タラハシーは最近随分と暖かくなってきています。土曜日の午後、ソウシロ君はお姉ちゃんと裏庭をたくさん歩きました。
2011年1月31日月曜日
2011年1月28日金曜日
心躍るような
この三日間、毎昼大学の食堂である一つの論文をダラダラと読んでいた。前から読もうと思っていた論文で、今考えている実験に対するいくつかの重要と思われる知見を得ることは出来たのだが、今日全て読み終えてみてどうもこう心躍るような内容ではなかったのだ。まぁだからダラダラ読んでいたのか。ある現象に対してある一つのsignaling pathwayが関与している事を確認し、さらにもう一つ別のsignaling pathwayがこのpathwayを抑制しながらその現象がコントロールされていることを示した、という内容の論文。データはクリアーだし、その別のsignaling pathwayのactivityがこのpathwayによる相反する二つのfuctionを決定するためのthresholdになっているのであろうという仮説はなかなかオモシロイ。オモシロイのだけどやっぱりこの三日間、心躍るようなドキドキワクワクを感じることができなかった。まぁそんな心躍るような論文に出会える事はそうそうないし、自分もそんな論文を書けた試しはないのだけれど。そんなことを思いながら食堂から帰ってくる時に、今自分がワクワクしながら考えている実験からそんな心躍るような論文が書けるだろうかと考えてみたのだが、うーむ、どうだろうか。
さて、明日は久しぶりにジョイントラボミーティングで発表できる、ということで今日の午後はちょっとそのための準備。この機会に、このところちょっとこう着状態にあるSSTプロジェクトをまとめあげるために、あと何をすべきなのかしっかり考えながらしゃべろうと思う。
2011年1月26日水曜日
pre-screening
flu shotが効いていて重症化しないのではないかと油断したが、やはり金曜日の夜から三日間ソウシロが熱を出した。確かに症状が自分ほどひどいようには見えなかったしもう熱は下がったのだが、夜は特にしんどかったのか抱っこしていないとずっと泣いているような状態だったので、なんだかこの週末を通してかなり疲弊してしまった。まだ咳が出ていて本調子じゃないというのもあるけど、今日は何だか眠たい。
さてしかしながら、新しいアンダーグラジュエイト、アリスンと始めたpre-screeningの結果が早くも出始めている。screeningのために作ったGal4-UAS-RNAi lineの有効性を検討するためのpre-screeningで、positiveな結果が出ると予想される計15ラインとかけ合わせたのだが、どれもある程度のphenotypeが出ていて、中でも5ラインは意外なほどクリアーなphenotypeを示してくれた。これは結構イケルかも、と気を良くしてアリスンプロジェクトの今後に期待。来週あたりにまず200ラインがストックセンターから届く予定なので、今のうちにもりもりハエを増やしておかなければ。
2011年1月22日土曜日
たぶんフル
火曜日の昼頃に急に具合が悪くなってきたので早めに帰宅したのだが、その後家についてから昨日の朝くらいまで死ぬかと思うくらいしんどかった。かなりの高熱が出てフラフラになった上に、これ以上咳をしたら腹筋が切れてしまうんじゃないかというくらい咳がひどくて夜もろくに眠ることができなかった。。。ようやく山は越えたようで昨日からなんとかまともに歩けるようになったのだが、この急激にきた症状、高熱、激しい咳、やっぱりインフルエンザかな。実は昨日も一昨日もフラフラしながらもヒートショックをかけに夕方少しだけラボに出てきたけどそれはまずかったのかも知れない、とも思ったけど、よく考えてみたら火曜日以前にニックが体調不良で休んでいたし、もう既にラボ内で自分以外に4人ほど体調不良で来てないヤツがいる。ロウチビにもらった風邪だとばかり思っていたけど、実はニックがどこかからもらってきてラボ内で広めたFluなのか。不思議なのは今のところ家族では自分以外の三人は軽症で済んでいる事。ロウチビは熱を出したとはいえ自分ほど重症には見えなかった。実はユンナとロウチビは随分前に(ソウシロがまだおなかの中にいる頃)インフルエンザの予防接種、flu shotを受けている。つまり一年前に受けた昨シーズン用のflu shotがまだ効いているという事なのだろう。ちなみにこれが本当だとしたら、母体に対する予防接種でおなかの中にいる赤ちゃんにもちゃんと抗体が作られてそれがちゃんと機能しているということですね。ともあれ、今後は毎年flu shotを受けようかなと思わされましたわ。
2011年1月19日水曜日
2011年1月18日火曜日
S.T.?
