2011年5月26日木曜日

クリアーではない

今日の午後はコンフォーカル。SSTのクリティカルな実験のアイデアの一つをこの何週間か試行錯誤を繰り返しながら試していたのだが、今日ようやくコンフォーカルでその実験サンプルのwing discを三次元解析してみたところ、どうもクリアーな結果ではなかった。まぁそれほどクリアーな結果を期待していた訳でもないし、今からもう一度ゆっくりと画像を見直さなあかんけど、全くのネガティブな結果という訳ではないはず。これは物理的な刺激で変異細胞の挙動を変えてやろうという試みなのだが、やっぱりちょっと難しいのかなぁ。。。この方法を本当に試したいgenotypeは現在別途作製中なのだけど、やはりDr. CDからのハエが届くのを待って遺伝学的方法で攻める方がいいのかも知れない。
今夜、アメリカンアイドルがついに決定しましたね。あの二人ならスコッティだと思っていたけど、まさかスコッティがここまで残るとは思っていなかった。アメリカ人ってやっぱりカントリーが好きなんやね。

2011年5月24日火曜日

心臓破りの坂

ここのところ毎日のようにヒートショックをかけて準備してきたハエ達が週末から一気に羽化し始めたので、今週は毎日ovary解剖大会になりそう。それ以外にも二つの論文を完成させるために今かなりの数のハエを掛け合わせているので、毎日捌かなければいけないバイアルの数がだんだんものすごい量になってきている。論文サブミットというゴールへむけて、ついに心臓破りの坂に差し掛かったという感じ。今週はしかもボスとレビュー論文の構成について話さなければいけないし、金曜日のジョイントラボミーティングで発表するための準備もしないといけない。。。気合い入れていきましょう。

2011年5月23日月曜日

Winthrop Park

今日も夕方からロイダの家で開かれるロイダの友人家族のお別れパーティーに行く予定だったのだが、ユンナの体調がすぐれないのでキャンセル。子供達は二人ともピンピンしているのだが、やはり昨日の暑くて忙しい一日が響いたのか親二人はぐったり。夕方に元気が有り余っているチビ二人を連れて近くの日陰が比較的多いWinthrop Parkへ。日陰が多いとはいえすごい蒸し暑さで、30分ほども遊ぶと汗だくになった。

2011年5月22日日曜日

アクティビティ満載の一日

今日は朝からロウチビのスペイン語教室に行った後、Maclay GardenでのT君とKちゃんの合同バースデーパーティに行って来た。たくさん美味しい料理を頂いて、湖で泳いだりスイカ割りをしたりかき氷を作って食べたりと、まさに真夏の一日を楽しんだ。
そしてさらに、その後夕方5時からは近所のウォルターのお父さん、ネイサンのgraduation party。ネイサンはFSUでgeographyの修士号を取ったんだそうな。ここでも美味しい料理を食べてビールを飲んで、いつもの近所の人達とのパーティを楽しんだ。
そんなアクティビティ満載の一日でかなり疲れたのだが、今大量にかけ合わせているハエ達が待っているので先程ようやくラボに出てきて今からfly pushing。。。

2011年5月21日土曜日

ニックの論文紹介

今日の朝起きてメールをチェックしたら、ついにドレスデンのDr. CDからメールが返ってきていた。快くハエを送ってくれるようでありがたい。
で、今日のラボミーティングはニックの論文紹介。二年ほど前にNCBに掲載された論文。ここで示されているある分子のintracellular traffickingのメカニズムに対する作業仮説自体は非常にオモシロイと思うし、quantifyされたデータはどれもキレイなのだがそれを裏付けるための細胞の写真がどうもconvincingではないぞ。なぜレビュワーがこれらを突っ込まなかったのか不思議だ。しかも細胞のgenotypeを示すfigureのラベルが明らかに間違えている箇所もある。コレはマズイと思うけどなぁ。ストーリーの流れは美しいのにいくつかのキチャナイデータがskepticalにさせてくれる。発表するニックもほとんどサプリメントのデータを紹介しなかったし、こちらもちょっと不満が残った。
来週の金曜はジョイントラボミーティングで自分の研究発表の番らしい。ついこないだこのジョイントラボミーティングでSSTの内容を発表したはずなのにこんなに早く自分の番が回ってくるのは何かの手違いだろうけど、まぁジョイントラボミーティングのほうがたくさんフィードバックを期待出来るから望むところ。前回はSSTについて話したので、今回はfollicleのほうの話をしましょう。そのために来週はちょっとコンフォーカル写真をこねくり回してナイスなfigureを作らなあきません。

