ついこないだ、レビュワーコメントに対する返答についてデスカッションしていたジョンピーの論文がもう最新号に掲載された。Dev Cell は早いねぇ。ちなみに自分がディスカスしたのはもちろんcompensatory proliferationのパート。
Acentrosomal Drosophila epithelial cells exhibit abnormal cell division, leading to cell death and compensatory proliferation. Dev. Cell 30: 731–745.
Mitotic spindles are critical for accurate chromosome segregation. Centrosomes, the primary microtubule nucleating centers of animal cells, play key roles in forming and orienting mitotic spindles. However, the survival of Drosophila without centrosomes suggested they are dispensable in somatic cells, challenging the canonical view. We used fly wing disc epithelia as a model to resolve these conflicting hypotheses, revealing that centrosomes play vital roles in spindle assembly, function, and orientation. Many acentrosomal cells exhibit prolonged spindle assembly, chromosome missegregation, DNA damage, misoriented divisions, and eventual apoptosis. We found that multiple mechanisms buffer the effects of centrosome loss, including alternative microtubule nucleation pathways and the spindle assembly checkpoint. Apoptosis of acentrosomal cells is mediated by JNK signaling, which also drives compensatory proliferation to maintain tissue integrity and viability. These data reveal the importance of centrosomes in fly epithelia and demonstrate the robust compensatory mechanisms at the cellular and organismal level.
acentrosomal mutantを用いて、発生における flexibility と robustness をうまく表現している論文だと思う。彼はDr. MPのラボに行ってからはずっと「mitotic fidelity」というコンセプトに関する仕事をしてきているのだが、今回 sas-4 mutant に目を付けたのは、2006年に報告された「Flies without Centrioles.」というあの衝撃の論文に着想を得たのかな。ジョンピーがメールでこの話をし始めたのは二年ほど前だから、結構とんとんとデータが出た感じなんだろう。
実は四年前のFly Meetingで、DCの小さなタイ料理屋で二人で夕食を食べていた時に、彼は今後研究を続けていくかどうかはちょっと分からないということを話していた。たぶんあの頃取り組んでいたプロジェクトが当時あんまり上手くいってなかったということもあるだろうけど、彼は自分と同じでマスターを出た後に大学を出て働いたりしていたから、普通の人よりは少し年齢が上になってしまうということもやはりキャリアを深刻に考える原因になっていた。でもあの時そういう話をしたことなんてもう忘れたかのように、最近は将来の研究の発展をいろいろと考えているようだし、いよいよこの論文を持ってジョブマーケットに出て行く準備をしているはず。
実は四年前のFly Meetingで、DCの小さなタイ料理屋で二人で夕食を食べていた時に、彼は今後研究を続けていくかどうかはちょっと分からないということを話していた。たぶんあの頃取り組んでいたプロジェクトが当時あんまり上手くいってなかったということもあるだろうけど、彼は自分と同じでマスターを出た後に大学を出て働いたりしていたから、普通の人よりは少し年齢が上になってしまうということもやはりキャリアを深刻に考える原因になっていた。でもあの時そういう話をしたことなんてもう忘れたかのように、最近は将来の研究の発展をいろいろと考えているようだし、いよいよこの論文を持ってジョブマーケットに出て行く準備をしているはず。
ジョンピー君の論文読みました。acentrosomal な細胞のいろんなphenotypeをよく記述していて、情報量が多いので勉強になりました。
返信削除ただ、この前のfly meetingのポスターとワークショップでも話を聞いたのですが、どうもDev Cellの論文という感じがしないっす。
なんかDev Cellに期待するオリジナリティというかクリエイティビティみたいのが見えづらいという感想をもちました。イントロとかアブストはいい感じだと思いましたが、データが基本は相関として起るアポトーシスをみてるだけという印象です。
おっとっと、ちょっぴり辛口コメントきましたね。でも言いたいこと分かる気がします。自分もなんとなくそういう印象を持ちました。「multiple mechanisms buffer the effects of centrosome loss」というあたりなかなかビューチフルなんだけども、ここで見ている現象はちょっと地味と言えば地味やよね。まぁフォローアッププロジェクトを色々と考えているようなので、また今後をお楽しみに。
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