なんか最近またよく雨が降る。日本てこんなによう雨が降るんやったっけねぇ。
今日は久しぶりのオバリー解剖大会でちょっと疲れた。そんなことで、昼間にする暇がなかったfly pushingを夜中にぼーっとラジオを聞きながらしていたら、金曜の深夜一時に始まるおなじみの番組のオープニング曲が始まった。なんかつい数日前にこれを聞いたような気がして一週間の早さに驚く。なんやろうなぁ、最近なんかやらなあかんこととか、やりたい実験のこととか、色々と考えているうちに時間が矢のように過ぎていく気がする。もう明日で一月も終わりか。
2015年1月31日土曜日
2015年1月27日火曜日
CoinFLP
CoinFLP: a system for efficient mosaic screening and for visualizing clonal boundaries in Drosophila. Development 142: 597-606.
さて、IHラボのエース、JB氏のコインフリップ(CoinFLP)システムがDevelopmentに登場した。コインフリップという名前があからさまにオシャレでちょっと気になりますね。
余談としては、何年か前にFly MeetingでJB氏と話した時に、彼が自分で開発したこのシステムを使ってやっているcell competition関連のgenetic screeningについて話してくれたのは覚えているけど、このCoinFLPというシステムが具体的にどういうものだったかはきちんと覚えていなかった。
で、どういうシステムかというのは図を見るのが一番手っ取り早い。基本としているのはFlip-out Gal4-UAS systemで、既存のcanonical FRT sitesに加えて、FRT elementのspacer sequence中の6 bpを変化させた FRT3 を組み込んでいる(FRTのspacerはrecombination時のDNA-DNA pairingに関与しているので、これを異なる配列にすることによりpairingのspecificityを変化させることができる)。つまり、Flipaseによってcanonical FRT sitesに挟まれたStop cassetteが飛ばされるか(Gal4 On)、FRT3 sitesによって挟まれた部分が飛ばされるか(Gal4 Off)はstochasticであり、flip-outによって二種類のランダムクローンが誘導される。まぁこれだけだと利点がよく分からんけど、例えばtissue specificなey-FLPとかubx-FLPとかを使った場合に、既存のFlip-out systemを使うとディスクのほとんどの細胞でflip-outが起こってしまうのだけども、このCoinFLPならキレイなモザイクが誘導できる。
そして、もう一つのCoinFLP-LexGAD/Gal4 systemではこのシステムの利点はより明らかになる。こちらのシステムでは、FRT sitesの間にStop cassetteが挟まれていて、FRT3 sitesの間にはStop cassetteとLexGADが挟まれている。これによって、Flip-outの結果誘導される二種類のランダムクローン(Gal4-UAS cloneとLexGAD-LexAop clone)を別々のマーカーで見分けることが出来るという優れもの。ちなみにこの時、cloneの出現確率はLexGAD cloneの方が高くなるらしい(たぶんこのシステムではFRT sitesよりFRT3 sitesの間隔の方が長いから?)。ふむ。
そして、もう一つのCoinFLP-LexGAD/Gal4 systemではこのシステムの利点はより明らかになる。こちらのシステムでは、FRT sitesの間にStop cassetteが挟まれていて、FRT3 sitesの間にはStop cassetteとLexGADが挟まれている。これによって、Flip-outの結果誘導される二種類のランダムクローン(Gal4-UAS cloneとLexGAD-LexAop clone)を別々のマーカーで見分けることが出来るという優れもの。ちなみにこの時、cloneの出現確率はLexGAD cloneの方が高くなるらしい(たぶんこのシステムではFRT sitesよりFRT3 sitesの間隔の方が長いから?)。ふむ。
