2022年5月31日火曜日
3 + 2
昨晩、ついに申請書の提出が完了した。いやー、もうこの二週間ほど寝ても覚めてもこの申請書の内容のことばっかり考えていたのでだいぶ疲れたけど、これですっきり。今回また完全に新しいものを書いたので結構大変だったのだが、分担研究者の方々のご協力もあってすごく良いものが書けたと思う。今回のは、去年書いた基盤Bの計画書でフォーカスした多倍体化の次の段階のもの。前々から考えていたpolyploid cellが生み出すものと、先月 S が出してくれたデータが見事にマッチして今回のストーリーに繋がった。国内3チーム+アメリカ2チームの計5チームによる共同研究ということになるので、始まれば色々と楽しいことになるし、間違いなく重要な研究になるはずなのでなんとか採択されて欲しい。まぁ、これまた本当にこの先やっていきたいという計画が書けたので、万が一今回採択されなくても何としてでも推進させていきたいと思う。
2022年5月29日日曜日
2022年5月21日土曜日
FACS講習会
今週は水曜と木曜の二日間、朝から夕方までBD社主催のFACS講習会に出席。学部の共通機器のFACS Ariaを使うには、この講習会を受けていないといけないということもあるし、自分でちゃんとセルソーターを使えるように一度しっかりとトレーニングを受けたいということもあって予約していた。FACSは今までに何度も使っているのだけど、実際にはいつもFACSをよく使っている人に頼んでやってもらっていて、その操作を横で見ているという感じだった。どういう仕組みで何を見ているのかということは大体理解していたつもりだったけど、今回の講習会では原理から全てきっちりと教えてもらって非常に勉強になった。もちろん講習のメインは使い方で、分厚いマニュアルを見ながら細かい初期設定とかいろんな部分の調整方法とか正確なデータの出し方とかいろんなソートのやり方とか、丸二日かけて一通りのことを習った。まぁこれで、マニュアルを見ながらなら一人でもできるかな、という感じになったけど、それと同時に、なんでこんなにややこしいねん、と思わせるほど考えなければいけない操作が多い。他社製のセルソーターではもっと手順が自動化されているものもあるけど、ここまで細かい設定や操作を自分でしなければいけないようになっているということは、逆にこれらのことをちゃんと理解していれば、解析の細かい部分を全て自分でコントロールできるからということなんだろう。
2022年5月17日火曜日
Grindelwald
月曜日、今日は朝からコンフォーカル解析。先々週、コペンハーゲンのDr. JCが送ってくれたグリンデルワルドの抗体を早速使ってwild typeのimaginal discを染色してみたので、その確認。いやぁ、この抗体は素晴らしい。シグナルがめっちゃ綺麗にapical側に局在していた。で、肝心のinvasion hotspotでこの局在がどうなっているか、丹念にスキャンしてみたのだが、どうやらapical localizationに乱れはなさそうだった。これはちょっと予想外なんだけども、どちらにせよこれは今仕上げようとしている論文の重要なデータになる。
2022年5月14日土曜日
2022年5月13日金曜日
multitasking
今日の朝はちょっと久しぶりのフライデーミーティング。ロイが撮った16時間に及ぶtumor cloneのタイムラプスに皆んなで見入った。invasiveなやつらは本当にダイナミックに動き回っとるので、何らかの方法で各々の細胞の動きをトレースしたりしないといけないかな。で、午後からはジャナクラに参加しながら、もう一つの画面で先進ゲノム支援の説明会を見ながら、さらにもう一つの画面で夕方に予定していたSI博士とのミーティング用のスライドを作りながらさらに、みたいなマルチタスク状態。ということで、夕方にSI博士と申請書作成に向けての大事なミーティング。とりあえずお互い持っている素材をテーブルに並べてみたので、あとは今考えているコンセプトに当てはめていく感じ。来週が山場になるかな。その後ようやくフライルームで大相撲観戦しながら一息ついて、Iさんに頼まれていたホワイトピューパコレクトをしながら抗体染色の続き。結構仕事した感がある金曜日。
2022年5月12日木曜日
K92 club
昨晩は、大学の研究者4人で医学部のすぐ近くにある料理屋に集まって意見交換会。久しぶりの同年代仲間の飲み会ということで、皆んなの近況と方向性について色々と議論することができてかなり楽しかった。そんなわけで、今朝はまだちょいと二日酔い気味だったけど、早朝からアメリカのグループとこれまた久しぶりのミーティング。この一ヶ月ほどの間、画像解析とモデリングのチームがかなり頑張っていたようで、色々と進捗を教えてもらった。これはもうそろそろ論文として発表できそうになってきたな、という感じ。
2022年5月9日月曜日
五月場所二日目
今日はなんだか体が重いのは連休明けだからかと思ったけど、これはたぶん低気圧のせいやね。もうそろそろ梅雨になるんかなぁ。そんなことで今日はあんまり執筆には集中できなかったけど、夕方は大相撲中継を見ながら先週できなかった継代作業。なんだか今場所も荒れそうな感じがありますなぁ。連休前に仕込んでおいたハエ達のかけ合わせはいい感じで、この数ヶ月間に渡るかけ合わせの最終目的の遺伝子型のハエがいよいよ今週出てくるはず。これが完成したら、できることがまた大きく広がる。