2011年5月20日金曜日

SST最後のピース

月曜日のボスとのミーティングでSST論文について議論しているうちに、どのデータをこの論文に含めるべきなのかという基本的なことについてまたもや二人とも考え直し始めた。少し前にこの議論は落ち着いたはずだったのだが、一つ一つのデータに対する解釈と全体のストーリーの中での各々のデータ間の整合性を考えているといつもどこかで疑問が生じてくる。もちろん一つの論文において全ての疑問に答えることなど不可能なのであるから、いちいち全ての考え得る疑問に答えるための実験を加えていったらいつまでたっても論文としてまとめることなんかできないのだが、結構イイ感じのストーリーが描けているだけに些細な論理的問題点を残しておきたくはない。
実はこのストーリー全体を一貫性のあるものとして締めくくることができるクリティカルな実験は既に思いついているのだが、実際の実験のための手法が定まっていなかった。今そのうち一つのアイデアは試しているところなのだが、昨日ついにある論文の中にコレに最適と思われるハエを見つけた。このハエを使って予想通りの結果が出ればこの論文は完成するんじゃなかろうか。ということで一昨日早速ドレスデンのあるラボにそのツールとなるハエをもらえるかどうか打診してみたのだが、いまだ返事は来ない。さぁこいつが最後のピースになるだろうか。

2011年5月19日木曜日

プレスクール卒業

今朝はロウチビのプレスクールの卒業式だった。卒業式は今日だけども、また再来週からサマーキャンプが始まるのでまだ当分この夏の間はここに通うことになるのだが、とりあえず通常のカリキュラムは終了ということになる。二歳半の時から通い始めて早三年。通い始めた頃は英語が分からなくて泣いていたのに、今はたくさん友達も出来てプレスクールが大好きになった。前に出てきてみんなと一緒に英語の歌を楽しそうに歌っている姿を見て、いつの間にやら随分成長したんだなぁ、となんだかしみじみ感動した。
卒業生は何人かのグループに分かれてそれぞれのグループで違う色の服を着て、全員が前に揃うと虹色に見えるようになっていた。ロウチビはオレンジ。そして卒業生達はみんなそれぞれ何かの表彰を受けることになっているようで、ロウチビは「Good Samaritan」という表彰を受けていた。ちなみに「Good Samaritan(善きサマリア人)」とは、聖書にあるたとえ話から困った人を助ける人のことをいうんだそうな。
式が終わった後にプレイグラウンドでポプシコー(アイスキャンディ)を食べる仲良し外人娘達。着ている服の色のように秋からはみんな別々のキンダーガーテンへと進むことになる。