この論文ではさらにもう一つクールなのがあって、このCoinFLP-LexGAD/Gal4 systemにsplit GFPを用いたGRASP(GFP Reconstitution Across Synaptic Partners)を組み合わせたものを紹介している。つまり、two complementary parts of a ‘split GFP’ fused to the extracellular domains of mouse CD4を、UAS cloneとLexAop cloneで別々に発現させて、これら二種類の細胞が接している部分でGFPのreconstitutionが起こることによってclonal boundaryを可視化できるという訳やね。コレを使ってJB君が見たっていうものにドキッとしたなぁ。ともあれ、これは今までにありそうでなかったエエシステムやね。使わしてもらおかな、ということで早速Bloomingtonから注文しよう。
Casa Benasal
Pago Casa Gran Casa Benasal Tinto 2012
ダウンタウンのワイン屋さんで見つけたスペイン、バレンシアのオーガニックワイン。Garnacha Tintorera, Syrah, Monastrell等のブレンド。ストロベリーとチョコレート。とっても分かり易い美味しさ。こういうの好きやなぁ。千円ちょい。
2015年1月25日日曜日
2015年1月21日水曜日
新年明け第一弾
さて、新年明けの申請書第一弾の執筆終了。今回は秋に書いたヤツをコレ用に書き直すという作業だったのでそれほど時間がかかった訳ではないんやけど、KT博士とも話し合ったりしてだいぶインプルーブされたかなと思う。まぁこのプロジェクトに関して今書けるベストのものになったはず。もうこれ以上には出来まへんわ、というところまで考えて、もしそれであかんかったら諦めもつくやんね。
で、今年度中、3月末までに小さいものから大きいものまで、まだあと4本の執筆を予定している。でも次にくる締切は2月の下旬なので、ちょっとゆっくりできるかな。といっても先々週にスタートさせたクロスから次世代のハエ達がもりもりと生まれてきているので、そろそろ実験に集中せなあかんけど。2月と3月はなんやかんやとイベントが目白押しなので、それらの準備もしていかなあかんなぁ。
Manns Bailey-A
マンズワイン マスカット・ベーリーA 樽熟成
せっかく日本に帰ってきたんやから日本のワインも飲んでみたいやん、と思って夏頃に一度、どこのか忘れたけど近所の酒屋で見つけたのを試してみたらちょっと期待はずれな感じだったので、それ以来日本のワインを買っていなかった。ということで、久しぶりの日本ワイン。山梨のマスカット・ベーリーA種という葡萄なんだそうな。実はこの晩、何種類かの押し寿司を食べながらだったのだけど、意外にも合うんやねぇ。和食に赤ワインを合わせるのは難しいという印象があったのでちょっとした驚き。やっぱり日本のワインやから和食に合うんやねぇ。あっさりしていて繊細ながらもバランスが取れている感じ。これは気に入った。
2015年1月16日金曜日
keep writing
なんかいつの間にかまたもや申請書類の執筆に入ってしまっている。まぁ一年目だからということもあるんやろうけど、日本では常になんらかの申請書を書いているようなイメージがあるな。科研費の申請シーズンが終わって、これでちょっと落ち着いて実験に集中できるかなとか思ってたんやけどなぁ。。。まぁでも書くからには気合い入れて書かなね。
ということで、今晩もオフィスで執筆作業中。ちょっとフロリダのKT博士と打ち合わせする必要が出てきたので、この後電話会談する予定。
2015年1月14日水曜日
2015年1月13日火曜日
FAとOstatu
連休の中日の土曜日に、大学時代のバンド仲間 FA が四歳と一歳の息子さんを連れて家族で東京から遊びにきてくれた。子供達は初対面なのに前からよく知っていたかのように一日中仲良く遊んでいた。FAは昔から全く変わらない。FAの着ているダウンジャケットが、自分がこの正月に大阪で買ってきたものとそっくりで、型は少し違えど同じブランドの同じ色のジャケットだったのがおかしかった。結構マイナーなブランドなのに同じモノをチョイスしている自分達は、やはり趣味が似ているということか。で、夜はウチでスキヤキパーティ。アメリカではよくパーティしてたけど、日本では友人家族とのパーティは久しぶりだったので楽しくてついついビールだけでなくワインも空けてしまった。
Bodegas Ostatu OSTATU Tinto 2013
2015年1月10日土曜日
24 lines
