2025年4月11日金曜日

JM

数日前に、うちのBiology Departmentの大学院生JMからメールが来て、うちのラボの研究に興味があって、あなたのラボでPhDのための研究をさせて欲しいという。CVを見てみたら、大学院に入学して三年目で、これまではDr. FVのラボで培養細胞を使って抗がん剤の研究をしていたのだけど、今は他のラボを探しているんだとか。まぁ一度話してみるか、と思って昨日面接をしたところ、今まで所属していたラボは隣町New Iberiaの研究所にあるのだけど、授業やTAはLafayetteのメインキャンパスだから、行き来が大変だったんだそうな。あと、近々Dr. FVが違う大学に移籍するということも聞いていたので、多分それも他を探している理由の一つなんだろうなと理解。結構しっかりしている感じだったし、やる気もありそうだし、うちはまだたまに来るだけの学部生が二人いるだけで人手は欲しいので、とりあえず受け入れて様子を見てみるかということになった。
のだが、その面接の後、新人教員達で集まってコーヒーを飲みに行った時にその話をしたら、New Iberiaの研究所に出入りしている I が顔を曇らせて、その学生はちょっと問題があったっていう話を聞いているよと。どうやらあんまり実験をしないからDr. FVとうまくいっていなかったんだとか。あぁ、先に I に聞いておけば良かったなぁと思ってももう遅い。そんな訳で、その学生はただDr. FVと合わなかったということなのかも知れないしねぇ、とか皆んなに慰められつつ、たぶん学生の指導ということに関して自分は彼らよりもだいぶ大変な思いをしてきている気がするし、まぁちょっとトライしてみるわとということになった。

NOLA

今週月曜日は、こちらに赴任して初めてNew OrleansのWMラボを訪問してきた。前に訪問したのは一昨年の夏だから二年ぶりのはずだけど、あの時結構長居させてもらったし、ほとんどのラボメンバーをよく知っているので馴染みの場所という感じ。今回は、うちのラボのセットアップにあたって、どういうものを導入するか検討するために今一度色々と見せてもらいがてら、WMや他のラボメンバーと研究の話をさせてもらった。LafayetteからNew Orleansまでは車で2時間半くらいなので、今後共同研究とかで互いのラボを学生が行き来することも可能だよねという話になった。
そんなわけで、ラボのセットアップのために購入する設備や備品はだいぶ固まってきたのだけど、ラボの改修に関する学内の手続きは遅々として進まない。もう自分の中ではそろそろ諦めつつあって、改修は後回しで新しい設備を導入してハエ達を日本から連れて来て、来月には実験を開始させようと考えている。ということで、次考えないといけないのはハエ達の輸入に当たっての手続きか。

2025年4月9日水曜日

スーザン

なんか、先週は本当に忙しかった。と言ってもまだその忙しさは続いていて、明日は講義があるし、金曜日は「Fly Bayou」でのトークがある。先週とくに忙しかったのは、学部生のためのアドバイジングがあったから。自分が担当することになった4人の学生一人一人と、これまでの履修状況を確認して次の秋学期にどのような授業を取れば良いのかを話し合って決めるのだが、各々学年も違えばレベルもまちまちなのでなかなか難しい。そもそもまずは自分がこの大学の単位履修のシステムをしっかり理解していないとアドバイスできないのだけど、アメリカの大学を卒業していない自分にとってはシステムが複雑すぎて何がなんやらよく分からない状況だった。そんな訳でかなり困っていたのだけど、たまたま同じフロアにいるスーザン(たぶんこの学部の最年長)と廊下ですれ違った時に話してみたところ、自分が担当している学生一人一人の情報を一緒に見ながら指導の仕方を丁寧に教えてくれた。具体的に一人一人のケースについて教えてもらったことで、ようやくどうすれば良いのかが分かって、一応アドバイジングをつつがなく終えることができた。もう本当にスーザンに感謝。「Don't be bashful and ask any questions!」と言ってウインクするおばあちゃんがとても頼もしく見えた。そんなわけで、今週土曜日にスーザンの自宅で開かれるザリガニパーティにも呼んでもらったのでした。

2025年4月1日火曜日

娘のspring break

San DiegoのFly Meetingから帰ってきた先週月曜日の夜、同じくらいの時間にケンタッキーから飛行機で到着した娘とLafayetteの空港で再会して、空港に停めていた車で家まで帰ってきた。娘は先週スプリングブレイクだということで、その後土曜日までうちでゆっくりしていた。まぁせっかくなので色々と料理してあげたのだが、普段大学のカフェテリアで食べている娘は、たいがいの料理を感動して食べてくれたので作り甲斐があった。特にどこかへ出かけることもしなかったけど、町で色々と買い物をしたり、カフェでゆっくりしたり、大学の美術館を見に行ったり。と言っても、先週うちの大学はまだスプリングブレイクではなく授業もあったので、自分は結構忙しくしていた。うちのスプリングブレイクは今月18日から。ということで19日から約一週間、一時帰国します。京都滞在は21日から24日の予定。