今週の水曜日からまた今年のAmerican Idolが始まるらしい。最近テレビを見ていたらそのシーズンプレミアの宣伝がよく流れるのだが、よく見ると審査員席にスティーブンタイラーがいる!?マジで?と思って調べてみたらやっぱり、なんとサイモンの後釜はスティーブンなんだと。。。うーむ、自分としては毎週テレビでスティーブンを見られるということはエキサイティングなのだが、本当にこれでイイのだろうか?コレ、ジョーペリーはどう思てんのかな。まぁスティーブンがどんなコメントをするのか興味津々だけど。
2011年1月17日月曜日
電線の靴
一昨日からまたロウチビが熱を出している。明日はMartin Luther King, Jr. Dayという祝日でプレスクールは休みなので、かねてからプレスクールの仲良し、エイバーが明日遊びにくる約束をしていたのだけどもキャンセルせざるを得ないようだ。まぁ本人は解熱剤を飲んでいれば元気な様子なのだが。ユンナもそれがうつったのか、今日は朝からちょっと具合が悪いという事で、午後三人でぶらぶらと近所を散歩。
この近辺ではよく交差点の電線に靴がぶら下げられているのを見る。特に家の近くにある交差点にはいつも靴がぶら下げられているのだが、今日は特に多かった。コレってどういう意味があるんでしょうかね?ていうか意味はないのかなぁ。でもこの町ではよく見かけるような気がするんだけど。結構気になる。
この近辺ではよく交差点の電線に靴がぶら下げられているのを見る。特に家の近くにある交差点にはいつも靴がぶら下げられているのだが、今日は特に多かった。コレってどういう意味があるんでしょうかね?ていうか意味はないのかなぁ。でもこの町ではよく見かけるような気がするんだけど。結構気になる。
2011年1月13日木曜日
回転卵
Scienceに非常にオモシロイ論文が出た。BerkeleyのDr. DBのラボから。Drosophilaのfollicleを見ている者として、これはめっちゃオモシロイと同時にびっくらこいた。
Drosophilaの卵はoogenesisの間に丸い形から楕円形へと前後軸に沿ったelongationを起こすのだが、このelongationの過程においてはembryogenesisで見られるconvergent extensionのような細胞移動は見られない。しかしながら、stage 5 - 9のelongationが起こっている間に、なんと卵を覆っているfollicular epitheliumが卵の前後軸を中心にしてその全体が回転しているのだという。そしてこのfollicular epitheliumの回転が、その回転方向へのfibrillar extracellular matrix(Collagen IV)の平面極性配置を誘導し、それによって前後軸を中心軸として卵の周囲全体に張り巡らされたCollagen IV matrixがコルセットのように丸い卵を締め付けて卵全体の形を楕円形に変形させるのだという結論。
実はfollicleのみならず、その中にあるgerm line cellsも一緒に回っているので、つまりはegg chamber全体が回転していることになる訳だが、epithelial layerの外側を覆うextracellular matrixは回転していないのだ。つまりECMの上で(というか内側で)全てのものが移動(というか回転)していることになる。サプリメントの動画を見て笑った。stage 5 - 9の間に3回転ということらしいけど、めっちゃ回っているように見える。ていうかこのステージのegg chamber同士ってstalk cellでつながってるのに、こんなに回転したらstalk cellがねじ切れてしまわへんのかなと心配になるくらい。しかもvkg-GFPで可視化されたECMは回転していないのでなんだかオモチャでも見ているかのようで楽しい。
もちろんこの回転運動を発見したことはスゴイのだけど、それよりもこの発見をここまで一貫性のあるオモシロイお話にまとめあげたことに感心する。自分もこんな論文が書きたいと思わされた。しかし一つ困ったことが、最近follicleのlive imagingを考えていたのだがこんなに回転していたらできへんやないかということ。コレ、border cell migrationを見ている人達は気付いてなかったのかなぁ。
Drosophilaの卵はoogenesisの間に丸い形から楕円形へと前後軸に沿ったelongationを起こすのだが、このelongationの過程においてはembryogenesisで見られるconvergent extensionのような細胞移動は見られない。しかしながら、stage 5 - 9のelongationが起こっている間に、なんと卵を覆っているfollicular epitheliumが卵の前後軸を中心にしてその全体が回転しているのだという。そしてこのfollicular epitheliumの回転が、その回転方向へのfibrillar extracellular matrix(Collagen IV)の平面極性配置を誘導し、それによって前後軸を中心軸として卵の周囲全体に張り巡らされたCollagen IV matrixがコルセットのように丸い卵を締め付けて卵全体の形を楕円形に変形させるのだという結論。