年末にフロリダのラボに送ってもらうように頼んでおいたハエ達が今日到着。全部で24ライン。去年送ってもらったものの中でマイツを除去できずに諦めたものに加え、ラボにあったいくつかの便利な系統を送ってもらった。早速マイツのチェックをしたところとりあえずは見つからなかったけど、マイツがたくさんいたラボだからどこかに潜んでいる可能性は否めないのでちょっとkeep an eye onしとかないといかん。このところかなり冷え込んでいたので輸送中に凍死していないかとちょっと心配したけど、バイアルの中のウジ虫君達はみんな結構元気そうに蠢いていたので安心した。しかもほとんどのラインをちゃあんと2コピーずつ準備してくれたジャッキーは相変わらずエエ仕事をしてくれる。
さぁこれであと新年早々注文したBloomingtonからのハエ達が到着したらいよいよ色々と始めることが出来まっせと。
2015年1月9日金曜日
一年ぶり
今年は三月に二度アメリカに赴くことになった。ちょうど一年ぶりのアメリカになる。ところでもうそろそろ準備していかなあかんやん、と思ってまずはシカゴ行きの航空券を予約。
ここ数日間でだいぶバージンが集まったのはいいけど、ちょっとこれは長丁場の実験になるので、この三月の出張前までに終わらせられるかどうかすでに微妙になってきている。まぁなんとかなるでしょうということで、今日いくつかのクロスをスタートさせた。以前のデータを確認するコントロールのものと、それに対する異なるgenetic backgroundの影響を見るもの。このプロジェクトに関しては、去年何本かプロポーザルは書いていたものの実験自体は日本に来てからやっていないので、一年ぶりぐらいになるのかな。長いことかかるのでちょっと大変なんやけど、もちろん結構楽しみでもある。
それにしても今晩はよう冷えとるなぁ。
2015年1月8日木曜日
Venta Real Gran Reserva
Bodegas Fernando Castro Venta Real Gran Reserva 2005
スペインのValdepeñasというところのテンプラニーリョ 100%。すごいカシスとチェリー。甘くてフルーティで、“jammy”という表現がぴったりかな。これは結構好き。千円ちょい。
2015年1月7日水曜日
Progenitor potential or endocycle
年末、大阪へ向かう新幹線の中で読んでいた論文。一応。
Specification of differentiated adult progenitors via inhibition of endocycle entry in the Drosophila trachea. Cell Reports 9: 859–865.
A population of Drosophila adult tracheal progenitor cells arises from differentiated cells of the larval main trachea that retain the ability to reenter the cell cycle and give rise to the multiple adult tracheal cell types. These progenitors are unique to the second tracheal metamere as homologous cells from other segments, express fizzy-related (fzr), the Drosophila homolog of CDH1 protein of the APC complex, and enter endocycle and do not contribute to adult trachea. Here, we examine the mechanisms for their quiescence and show that they reenter the cell cycle by expression of string/cdc25 through ecdysone. Furthermore, we show that preventing endocycle entry is both necessary and sufficient for these tracheal cells to exhibit markers of adult progenitors, thus modifying their genetic program. Finally, we show that Hox-mediated regulation of fzr expression is responsible for progenitor identity and thus specifies a group of differentiated cells with facultative stem cell features.
