2020年2月6日木曜日

Polyploidizing

昨日、ジャーナルクラブの担当だったので、少し前に bioRxiv に上がっていた「Polyploidy in the adult Drosophila brain」の論文を紹介した。論文の内容は前にここでも紹介した通り、加齢に伴って体の中の様々な組織で細胞の倍数性が変化する可能性、特にここでは、脳でpolyploid cellの数が増加していくことを示している。今回もう一度よく読んでみると、paraquatによる酸化ストレス誘導の実験では、細胞死が増加していないにもかかわらずpolyploid cellの数は上昇している。一方で、UV照射の実験では、まず細胞死が誘導されてからpolyploid cellの増加が起こっている。つまり、DNA damage → cytokinesis failure → polyploidization というものと、DNA damage → apoptosis → CCH of surrounding cells という二つの別のプロセスが原因になっているということか。
ところで、今回は bioRxiv の論文ということもあり、論文紹介の前にプレプリントサーバとは何か、ジャーナルでの出版前に論文原稿をプレプリントサーバで公開する意義は何かということなどを学生達とデスカッションした。基本的にはオープンサイエンスをリコメンドする方向で紹介したのだが、なんとなく知っている子も全く知らない子もいて、今何が起こっているのかということについてはまぁ理解してもらえたのではないかと思う。

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