2016年1月31日日曜日
Peaceful Farewell
金曜土曜と、大阪で祖母のお葬式に出席して、今晩三島に帰ってきた。近い親族だけでの家族葬だったので、久しぶり会う従姉妹の家族達と一緒に穏やかな雰囲気の中でゆっくりとお別れをすることができた。みんなと話をしているといろんなことを思い出すので寂しくなるのは当然だけども、なんていうのか不思議と少し心が落ち着いた気がする。家族みんなが感謝の気持ちで送り出す、そんな幸せな空気に包まれたお別れだった。
2016年1月28日木曜日
unexpected
最近友達になった町のクリニックの院長先生が昨日こちらに訪ねてきた。年末に飲みに行った時に研究関係のことで相談を受けて、その後自分が少し動いたことで話が進み始めた。昨日は別のラボの先生と三人で会談したのだが、その結果その先生のおかげでなんとかなりそうになってきた。はじめその話を聞いた時は、こちらでできることはないよなぁと思っていたので、これは自分にとってはかなり意外な展開。今の自分の研究に直接関係することはないだろうけど、こういうのはもしかしたら将来的に何かに発展するかもしれないなとも思う。
さて、ちょっと急なことがあって明日の午後から週末にかけて大阪に向かうことになった。ちょっと準備をしないと。
2016年1月27日水曜日
2 months
寒いねぇ。でもいまだに三島に雪は降っていない。やっぱりこのあたりは本州の中でも比較的暖かいほうなのかな。それにしてもこんな一番寒い時期に、家のリビングのエアコンが壊れてしまったようでちょっとやばい。明日修理に来てくれるらしいけど、大丈夫かな。
さて、とりあえず論文のリビジョンに必要な実験をリストアップしてみた。大まかには全部で6種類かな。といってもそのほとんどが、もう既に論文中に出してある実験の再試で、時間的にもう少しずらしたものとか、違う染色のものとか、基本的にそれほど難しいものはない。昨日連絡があって、同時に投稿したDr. TSのほうの論文はリビジョンに二ヶ月間の期限が設けられたようなので、それならこっちももう一度同じタイミングをターゲットにしましょかという話をWMとした。いざ二ヶ月と言われるとちょっと大変かもしれんけど、まぁ頑張ってみよう。
2016年1月25日月曜日
apartment
この週末は、今春から大学院生としてウチのラボに来ることになった K がアパートを探しに来ていたので、 夜は飲みながら、そして今日もオフィスで、連日いろいろと話し合った。とりあえずアパートは見つかったようだし、研究テーマについてもだいぶ固まってきたので、いよいよ3月あたりからスタートできますなぁという感じ。K が来るまでのあと一ヶ月ほどの間、こちらでは今テクのお二人にやってもらっているGal4のスクリーニングを終わらしておきたいところ。論文のリビジョンは、一ヶ月じゃ終わらんなぁ。。。
2016年1月22日金曜日
午後
昨日は昼から夕方までぶっ通しで留学生大学院入試のインタビューだった。一人一人とスカイプでインタビューするのだが、受験生はいろんな国にいるので途中でビデオが途切れたり声がうまく聞こえなかったりして、ずっと集中しているのはなかなか大変。でもスカイプとはいえ、やっぱり実際にしゃべってみると筆記試験で受けた印象とはちょっと違う感じがしたりして、なるほどなぁという感じ。
で、今日の昼は久しぶりにサッカー部の昼練に参加。天気が良くて暑いくらい。約30分の練習試合、走り回らされて完全にばててしまった。今日の午後はちょっと落ち着いて、論文リビジョンの作戦を立てる。
2016年1月20日水曜日
意外とマイルド
ここ数日そろそろ来るかなと思って気になっていたTHS論文に対するレビュワーズコメントが、今晩ついに返ってきた。エディターの判断は条件付きリジェクト。"regret to inform"というのが目に入った瞬間げげっと思ったけど、条件付きというのは全てのレビュワーコメントに応えて大幅な改訂ができるなら再投稿してもエエよという話なので、まぁ締め切りなしのメジャーリビジョンということでもある。まぁ、どうせいろいろと要求されるだろうと思っていたので大体予想通りとも言えるんだけど、ここは突かれるだろうなと思っていた部分に関しては意外とあんまり言われていなかったり。それになんていうのか、レビュワーの皆さんのトーンは全体的に結構マイルドに聞こえる。みんな基本的には面白がってくれているみたいだし、なんやらエディターもリジェクトと言いながらも頑張って再投稿してねって言ってくれているようにも聞こえるし。
ということで、とりあえずは必要な追加実験の予定を立てなあかんな。よっしゃ、頑張ろう。
2016年1月19日火曜日
ひと段落
先週から頭を悩ませていた総説の原稿を昨日の締切日に提出完了。12月に書いたものと基本的には同じような内容になってしまったけど、少し図を足したりして変えてみた。まぁ、細胞競合におけるcompensatory cell growthとtissue repairに関する紹介としてはそれなりのものになったんじゃなかろうか。発行予定はどちらも4月あたり。
ということで、新年明けに予定していた執筆がひと段落したので、少し落ち着いて実験のことを考えようというところ。
2016年1月15日金曜日
Tumor Growth Pressure
先日のシンポジウムでもう一つ、うわっと思ったのはパリのDr. EFによるコレ。
Mechanical induction of the tumorigenic β-catenin pathway by tumour growth pressure. Nature 523: 92–95.