お話の内容は、この graphical abstract に示されている通り。Drosophilaのadult tracheaは、larval tracheaの一部(second tracheal metamere)にあるadult tracheal progenitor cellsが、3rd instar以降に増殖分化してlarval cellsをreplaceすることによって形成される。このadult progenitor(diploid)以外のlarval tracheaの細胞達は、基本的にみんなendocycleによってpolyploidになっておりadult tracheaにはcontributeしない。larval cellsのendocycleはFzr(CDH1)によって制御されており、Fzrは部域特異的なHox geneによって発現調節されている。また、3rd instarにおけるprogenitor cellsのmitotic reentryはecdysoneによるStg(Cdc25)のupregulationが直接のトリガーとなっている。
Fzr overexpressionによってprogenitor cellsにectopic endocycleを誘導すると、adult progenitor markerであるHbcの発現が抑制されるし、逆にFzr knockdownによってlarval cellsにectopic mitosisを誘導すると、Hbcの発現が促される。ところが、Stgのectopic activationによってlarval cellsにmitosisを誘導してもHbcの発現は起こらないんやね。つまり、cell cycleとprogenitor potentialの両方をFzrが別々に制御しているということになる。ちょっとややこしいけど、まぁ基本的にはFzrの働きのよって一旦エンドサイクルに入ってしまうとprogenitor potentialを失うということになるかな。
「These results indicate that restricting polyploidy is a means to keep a group of differentiated cells with facultative stem cell features.」
エエ感じやとは思うんやけど、Fzr knockdownによってpolyploidのlarval cellsにもmitosisを誘導することができて、この時それにともなってHbcの発現も起こり始めるんよね。ふむ。。。。。
「Thus, as is the case of the Drosophila tracheal adult progenitors, also in other systems a shift between the endocycle and mitotic modes of division may be linked to a change in the genetic programs of cells in development and in disease.」
2015年1月5日月曜日
一つ解消
寒い寒いと思っていた研究所内。こないだの忘年会で色んな人に聞いてみたら、やはりこの建物は何らかの理由により他よりも一段と寒いようだ。一番ひどいのがトイレで、どう考えてもこんな氷のようなところにズボンを脱いで座るなんて気にはなれない。ということで今日初めて、B氏の薦めに従って新しくできた建物のトイレへ行ってみた。出来たばかりの新しいきれいな建物内は確かにそれほど寒くはないし、驚いたことにトイレは暖房便座だけでなくウォシュレットまで標準装備。素晴らしい。新年早々、悩みの一つを解消して今日からバージンコレクト開始。
2015年
さて、ということで今日から始動。
去年一年を振り返ってみると、やはり三月の移動が一番大きな仕事だった。なんせ長いこと家族とともに住んでいた国から海外への引っ越しだった訳だから、これは本当に一大事だった。去年一年の大部分はこの移動に伴う調整に充てていたような気がする。まぁ必要なことだったのだから仕方がないけど、予想外に諸々の影響は大きかった。それは物理的なことだけでなく精神的にも。長いことアメリカにいたとは言え、生まれ育った日本に帰るのだからそこまで大変だとは思っていなかったのだけど、やはり家族での日本の生活は初めてということだった訳だし、自分で思っていた以上にアメリカへの適応が自分自身を変えてきたということなのか。
ともあれ、去年はついに生活と仕事の基盤を日本へ移すという目的は果たした。今年は色々と考えているものを形にしていくために、今までになく積極的に活動していこうと思う。ちょっと漠然としているけど、これが今年の抱負。気合い入れて、そして楽しみながら頑張りましょう。
謹賀新年2015
30日から大阪の実家でゆっくりと正月を過ごして、昨晩ようやく三島に帰ってきた。久しぶりの日本での年末年始。大晦日にお墓参りして、夜は紅白見て年越しして、正月には家族でおせち料理を食べて初詣。このなんとものんびりとした雰囲気でありながら、キリッとした寒さの中で初詣に行って心清らかに新年を迎える、これこそ自分が慣れ親しんだお正月であり、一年の内で一番日本の文化を感じる時節やなぁと実感。実際、アメリカで最も日本が恋しくなる時期がこの年末年始だった。さらに今回、日本の年末年始の帰省ラッシュというものを初めて体験してきた。子供を連れて人々とともに新幹線で大移動。大変やけど、一斉に同じ目的で行動をしている人々の中に入ってみるというのは、これはこれでなんだかこの国に住む皆さんとの連帯感みたいなものがあってなかなか楽しいもんやね。
ということで、今日からFly Pushing開始。本年もどうぞよろしくお願いします。
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