2011年11月8日火曜日

Foreclosure

さて、実はちょっと大変なことが起こりつつあるのだ。もう6年半もアメリカに住んでいろんなトラブルを経験してきたけど、今回はこれまた研究留学中のトラブルとしては稀なものになりそうなのでここに記録を残しておくことにする。(最近アメリカではこのようなトラブルが続出しているらしいのだが。。。)

今自分が住んでいる家はレンタルハウス、つまり貸家です。4年前にこの家を見つけて小さな不動産屋と契約しました。一年ごとの契約更新です。この不動産屋は小さな不動産屋で小太りのアメリカ人夫婦が経営していたのですが、確か二年ぐらい前にこの不動産屋は閉められました。これが倒産だったのかなんなのかは知りません。大家である不動産屋が無くなったのですが、その後もこの家はその夫婦の持ち物(実際の名義は夫婦の娘)ということになっていたので、賃貸契約は個人契約のような形になって家賃をその夫婦に払うということで大して何かが変わった訳ではありませんでした。ただ、会社ではなくなってしかもお金がないのか、今まで契約条項に入っていた業者による定期的な庭の手入れ(掃除とか芝生のケア)が次第に少なくなっていき、ついには全く来なくなったので時々その大家の夫婦に「頼むから芝刈りしてよ」って電話したら、その旦那の方がフウフウ言いながら自分でやったりしていました。
そして先々週の水曜日。自分はもちろんラボにいたのですが、昼間に知らない男の人が家に現れて「あなたはこれを受け取る権利がある」とか何とか言って、分厚い書類の中から30ページほどの書類の束を差し出して置いていったらしいんですね。その書類をざっと見たところ、見慣れない単語がたくさんの英語で何のことやらよく分からなかったのですが、どうやら裁判所からの通達みたいなもので、原告が複数の銀行、被告がこの家の持ち主である大家の夫婦の娘とこの家の住人(つまり我々家族)になっていました。よく分からないので近所に住む友達のアメリカ人に見てもらったり、辞書を引いて調べたりしながらこの文書を解読してみたところ、どうやらこの娘が銀行から借金($50,000)をしていてその月々の返済がこの3月から滞っていると。それで銀行が原告になって裁判を起こした訳ですね。問題は、どうやら我々が住んでいるこの家がその借金の担保に入っていたということ。それで、つい最近あった第二回目の裁判の結果、二十日後(書類は10月20日付なので11月9日)までに何らかの方法によって和解を成立させることができなければこの家は差押えられると。だから最悪の場合、ある日突然我々は家に入れなくなって家の中のモノも全て没収される可能性があるということなんだそうだ。。。。。
まぁ、つまり事態は結構深刻である可能性が出てきた訳で、その夜すぐに大家に電話して「こんな書類を渡されたけどどういうことなの?」と聞きました。するとなんやらエライ焦った様子で「その書類はウチに届けられるべきものだから明日の朝すぐに取りにいく」とか言って、翌朝その大家夫婦の旦那が早速家に現れました。それでちょっと話をしたのですが、「君たちは心配しなくて大丈夫」「今まで通りちゃあんとレンタルできるよ」と繰り返すだけで何の詳しい説明もしようとしないんですね。「Are you sure?」と何回か聞き直しましたが、「オフコース!」と。そんなことで、とりあえずその場は「オゥケィ」と言って笑顔でシェイクハンズして前の晩にラボでコピーしておいたその書類を渡しておいたのですが、いつの間にか自分の全く知らないところで裁判が行われていて、さらにその結果として住んでいる家が差押えられる可能性があるというのに何の説明もなしに安心できるかいな、という話ですわ。
まぁこの大家のオッサンと話しても埒が明かないことは明らかだったので、自分達でいろいろと調べた結果、とりあえずは明後日の期日までに裁判所と原告である銀行の弁護士にこちらの状況と権利を主張するための文書を作成して送付しました。
もちろん明後日までに大家の娘がなんらかの方法で原告と和解することができれば、このオッサンの言うように我々は今までと変わりなくここに住むことが出来るはずですが、もし明後日までに和解が成立しなければ、この家は一時的に銀行のものとなり、うちは差押え処分の前に銀行との交渉を始めなければならないということになるはずです。
まぁとりあえずは今週何が起こるのかを楽しみに待ちまひょか。

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