実はfollicleのみならず、その中にあるgerm line cellsも一緒に回っているので、つまりはegg chamber全体が回転していることになる訳だが、epithelial layerの外側を覆うextracellular matrixは回転していないのだ。つまりECMの上で(というか内側で)全てのものが移動(というか回転)していることになる。サプリメントの動画を見て笑った。stage 5 - 9の間に3回転ということらしいけど、めっちゃ回っているように見える。ていうかこのステージのegg chamber同士ってstalk cellでつながってるのに、こんなに回転したらstalk cellがねじ切れてしまわへんのかなと心配になるくらい。しかもvkg-GFPで可視化されたECMは回転していないのでなんだかオモチャでも見ているかのようで楽しい。
もちろんこの回転運動を発見したことはスゴイのだけど、それよりもこの発見をここまで一貫性のあるオモシロイお話にまとめあげたことに感心する。自分もこんな論文が書きたいと思わされた。しかし一つ困ったことが、最近follicleのlive imagingを考えていたのだがこんなに回転していたらできへんやないかということ。コレ、border cell migrationを見ている人達は気付いてなかったのかなぁ。
2011年1月12日水曜日
Dark Side
今日の昼は久しぶりに論文を持って大学の食堂でランチ。読んできたのは少し前に出たグラスゴーのDr. MVによるDrosophila TNFに関するレビュー。引用されている実験はほとんど知っているものばかりだったけど、なかなか楽しめた。去年Dr. MVのラボからDevelopmental Cellに出た論文での発見をたっぷりと主張している。 つまり、scrib、dlg、lglといったtumor suppressor geneのmutant cellにおけるJNK activationを引き起こすメカニズムとして、今まで言われている3つ、(1) cell competition、(2) loss of polarity-induced mechanical stress、(3) intrinsic tumor suppression、に加えてhemocytesによるEgr/JNK pathwayのactivationを、an innate immune response to tumors, which could be termed “extrinsic tumor suppression"として4番目にあげている。
以下の文が気に入った。
Perhaps relevant to cancer biology, when fly larvae are challenged with patches of pre-malignant of cells, an egr-dependent immune response results in the death of such mutant cells. If needed, this egr response could delay the onset of metamorphosis until the mutant cells are completely removed. However, when the removal of the aberrant cells cannot be completely achieved, the developmental arrest is permanent until the animals die as giant larvae. (Cell Cycle 9:19, 3851-3856)
で、午後にはついに新しいアンダーグラジュエイトのアリスンが登場。まず基本的なfly geneticsの話から始めて、彼女が携わる予定のgenetic screeningの基本となるコンセプトも簡単にだけど話した。Biochemistry専攻とはいえまだ二年生なので、かなり基本的な知識を確認しながらだったけど概ね興味は持ってもらえたのではなかろうか。とりあえず明日から始めるpre-screeningでグッとくるphenotypeが出てくれれば心を掴むことが出来るんだろうけど。
以下の文が気に入った。
Perhaps relevant to cancer biology, when fly larvae are challenged with patches of pre-malignant of cells, an egr-dependent immune response results in the death of such mutant cells. If needed, this egr response could delay the onset of metamorphosis until the mutant cells are completely removed. However, when the removal of the aberrant cells cannot be completely achieved, the developmental arrest is permanent until the animals die as giant larvae. (Cell Cycle 9:19, 3851-3856)
で、午後にはついに新しいアンダーグラジュエイトのアリスンが登場。まず基本的なfly geneticsの話から始めて、彼女が携わる予定のgenetic screeningの基本となるコンセプトも簡単にだけど話した。Biochemistry専攻とはいえまだ二年生なので、かなり基本的な知識を確認しながらだったけど概ね興味は持ってもらえたのではなかろうか。とりあえず明日から始めるpre-screeningでグッとくるphenotypeが出てくれれば心を掴むことが出来るんだろうけど。