2011年5月17日火曜日

レクシーの一発目

アリスンが夏休みに入った後から引き継いでスクリーニングをしてくれているレクシーに、imaginal discの解剖とその染色、そしてスライドグラスへのマウントといった一通りのプロセスを指導した。今日完成したサンプルを顕微鏡で見た感じ、まぁまぁそれなりに解剖出来ているように見えた。以前指導していたギルス君はいつまでたってもきれいに解剖出来なかったので、imaginal discの解剖はアンダーグラジュエイトには難しいのだろうかとか思っていたのだが、アリスンもレクシーもなかなか器用なのかも、というかこれが普通なのか。
アリスンがいなくなってからまだレクシーはたった13系統しか調べていないのだが、今回その中に一つ強烈なフェノタイプを示してくれたヤツがいた。FlyBaseで調べてみたら既にこの遺伝子の機能に関する論文がいくらか出ていたのだが、その中にBerkeleyのDr. DBラボから去年報告された論文を発見。他にもGoogleで検索していたら、LondonのDr. BTのラボのウェブサイトにこの遺伝子のフェノタイプを示した写真が掲載されているのを発見した。こちらはまだ論文として出てきていないのだが、こんなところにオープンに遺伝子の名前入りでfigureを掲載しているところを見ると、近いうちにこのラボからコレに関する論文が出てくるのだろうと容易に想像出来る。まぁどちらにしろこの二つのラボが既にこの遺伝子に目をつけているのであれば、今からコイツに関する研究を始めるのは危険すぎるというもんだ。まぁちょっと残念だけど、こういう分かり易いヤツは似たようなスクリーニングをすれば誰でも見つける可能性がある訳だし仕方がない。このスクリーニングで狙うのは普通のスクリーニングでは取れてこないようなヤツなのだ。

2011年5月12日木曜日

癌・発生を制御する 細胞競合

さて、今月20日発行予定の「実験医学」の6月号はCell Competition特集です。「癌・発生を制御する 細胞競合」というタイトルの元、私を含め国内外から7人の研究者が最新の研究動向を寄稿しています。
細胞の蛍光写真を配した表紙がなんやらいつもの実験医学よりカッコ良く見えるのは気のせいかな。
本特集を企画されたTI博士の紹介の言葉もなかなか魅力的です。
「適応能力で勝る細胞(winner)が劣る細胞(loser)を積極的に排除する現象として観察される「細胞競合」.35年前の最初の報告以来長らくベールに包まれていたその分子実体が,いま明らかにされつつある.それにより,広く細胞間コミュニケーションの理解にパラダイムシフトがもたらされるとともに,癌・発生研究をはじめ多彩な分野にそのインパクトが波及している.」

ということで、Cell Competitionに興味のある方は是非御覧になってみて下さい。

Traveling Flies

ハエを使っている研究者達は他のラボから依頼があれば自分のラボで作った系統のハエを他のラボに分譲したり、また逆に過去の論文の中で言及されているハエの系統を他のラボからもらったりと、日常的に他のラボとハエのやりとりをしている訳だが、やはりハエ研究者達にとっての祭典、Fly Meetingの後にはこのハエのやりとりが活発になるんだろう。Fly Meetingが終わってからもう一ヶ月以上経つけども、この一ヶ月ほどの間にすでに何回か自分のハエ達をいろんなところへ送り出した。今朝ノルウェーのDr. TRから、ハエ達が元気に到着したよというサンキューメールが届いたので、Fly Meetingの時に話した人達へこちらから送る予定になっていたハエはこれで最後かな。そういえばFly Meeting終了後にBloomingtonのストックセンターからも結構たくさんの系統を注文したんだけども、たぶん毎年Fly Meeting直後はBloomingtonでも受注量が普段より増えるんじゃないだろうか。あとは昨日、スイスのDr. EMにImport Permissionを送付したので、このスイスからのハエ達がこちらに届けば一段落して新しいハエ達を使った実験が出来る予定。他のラボからハエが届く時はいつもなんやらワクワクしますな。それはもちろん新しい実験が出来るからなんだけども、それだけじゃなくて海外から到着したハエを見るとそのハエ達が生まれ育った国やラボに思いを馳せてしまうし、逆に自分のハエを遠くの国へ送り出した後、そのラボから無事到着したよとの連絡を受けると「あぁ、あいつら今ノルウェーにいるんだなぁ。ノルウェーはまだ寒いのかなぁ。」とか思うもんですよね。だから他のラボからハエが届いた時には必ず「送ってくれたハエ達は元気に到着しましたよ。」とのサンキューメールを書くようにしています。