2022年5月8日日曜日
GW6
今日でゴールデンウィークは終わり。ということで、夕方に三島を出て京都に帰ってきた。なんか京都の方がだいぶ気温が低いな。この連休中に家の周りの田んぼに水が張られたようで、蛙の声が聞こえてくるけどまだそれほど多くはない。今晩はちょっと冷え込んでいるからかな。
2022年5月7日土曜日
GW5
今日は子供達がなんやかんやと用事があって出かけたりしていたので、自分は家でゆっくり調べものをしたり、先月の特別講義に関する学生達のレポートを読んだり。ということで、自分だけ暇だったので、今晩も家族の晩御飯を作った。今日のメインはピーマンの肉詰め。自分で言うのもなんやけど、めっちゃ美味かった。
2022年5月6日金曜日
GW4
今日は平日ということで有休にしていたのだけど、抗体がラボに届いたという連絡を受けて指示を出したり、それ用の二次抗体を注文したり、何人かにメールを書いたり、夕方には一件オンラインの面接にも出席したりと結構仕事をしていた。で、さらに今日は家族のために夕飯を作って食べてから、下の子を連れて映画館のレイトショーで「Morbius」を観てきた。モービウス、予想以上に凄かった。始めから終わりまでエキサイティングで映像の迫力がスゴイし怖い!そして意外にも結構Biologyしててナイスだった。うーむ、素晴らしかったなぁ。やっぱり吸血鬼というのは魅力的なホラーやねぇ。
2022年5月5日木曜日
2022年5月4日水曜日
Asynthetic Fission
Skin cells undergo asynthetic fission to expand body surfaces in zebrafish. Nature (2022). DOI:10.1038/s41586-022-04641-0
As an animal’s surface area expands during development, skin cell populations must quickly respond to maintain sufficient epithelial coverage. Despite much progress in understanding of skin cell behaviours in vivo, it remains unclear how cells collectively act to satisfy coverage demands at an organismic level. Here we created a multicolour cell membrane tagging system, palmskin, to monitor the entire population of superficial epithelial cells (SECs) in developing zebrafish larvae. Using time-lapse imaging, we found that many SECs readily divide on the animal body surface; during a specific developmental window, a single SEC can produce a maximum of four progeny cells over its lifetime on the surface of the animal. Remarkably, EdU assays, DNA staining and hydroxyurea treatment showed that these terminally differentiated skin cells continue splitting despite an absence of DNA replication, causing up to 50% of SECs to exhibit reduced genome size. On the basis of a simple mathematical model and quantitative analyses of cell volumes and apical surface areas, we propose that ‘asynthetic fission’ is used as an efficient mechanism for expanding epithelial coverage during rapid growth. Furthermore, global or local manipulation of body surface growth affects the extent and mode of SEC division, presumably through tension-mediated activation of stretch-activated ion channels. We speculate that this frugal yet flexible mode of cell proliferation might also occur in contexts other than zebrafish skin expansion.