The tumour microenvironment may contribute to tumorigenesis owing to mechanical forces such as fibrotic stiffness or mechanical pressure caused by the expansion of hyper-proliferative cells. Here we explore the contribution of the mechanical pressure exerted by tumour growth onto non-tumorous adjacent epithelium. In the early stage of mouse colon tumour development in the Notch[+]Apc[+/1638N] mouse model, we observed mechanistic pressure stress in the non-tumorous epithelial cells caused by hyper-proliferative adjacent crypts overexpressing active Notch, which is associated with increased Ret and β-catenin signalling. We thus developed a method that allows the delivery of a defined mechanical pressure in vivo, by subcutaneously inserting a magnet close to the mouse colon. The implanted magnet generated a magnetic force on ultra-magnetic liposomes, stabilized in the mesenchymal cells of the connective tissue surrounding colonic crypts after intravenous injection. The magnetically induced pressure quantitatively mimicked the endogenous early tumour growth stress in the order of 1,200 Pa, without affecting tissue stiffness, as monitored by ultrasound strain imaging and shear wave elastography. The exertion of pressure mimicking that of tumour growth led to rapid Ret activation and downstream phosphorylation of β-catenin on Tyr654, imparing its interaction with the E-cadherin in adherens junctions, and which was followed by β-catenin nuclear translocation after 15 days. As a consequence, increased expression of β-catenin-target genes was observed at 1 month, together with crypt enlargement accompanying the formation of early tumorous aberrant crypt foci. Mechanical activation of the tumorigenic β-catenin pathway suggests unexplored modes of tumour propagation based on mechanical signalling pathways in healthy epithelial cells surrounding the tumour, which may contribute to tumour heterogeneity.
そういやこの論文、ちらっとアブストは見た記憶があるけどちゃんと読んでいなかった。ultramagnetic liposomesを利用して、mouse colon tissueに腫瘍形成初期に生じていると考えられるようなmechanical pressureを与えると、その物理的ストレスが刺激となってRet/β-cateninのactivationが起こり、それを介してtumor growthが促されるという話。つまり、組織内でtumor growthが生じると、そのモリモリ増え始めた腫瘍細胞達がその周囲の細胞をぎゅうぎゅう押すことになるわけだけども、押される側の正常な細胞までそのストレスによってtumorousになっちゃうという、このmechanotransductionを介したpositive feedback loopがどんどんpropagateしていくことにより腫瘍組織が広がっていくのであろうと。ほんまかいな、というようなスゴイ話。
First Inner Cells
今週、定量生物学の会主催の「Japan Q-Bio week」のシンポジウムがここ遺伝研で開催されていたので一日参加していた。最近自分も少しこういうのに足を踏み入れつつあるので、いろんなタイプの研究を興味深く聞かせてもらった。いくつか、おぉっと思わされた話があったのだが、なかでも自分にとってimpressiveだったものの一つがこれ。
Cortical Tension Allocates the First Inner Cells of the Mammalian Embryo. Dev. Cell 34: 435–447.
