めて自分から試合に出たいと手を挙げてグランドへ出て行ったのだった。そして初めて積極的にボールを蹴りにいっていた。試合後楽しそうにベンチに戻ってくる娘の姿を見て、あぁまた一つ成長したんだなぁと思った。この日が最後ということで、試合後は近くのピザ屋でチームのみんなが集まって打ち上げ。ここでチームの集合写真と一人一人に用意されていたメダルをもらって本当にうれしそうにしていた。でも同時にチームのみんなとの別れはさみしかったようで、来シーズンまでに練習してまた同じチームに参加するんだと意気込んでいたのでした。
ソウシロ2歳
今日はソウシロ2歳の誕生日。ということで、昨日の日曜日は午後から近所の公園に近所の4家族を呼んでのバースデーパーティだった。まだ自分の誕生日とかよく分かっていない感じのソウシロだけども、やっぱり大きなケーキの前に座ってみんなにハッピバースデートゥーユーを歌ってもらった時はとてもうれしそうにしていたし、夕方までみんなと一緒に走り回って遊んで終始ご機嫌だった。よかったよかった。今晩もう一度家族だけで乾杯かな。
で、来週は左に写っているエイダーのバースデーパーティ。子供はみんなどんどん大きくなっていきます。
2012年2月16日木曜日
V day's quantification
昨日はValentine's Dayということで、朝ロウチビの学校のクラスで子供達と父兄の方々が一緒に朝食を食べて、子供達は一人一人が持ってきたカードやら贈り物やらを渡し合うという催しがあったので行ってきた。もちろんソウシロも一緒に連れて行ったのだが、ソウシロは随分と社交的な子で自分もクラスの一員のように思っているのか、いろんな人に挨拶しては忙しく教室の中を歩き回っているのだった。
さて、そして昨日の午後は顕微鏡を覗きながらひたすらfollicle cellを数える作業。このquantificationはつらい。核の大きさを見なければいけないのでDAPIのシグナルを食い入るように見つめ続けるのだが、DAPIのシグナルは結構強いので長時間やっていると目が疲れてくる。とはいえ今日も続けざるを得ないのがつらいところ。あぁ目が痛いと思いながら数えていて、一つ重要な実験の結果が思わしくないような気がし始める。。。だから、と言う訳でもないのだけども、今まで確認していなかったあの遺伝子の発現をちゃんと調べておこうと言う気になったので、抗体を譲ってもらえないか他のラボに打診してみよう。
2012年2月14日火曜日
Bogle Cabernet Sauvignon
Bogle Cabernet Sauvignon 2009
先週末は、またもやボーグル。今回はカベルネソービニヨン。優しい酸味とほどよいタンニン。ビックリするような旨さではないけど安心して飲める感じ。Publixで10ドルちょい。この価格帯でハズレなしのBogleはやっぱりすごいと思う。
レクシーの推薦書
もうこのまま暖かくなっていくのかと思いきや、この週末からまたエライ冷え始めた。週末の夜は零下にまで下がっていたようで、外に置いてあったボトルの中の水が凍っていた。庭のツツジは満開なんだけども。。。
さて、少し前に突然他学部のラボへ出て行ってしまったアンダーグラジュエイトのレクシーは、この夏にとある外部の研究所での夏期研修みたいなものに参加したいんだとか。それでそのプログラムに応募するためには推薦書が必要ということで、自分とボスはその推薦書を彼女から頼まれた訳なんだけども、その締め切りが明後日に迫っていることに気付いて今作成中。レクシーってDISだったっけかな、とか思ってボスに確認しに行ったら、ボスはその推薦書を書いていないと言う。というか書く気がないらしい。。。「だってアイツは突然うちのラボを勝手に出て行ったでしょ?」と。あらら、やっぱり結構怒ってたのね。そこの応募要項のウェブサイトをチェックしたら、推薦書は最低2通必要と書いてあるんだけども、レクシーはうちのボスが推薦書を書かないことを知っているんだろうか。今どこにいるんか知らんけど、教えてあげるべきかなぁ。
2012年2月11日土曜日
体積測定
コンフォーカルのZ-stack画像から細胞や組織の体積を測定したい時、みなさんは何を使っていますか?といってもまぁ、これまた細胞の体積を量りたくなる人なんてそんなにいないのは分かっているけど。
実は今、Volumest (VOLUMe ESTimation)というImageJのプラグインを使っているのだけども、これがちょっとメンドクサイのである。例えば、follicle cellの体積を測定しようとすると、だいたいこの上皮細胞の高さが大きいもので10μmほどもある。1スライスを1μmの幅でスキャンしているので、これだと10枚の画像に写っている細胞を上から下まで一枚ずつ全てプロットしていくという作業になる。もちろん一つの細胞の大きさを測定するだけやったら別にええねんけども、当然同じように他のたくさんの細胞の大きさを測定してそれらを統計解析しなければならないということになる訳で、これはちょっと一苦労なんですね。フローサイトメーターを使えば細胞体積の定量解析が可能とはいえ、mosaic tissueにおけるmutant cellとwild-type cellの位置関係やその挙動も確認して、となってくるとフローサイトメトリーは使えない。やっぱしひたすらプロットプロットするしかないんかなぁ。。。というかまぁ、今やってるんやけど。
ザビエルからドンちゃんへ