先週、オンラインに出てきたNature article。Brainbowをベースにしたmulticolour barcoding system “palmskin”で皮膚が虹色になったゼブラフィッシュが美しい。それにしても、タイトルを見て何のことだろうと思ったのだけど、内容を理解してビックリ。なんと、発生期のゼブラフィッシュの体表面を覆う表皮細胞(SECs)が、DNA複製をせずに2回ほど細胞分裂する、つまりゲノムサイズを減らしながら分裂するという話。分裂をしないでDNA複製だけによって細胞サイズを増大させるCCHとは全く逆のパターンということになる。この「asynthetic fission」は、幼体の体表面を覆うSECsが、この発生時期(8~10 d.p.f.)の急速な体の成長に合わせて表面積を増大させる必要があるから、ということなのだが、DNA複製をせずにただ分裂するだけだと体積自体はそれほど変わらないだろうから意味ないんとちゃうのん、という疑問と、"frugal yet flexible mode"とか言ってるけど、そもそもゲノムを半分に分けちゃったりして大丈夫なんか、という疑問を抱きながら読んだ。ちなみに、これまでこの発生時期のSECsはpostmitoticだと考えられていたそうだけど、それはDNA複製が観察されなかったからなのかな。
さて、一つ目の疑問に対する答えは、分裂することによって娘細胞トータルでのapical surfaceの面積が増大するということで説明されている。娘細胞トータルの体積自体はやはり増えていないようだけど、2回分裂した後の4細胞トータルでのapical surfaceは確かに増えているので、apicobasalの高さが減少することでapical surface areaを増大させているということになる。
二つ目の心配はある意味的中していて、やっぱり染色体分配はかなりerror proneで、色んなchromosome segregation defectが結構な割合で生じるようだ。そもそも2Nから2回分裂する訳だから、上手くいっても0.5Nになるはず。とはいえ、このSECsはそのほとんどが21 d.p.f.には剥がれ落ちて新しい細胞に置き換わってしまうということなので、やはりとりあえず発生期を効率的に乗り切って、生殖さえ上手くいけばその後は体細胞がどうなっても知らんわというシステムなのかな。CCHでのendoreplicationも組織修復するにあたってmitosisよりも効率的なはずだけど、polyploidになってaneuploidを産む危険性を持ってしまう訳で、こういうその場しのぎ的なところは同じなんだろうなという印象。CCHとasynthetic fission、どちらを取るかという選択要因はなんなんやろね。
今回、このasynthetic fissionがどうやって制御されているかについてはほぼ触れられていないけど、これはかなり気になるところ。そもそもちゃんとchromosomeとかspindleを作っているんだろうか。一つ、微小管重合阻害剤のNocodazole処理によって分裂がかなり阻害されると同時にbinucleated cellの数が増加する一方で、DNA合成阻害剤のHydroxyureaやAraC、そしてCDK inhibitorのRoscovitineなどの処理ではこの分裂にほとんど影響が出ないことが示されている。まぁもちろんこれだけではなんとも言えないけど、普通の細胞周期とはかなり違って、少なくともチェックポイントはほぼ機能していなさそう。また、この分裂は体の成長に伴って表皮が引っ張られることがトリガーになっていて、stretch-activated ion channel Piezo1の関与が示されているけど、こういうmechanotransductionについてはもはやあんまり新しさは感じない。むしろもっとcell cycle regulationに関して見せて欲しかった。まぁ、それはまた今後に期待ということか。
そういや、このpostmitoticな状態からむりやり分裂してchromosome segregationがおかしくなっちゃうという感じを見ていてふと、もしかしたらつい最近うちで見ているtumor cloneの分裂と似ているのかもという気がしてきた。もうちょいと詳しい話、このラボに聞いてみようかな。
GW2
GW2日目。なんとMARVELの映画が最近2本公開されたということで、マーベル大好きの息子と一緒に今日はまず「Doctor Strange in the Multiverse of Madness」を観に映画館へ。自分はこれまでにドクター・ストレンジの映画を観たことがなかったのだけど、少し前に観たスパイダーマンの続きといえば続きでもあるので、世界観はだいたい理解していた、マルチバースを行き来するのでなんだかスケールがスゴイし、やっぱりベネディクトカンバーバッチがスゴイ。
2022年5月3日火曜日
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