Every cell in our body originates from the pluripotent inner mass of the embryo, yet it is unknown how biomechanical forces allocate inner cells in vivo. Here we discover subcellular heterogeneities in tensile forces, generated by actomyosin cortical networks, which drive apical constriction to position the first inner cells of living mouse embryos. Myosin II accumulates specifically around constricting cells, and its disruption dysregulates constriction and cell fate. Laser ablations of actomyosin networks reveal that constricting cells have higher cortical tension, generate tension anisotropies and morphological changes in adjacent regions of neighboring cells, and require their neighbors to coordinate their own changes in shape. Thus, tensile forces determine the first spatial segregation of cells during mammalian development. We propose that, unlike more cohesive tissues, the early embryo dissipates tensile forces required by constricting cells via their neighbors, thereby allowing confined cell repositioning without jeopardizing global architecture.
マウスの初期胚では、asymmetric divisionではなく、actomyosinが駆動するapical constrictionによるbasal-extrusion likeなallocationによって内側に移動した細胞がinner cell massのはじめの細胞になるという話。今まで考えたことなかったけど、こんなん分かってなかったんやね。シンガポールのDr. NP、なかなか面白い仕事してはりますなぁ。
追悼記事
In Memory of Marcos Vidal (1974-2016). Dis. Model. Mech. January 13th, 2016.
先日亡くなったマルコスの追悼記事。
サイエンスをやっていて最も楽しいことの一つは、学会で久しぶりに会う友人達、ときに競争相手でもある友人達なのだが、そういう普段随分離れた場所にいても同じフィールドで頑張っている友人達と再会して、研究のデスカッションはもちろんだけども、他にもいろんなことを話せる仲間との交流。もう彼に会えないと思うとやはり寂しい。
2016年1月13日水曜日
EpiTools
EpiTools: An open-source image analysis toolkit for quantifying epithelial growth dynamics. Dev. Cell 36:103–116.
Epithelia grow and undergo extensive rearrangements to achieve their final size and shape. Imaging the dynamics of tissue growth and morphogenesis is now possible with advances in time-lapse microscopy, but a true understanding of their complexities is limited by automated image analysis tools to extract quantitative data. To overcome such limitations, we have designed a new open-source image analysis toolkit called EpiTools. It provides user-friendly graphical user interfaces for accurately segmenting and tracking the contours of cell membrane signals obtained from 4D confocal imaging. It is designed for a broad audience, especially biologists with no computer-science background. Quantitative data extraction is integrated into a larger bioimaging platform, Icy, to increase the visibility and usability of our tools. We demonstrate the usefulness of EpiTools by analyzing Drosophila wing imaginal disc growth, revealing previously overlooked properties of this dynamic tissue, such as the patterns of cellular rearrangements.
2016年1月10日日曜日
2016年1月8日金曜日
2016年1月7日木曜日
Automatic stage identification
Automatic stage identification of Drosophila egg chamber based on DAPI images. Scientific Reports 6: 18850.
The Drosophila egg chamber, whose development is divided into 14 stages, is a well-established model for developmental biology. However, visual stage determination can be a tedious, subjective and time-consuming task prone to errors. Our study presents an objective, reliable and repeatable automated method for quantifying cell features and classifying egg chamber stages based on DAPI images. The proposed approach is composed of two steps: 1) a feature extraction step and 2) a statistical modeling step. The egg chamber features used are egg chamber size, oocyte size, egg chamber ratio and distribution of follicle cells. Methods for determining the on-site of the polytene stage and centripetal migration are also discussed. The statistical model uses linear and ordinal regression to explore the stage-feature relationships and classify egg chamber stages. Combined with machine learning, our method has great potential to enable discovery of hidden developmental mechanisms.