今日のラボミーティングはズーちゃんの研究発表。といってもまだまだ実験結果はほとんどなくて、ほとんどが調べ始めた遺伝子に関するバックグラウンドの説明。うーん、とりあえずこういう実験をやってみなさいと言われたんだろうけども、どうも本人はそのプロジェクトの意義をあんまり理解していない様子でちょっと痛々しい感じだった。終わった後にゼミ室で早速ボスから随分と指導を受けていたけど、どうなることやら。で、自分はその横でドンちゃんとドンちゃんのプロジェクトについて一時間ほどデスカッション。このドンちゃんのプロジェクトは、自分が一昔前にアンダーグラジュエイトのザビエルと二人でやっていたものを土台にしてドンちゃんが進めているものなのだが、そろそろデータもたまってきたし論文にしたいのでデスカッションしてくれということだった。まぁ普段からちょこちょこと結果については聞いていたのだけども、論文にする上での全体像を聞いたのは初めて。印象としては、ほほう意外とイイ線いっているな、という感じ。もう少しデータが必要だけど、自分があげた過去のデータから比較的短期間でよくここまでやったなと思う。この論文は自分も共著者になる訳なので、今後ちょっとドンちゃんとの話し合いの機会を増やさなあかんかな。
2012年2月9日木曜日
編入させよう
なんか最近ずっと風邪気味だと思っていたらここにきて咳がひどくなってきた。どういうこっちゃ。
さて、一昨日ボスに送ったfirst draft、どうやら結構気に入ってくれたようだ。これは結構イケテルんじゃないの、とにやけていた。ということで今週はfigure作りに精を出そうと思っていたのだが、ふと気付くと自分が持っている500ラインのストックフライ達がバイアルを変えてくれと言っている。。。。。今までジャッキーに負担をかけることを気にしていたけど、やっぱりこのうち100ラインくらいはラボのストックに編入させようと決意。またそのリストを作るのもメンドクサイけど、その方がラボにとっても生産的やし、もうこんなん自分でやってられへん。
2012年2月7日火曜日
first draft
とりあえず本文の第一原稿完成。早く読みたい早く読みたい、と言っているボスに先程そのfirst draftを送ってあげた。どんな感想を述べてくれるのか、明日を楽しみにしておこう。と言いながらもまだいくつかの実験は結果待ちなんだけども。こちらはちゃあんとsupportiveな結果が出てくれることを祈るのみ。
六歳!
一昨日の土曜日はロウチビ六歳の誕生日だった。昼は近所の公園でサッカーチームの写真撮影会とピクニックがあって、チームのみんなからお祝いしてもらった。そして、午後からの友達を集めてのバースデーパーティは、本人の希望で今年は町の美術教室での開催。アクティビティはみんな一人ずつがTシャツに絵の具で色を塗るというだけのものだったのだけども、本格的なアトリエで色を塗る姿は真剣そのもの。それが終わった後に別室でみんなにお祝いをしてもらった後、ケーキも食べずに一人でもう一度アトリエに降りていってみんなが塗った作品を一つ一つ見て回るロウチビは本当にアートに興味を持っているようだ。その後はみんなで日が暮れるまで外で走り回って、そしてプレゼントもたくさんもらって、本人は大満足の一日だったのではないかな。
2012年2月4日土曜日
クラスでHappy Birthday
今日の朝はラボミーティングの前に一時間ほどコンフォーカルをしに行って、先日染色したサンプルの確認だけしてきた。二種類のanti-GFPを試したのだけどもそれほどクリアーな結果ではなくて、結局弱いながらも生のGFPシグナルをしっかりと拾った方が良さそうな気がしてきた。これは執筆中の論文の締めのデータとして結構重要な、あるsignaling pathwayのactivationを示すためのもの。このGFPマーカーでクリアーな結果を示せないとしたら、どこかから他のcomponent geneに対する抗体を見つけてきて試してみるしかないか、ということで早速一つはCell Signalingから注文した。他にもあと二種類の違う抗体を分譲してもらえるか月曜日に他のラボに打診してみることにする。
で、実は明日がロウチビの六歳の誕生日ということで、今日は三時からキンダーガーテンのクラスでちょっとしたお祝いの会をしてもらえることになっていたので、昨日ユンナが作ったクラス全員分と先生の分も合わせて23個のチョコレートカップケーキを持って行って来た。前に立ってみんなに「Happy Birthday To You」を歌ってもらったロウチビはとても恥ずかしそうにしていたけど、席についてからはみんなと楽しそうにカップケーキを食べていた。
その後、もう一度ラボに戻って今日もオバリー解剖大会。なんだか長い一日だった。
明日はさらに、ロウチビの友達を集めてのバースデーパーティだ。
2012年2月1日水曜日
キム退職
うーむ、明日辺りからまたちょっとオバリー解剖大会をしなければいけない感じになってきた。でもこれを乗り越えたら論文用の実験はほぼほぼ終了か。と言っても当然リバイズ用の実験はいろいろ考えてあるものをしていかなあかんけど。なんとかがんばって一月中に論文を形にしてしまおうというのがとりあえずの目標だった訳で、一応本文はほぼ書き上げることができた。あとは全体的な整合性を考えながら文章を練っていく。実はまだ本文中に入れることができていない実験に関する記述があるのだけども、これを最大限生かすにはどういう形でどこに入れればいいのだろうかというのが結構重要ながら難しい。こんなことを考えながらもすでに投稿規定にある字数制限を大きく超えてしまっているので、もっとシンプルにしていくことも考えにゃならん。
イメージングリソースの技官のキムが今月一杯で退職するということになって、今日の昼パーティがあったので少し顔を出してきた。考えてみりゃ自分のコンフォーカルの技術は全て彼女から教わったのもので、パーティで彼女に会った時に別に何か言葉を考えていた訳でもなかったのだけど、「だからとても感謝しているんだよ」ということを自然に話している自分がいた。キムはいつでもなんか怒ってんのかなという感じのオバチャンなんだけども(いや、そう見えるだけなんだけど)、今日のパーティで旦那さんの隣で笑っているキムはとても幸せそうに見えた。ちょっと寂しくなるなぁ。
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