2011年5月7日土曜日

Papers2

PapersがアップデートされてPapers2が出た、ということを忘れていた。ということで昨日、30日間お試し用のダウンロードをしてPapers1から2へアップデートしてみた。初めの設定で今までのPapersにためていたファイルは全て新しいPapers2へ自動的に移植してくれる。で、価格は79ドルなのだが、Papers1からのアップデートだと39.5ドル。ちょっと高い気がするけど新しく増えた機能の数々を試しているうちに、まぁ40ドルくらいなら払ってでもアップデートしときたいなと思わされた。さらに便利になってますわ。結構うれしいのは論文のサプリメンタルデータに対応してくれたことかな。今までのバージョンだと論文本体とサプリメントをPapers内でリンクさせることができなかったので、結局いつの間にかドックのダウンロードファイルにサプリメントのPDFファイルがわんさかたまってしまっていたのだが、Papers2では各論文のサプリメントを右のインスペクタウィンドウ内に簡単に整理できるようになった。あと、Magic Manuscriptsという引用文献を管理するための新しい機能が素晴らしいように見える。ちょうどこれから論文を書くのでちょっと活用してみましょう。

2011年5月5日木曜日

新しいポスドク

今週からついに新しいポスドク、グンちゃんがラボに来た。ゴーアイがうちのラボを出て行ってからもう一年半ほど経つけど、この間ポスドクは自分一人だけだった。まぁゴーアイは一緒に研究をデスカッションできるような感じではなかったので彼が去った後に何かが変わった訳でもなかったのだが、やはりデスカッションできるポスドクが同じラボにいてくれる方がいいのは当然だ。ボスとの話で、グンちゃんにはまず自分の実験を手伝ってもらおうということになっていたこともあって、昨日とりあえず今自分が書こうとしている二本の論文の内容をグンちゃんに話した。グンちゃんは中国でPhDを取得したばかりなのだが、今までハエを使っていてしかもある程度この分野のことには精通しているようで非常に話しやすかった。かなり興味を持ってくれていたようだし、今後グンちゃんはイイデスカッション相手になるかもという感触を得た。
で、論文についてはとりあえず二本の論文のアウトラインを作って一昨日ボスと話し合った結果、一応論文の下地となるストーリーが出来た。これであとは論文を書きつつ残された必要な実験をこなしていくだけということになる。今のところ必要な実験は全部で16個。ということで今毎日ドエライ数のバイアルを捌いていてヘクチックなのだが、たぶん来週辺りからグンちゃんがSSTの方の実験を手伝ってくれることになるかな。その前にどのパートを頼むか考えにゃいかんけど。

2011年5月3日火曜日

初めてのバレエ発表会

一昨日の土曜日はロウチビのバレエの発表会でした。この一年間ほどがんばってバレエスクールに通って練習してきたロウチビは、もう随分前からこの日を毎日楽しみにしていて気合十分。まずは朝からメイクアップをしてリハーサルのために発表会の会場へ。リハーサルの後で一旦家に戻ってきて、夕方からもう一度会場入りして発表会本番は6時から。結構広い会場がほぼ満席になるほどたくさんの父兄の方々が見守る中、次々とバレエ教室の各クラスの子供達がバレエを披露するのでした。ロウチビはクラスメートの子達と6人で「LOVE」というタイトルのバレエを披露してくれました。よくやったと思います。

JFさんが撮ってくれたリハーサルの時のビデオです。

JFさんとこのお嬢さんはお二人ともバレリーナで、今回も素晴らしいバレエを見せてくれました。発表会終了後、あこがれのお姉さん二人と一緒に写真を撮ってもらったロウチビ。ステージでは緊張もせずとても楽しかったらしく、今後もバレエを続けるんだとの決意を新たにしたようです。