ドンちゃんがWMラボから出す最後の論文になるんかな。
Drosophila egg chamberのoogenesis stageを、DAPI imageからコンピューター上で正確に決定するautomated methodを作りましたよという論文。どれくらいの人が喜んでこれを利用するんかということは置いといて、同様のプログラムを他の組織に利用することもできるんとちゃいますかと。まぁでもあれやね、普段からDrosophila oogenesisを見てる人にとってもoogenesis stageって意外と正確に見極めるのは難しいことがあったりするので、こういうのを用いて客観的にスパッと分かるなら確認にもなるし、たくさんのイメージを処理するにはエエよね。Fig. 1にある各ステージの特徴をしっかり頭に叩き込んでいたら、普段顕微鏡を覗いている時にはそれほど迷わんと思うけど。
2016年1月6日水曜日
Dr. MV
新年早々悲しいニュース。グラスゴー、Beatson Instituteのマルコスが数日前に亡くなったようだ。ここ数日、何度かFacebookで彼の写真を載せている友人がいたのでちょっと不思議に思っていたのだが、今朝ようやく気が付いた。
自分が彼と初めて会ったのは2009年、バルセロナのミーティングでだった。あのときまだ自分はこの分野に知り合いがいなかったのだけども、トークのあとで自分のところに来てくれて熱心に話を聞いてくれたのがマルコスだった。彼はあの頃ちょうど、ニューヨークのDr. RCラボでのポスドクを終えてグラスゴーに渡って自分のラボを持ち始めたときで、いろんな話を聞かせてもらったのを覚えている。その後も何回か学会で会っているけど、去年またバルセロナのミーティングで会って話したのが最後になってしまった。彼の仕事はこの分野、Cancer modeling in Drosophila、の中でも結構ユニークなものがあって好きだったし、バルセロナでも今後の発展が楽しみなトークをしていたので本当に残念でならない。年は自分より一つだけ下の同年代。今後もっともっと交流ができると思っていた。
2016年1月5日火曜日
Oppenheimer Krötenbrunnen Auslese
Carl Sittmann Oppenheimer Krötenbrunnen Auslese 2014
ドイツ、ラインヘッセンのアウスレーゼ。パイナップルみたいなフルーティで甘ーいワイン。うまいねぇ。飲みやすいのでするすると飲み干してしまう。千円ちょい。
Tamaya Chardonnay
正月、家族みんなで実家の近所にあるイタリアンレストランでわいわいと楽しく食事。こういうちょっとイイレストランで食事する機会は日本に帰ってきてからもまだあんまりないこともあってか、どの料理も結構楽しめた。で、一本注文したのはチリのシャルドネ。フルーティな柑橘系でコクもある飲みやすい辛口。
Tamaya Chardonnay Reserva 2012
謹賀新年 2016
ということで、自分は今日が仕事始め。といっても、昨日の夜、少しハエ達の様子を見に来たけど。
正月は大阪の実家に帰ってゆっくりさせてもらった。紅白見て年越しして、家族でおせち食べて初詣に行くという、日本のお正月はほんまにエエよね。これはアメリカ生活で得ることのできなかったものの中でも一番重要な行事の一つやなぁと実感する。初詣に行って、また一年頑張りましょうと心を新たにするのはいいもんだ。さて、今年もまた色々と忙しくなるだろうけど、研究面では今後数年間の基盤となるような実験結果を出さねばと思っている。積極的に外へ出て行くのも継続したいと思っているけど、今年はじっくりと実験もしたい。
新年一発目の写真は、年明けに久々に訪れた大阪城天守閣やで。
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