2025年3月26日水曜日

Midway

学会最終日の午後は、港に停泊して博物館になっている空母ミッドウェイを日本人数人で見学してきた。数千人が暮らせるようになっていた巨大な戦艦なので、内部は小さな町のようであり、且つ迷路のように入り組んでいて、かなり興味深く見学したけどだいぶ疲れた。甲板では多くの戦闘機に触れることができるのもすごいし、ここから眺める港の景色は素晴らしい。
その後、またホテルの近くまで戻ってきて、YN博士と二人で色々なことを話しながら学会後の時間をまったりと過ごした。

DROS25 閉幕

サンディエゴで開催されたDrosophila Conferenceは、大相撲とともに日曜日で閉幕。今回、自分の出番はセッションチェアとしてだけだったので気楽に参加できたのだけど、いろんな人の発表を見ていて、やっぱり自分も何か発表するものを持って来れば良かったなと思った。というのも、何人か自分と同じようについ最近ラボを新しく立ち上げたPIの方々と知り合ったのだけど、皆さんラボの紹介も兼ねて研究の発表をしつつ学生を募集したりしていたのよね。そして、やはり今回かなり気になったのは、現トランプ政権下でのアメリカの状況。かなりの数のポスター発表がキャンセルされているのを見たり、多くの大学でファカルティサーチが止められていることを聞いたり、多くのスピーカーが講演の最後に一致団結を呼びかけているのを見たりして、アメリカの大学、サイエンスに深刻な影響を及ぼしていることを直に感じた。実はこの一月からアメリカに来たんだよねっていう話をすると、皆さん「Congratulations!!」と言った後に口を揃えて「それにしても大変な時に来てしまったねぇ。。。」と。しかし同時に、もう少し遅かったら採用が取り消された可能性もあるから、ラッキーだったねぇ、という話も。まぁ、とりあえず今はなんとか耐え忍ぶしかない、というのが皆さん共通の想いですね。

2025年3月23日日曜日

DROS25 四日目

今朝は今回の自分の仕事、「Cell Stress and Cell Death」のセッションでの座長を務めてきた。Fly Meetingはポスドクの時から出席してきた学会で、自分にとっては一番のホームグラウンドだと思っているのだけど、チェアとして前に出るのは今回が初めて。ステージの上から見た大きな会場はほぼ満員で、その中にはもちろんこの分野の大御所の面々も見えていて、そのオーディエンスを前に自分がこの場の司会をしているというのが何だかちょっと不思議な気がした。スピーカーは6人。どの発表もなかなか面白かったしデスカッションも盛り上がっていたので、まぁまぁ良かったのではないだろうか。

2025年3月21日金曜日

DROS25 二日目

今日から本格的にFly Meetingが始まった。のだが、とりあえず今朝は7時半から予定していたオンラインの授業から。これまでの9回の授業内容をざっと復習して、来週火曜に出題する中間試験のプレビュー的な説明をした。そんな訳で8時半からのプリナリーセッションには少し遅れたけど、その後は午後のポスター、夕方のセッション、そして晩御飯後の夜のワークショップまで、一日フルに参加して先ほどホテルに帰ってきたのは22時過ぎ。夜のPolyploidyワークショップは当然知り合いの研究者がたくさん参加していたし、ディスカッションが結構盛り上がってなかなか楽しかった。"C"か"N"か、polyteneかpolyploidか、という話であそこまで盛り上がるとは思わなかったけど、まぁその辺りの問いも突き詰めていくと生物学的に結構重要なのかも知れないね。

2025年3月20日木曜日

DROS25開幕

今日は一日中移動。朝9時半発の飛行機に乗って、ヒューストンで乗り換えて、サンディエゴのホテルに到着したのは夕方6時頃。で、夕方のオープニングセッションにぎりぎり間に合った。このサンディエゴ会場での開催は、前回一度コロナで来れなかったから8年ぶりになるのか。随分新しい建物が増築されていて驚いたけど、会場になっている辺りは昔のまま。オープニングミキサーでは多くの日本人の方々に会って挨拶することができた。
明日の朝、一応オンラインで少しだけ授業をする予定にしているのだが、ルイジアナとは時差が2時間あるから朝7時半から。