2011年1月8日土曜日
2011年1月7日金曜日
歩き出すとき
ついにソウシロ君が歩き始めた。最近、何も掴まずにじーっと立っていることはよくあったのだが、さっき遊んでいるときに初めて一歩二歩と踏み出したので「おおぉ」と思っていたら、次気付いた時にはゆっくりと十歩ほど歩いた。本能というか見よう見まねなんだろうけど、意外とコツさえ掴めばすぐなんだろうか。本人も何やら嬉しいのか、慎重に一歩一歩踏み出しながら尻餅をついては笑っている。
アンダーグラジュエイトのタイプ
今月からまた新しくうちのラボにアンダーグラジュエイトが3人増える予定なのだが、候補者が6人もいるんだとかで、一昨日に2人そして昨日は残りの4人と一人ずつ面接をした。アンダーグラジュエイトとして研究をしに来る学生達を見ているといくつかのタイプに分けることが出来るのだが、今までの経験上どうも上手くいかないタイプというのがある。その中の一つは、学部卒業後Medical Schoolへの進学を目指していて、そのためにresume(履歴書)に研究経験のことを書きたいがために研究をしにくる学生。実は純粋に研究に興味を持ってやってくる学生よりもこのタイプの方が意外と多いのだが、結局このタイプの学生の興味と目的は研究自体よりも成績とresumeにあるのだろう。アンダーグラジュエイトの学生達は普段授業で忙しいので、それでも時間を割いて一生懸命研究に取り組むようになるには、当然彼らに大きな興味と熱意を持たせてあげないといけない。今までどの学生にも同じようになんとか研究の面白さを分からせてあげようとして努力してきたつもりだけども、どうもこのタイプの学生には研究への興味と熱意を持たせるのが比較的難しいように思える。もちろん経験上の話であって例外もいるけど。今回面接した6人の中にも何人かそのタイプの学生がいた。ということで、今回はそのタイプではない一人を担当させてもらうことにした。まぁ少ししゃべっただけなので何とも言えないのだが、なんとかがんばって面白さを教えていきたいと思う。
2011年1月5日水曜日
NSF
昨日ボスから、昨年の夏に苦労して書いたNSFグラントの申請が通ったことを知らされた。一ヶ月ほど前から、どうやらイケそうだという話は聞いていたものの、実際通ったということを聞いて本当に安心したし、コレはマジでめちゃめちゃ嬉しい。アメリカに来たばかりの頃、当時のボスにNIHのグラント申請書を見せてもらってビビったことを良く覚えている。研究計画だけでもかなりの枚数で、緻密に書かれた原稿全てを合わせると本のように分厚かった。それを見た時に、あぁこんなモノを書くのは自分には不可能かも知れないと思ったもんだ。でも今それを自分で書いて(もちろんボスに添削してもらいながらだけど)、しかもその申請が通ったのだ。ちょっと信じられないようなことだけども、よくよく考えてみりゃそれなりの苦労をしてきたようにも思えるし、当然今後これを続けていかなければならないのだ。まぁでも何にせよ正月早々メデタイことです。ということで、昨晩はユンナとワインで乾杯したのでした。
2011年1月2日日曜日
謹賀新年2011
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて今日元旦は、日本の実家から送ってもらったおせち料理と昨日買ってきたにごり酒で新年を祝った。そして、今日は夕方から日本人家族が集まる新年会があるので、その前にラボに出てきた。ということで早速仕事始め、といっても昨日と同じヒートショックとハエの世話。そういや去年の始めにもここで一年の目標を書いて、結局数的にはその三分の一しか達成出来なかったけど今年も同様の抱負を書いておこう。
論文を二本書くこと。
まぁ、去年の抱負の残りの三分の二ということになるか。エエ論文を書きたいもんです。
写真はお正月ということで、ちょっと縁起が良さそうな富士山の写真。先日、日本からアメリカに帰ってくる時に飛行機の窓からきれいに見えた瞬間です。
さぁ今年もFly Pushing開始。
さて今日元旦は、日本の実家から送ってもらったおせち料理と昨日買ってきたにごり酒で新年を祝った。そして、今日は夕方から日本人家族が集まる新年会があるので、その前にラボに出てきた。ということで早速仕事始め、といっても昨日と同じヒートショックとハエの世話。そういや去年の始めにもここで一年の目標を書いて、結局数的にはその三分の一しか達成出来なかったけど今年も同様の抱負を書いておこう。
論文を二本書くこと。
まぁ、去年の抱負の残りの三分の二ということになるか。エエ論文を書きたいもんです。
写真はお正月ということで、ちょっと縁起が良さそうな富士山の写真。先日、日本からアメリカに帰ってくる時に飛行機の窓からきれいに見えた瞬間です。
さぁ今年もFly Pushing開始。
2011年1月1日土曜日
2010年大晦日
今日大晦日は夕方から近所のウォルターのバースデーパーティだったので、昼からプレゼントを買いにいって、パーティが終わってからようやく先程ラボに出てきた。ということで、大晦日の夜7時から仕事納め。ヒートショックをかけてサッとハエの整理をしたらすぐに帰って年越しそばを食べて、今年もNYのカウントダウン中継でも見ながら2011年を迎えましょう。今年も本当に色々なことがあったけど、なかなか充実した一年でした。皆様も良いお年をお迎えください。といってもアメリカ以外のほとんどの国はもうとっくに年が明けてますね。
Happy New Year!
Happy New Year!
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