2025年3月18日火曜日

高安

豊昇龍、昨日から休場なのか。そんな調子が悪いようには見えなかったけどねぇ。しかしそれよりも高安。もしかして、ついに高安の優勝が見られるのだろうか。終盤戦かなり楽しみになってきましたなぁ。
こちらは、明日からいよいよSan DiegoでのFly Meetingが始まる。今回は自分の発表とかはないのだけど、Cell Stress and Cell Deathというセッションの座長をやることになった。去年は参加しなかったのでちょっと久しぶりだし、アメリカ国内移動で時差ボケがない参加は10年以上ぶりだ。多くの友人に会ってたくさん話をしてきたいと思う。

2025年3月15日土曜日

春場所

いよいよまた春場所が始まって、毎朝前日の取り組み動画を見ながら朝ごはんを食べている。そういやちょうどこちらに来てすぐの頃、まだ何もない家のリビングに置いてあったアウトドア用簡易テーブルで、毎朝初場所を観ていたんだった。あれからちょうど二ヶ月経ったということやね。まぁ、だいぶ生活も仕事も落ち着いてきて、最近ようやくラボのセットアップに取り掛かり始めている感じ。この二ヶ月間、毎週の授業の準備に追われていたということもあるのだけど、実はこの段階に来るまで色んな書類提出とかオンライントレーニングによる認証手続きとかにも追われていた。自分で行うべき手続きが終わったら、次はそれをもって人を動かしたいのだが、そうなると今度はその指揮系統を理解して、どの部署の誰に話をすれば良いのかを探ったり。まぁそんなこんなでやっとこさ大学の公費が使えるクレジットカードを手に入れたし、今週ようやくラボに来てくれた大学の施設掛の人と、ラボスペースの古くなって壊れている箇所の修繕とか模様替えについて話し合うことができた。
そういえば、昨日の朝の教授会で、うちの Biology Department が所属している College of Science の Dean(学部長)から重大発表があった。まぁうちの学部にとってとても良いことなんだろうと思う。これについてはまた追々。

2025年3月9日日曜日

GMS.8

先週の講義のトピックは、「Targeted misexpression and gene silencing」。ということで、基本的にはGal4-UASを用いたoverexpressionによるgain-of-function analysisと、RNAiによるtissue-specific loss-of-funtion analysisについて。後半はそのケーススタディとして、P. Léopoldラボから2012年に報告されたDilp8発見の論文を紹介した。この論文は、Gal4-UAS-RNAiがとても効果的に使われていると思う。1st スクリーニングは、rn-Gal4>avl-RNAiをテスターラインとして、発生遅延がレスキューされるUAS-RNAiをスクリーニングしているのだけど、10100ラインから121ラインを同定したとかサラッと書いているのがすごい。著者は3人だけど、ピエールはたぶん実験していないだろうと考えると、2人で10100クロスやったってことなんだろう。でもこのスクリーニングがすごいのは、rn-Gal4>rpl7-RNAiに切り替えて行った121ラインに対する2nd スクリーニングで、当たりが1ラインだけだったこと。狙った未知の仮想遺伝子がゲノムワイドスクリーンで一つだけ当たるっていうのは、仮説もストラテジーもドンピシャだったということよね。こらホンマにスゴイわぁ、と感心しながらこれまた熱く語ってしまった。おまけに、Dilp8の上流でJNKの関与を調べるためにpuc-lacZを使っていて、先週のエンハンサートラップの話と結びついたりもしたので、教材としてはなかなか良かったなと思う。

at home

この週末はちょっと家でゆっくり、と言っても結局講義の準備、ラボのセットアップのための購入品目の選定、そして4月末の一時帰国のための出張申請の準備とかなんとか、ずっとパソコンに向かって作業している。昨日は夕方に少し街へ買い物に出たのだが、ふと立ち寄ったインテリア用品のスーパーで長居して、オフィス用に植物とか衝動買いしてしまった。ちなみに上の写真はそのスーパーのクッション売り場なんだけど、アメリカのこういうところ、すごいなぁと感心する。

2025年3月7日金曜日

Advisor

数日間に渡るマルディグラの喧騒が終わって、昨日から街に平穏な日常が戻ってきた感じ。
今日は午前中にまたファカルティミーティングがあって、学部生に対する単位取得とか進路に関する指導要領について、特に今年度からの変更点などに関してかなり熱い議論がなされていたのだが、はっきり言ってよう分からず、自分は静かに聞いているだけだった。終わったあとに、自分と同じ新任のカナディアン I も、なんや全く分からんかったわって言っていたので、これはアメリカの大学のシステムが特殊でややこしいということなんだろう。一年生がどの授業の単位を取るべきかについては、どうやら高校の時の成績も関係してくるようだし、二年目以降も大学に入ってからの成績と卒業後の進路を考えると、取るべき単位とその順番は一人一人違うので、担任の教員(advisor)が色々と相談に乗ってあげないといけないらしい。毎年数人の学部生のadvisorになるというのはまぁエエとして、そもそも大学の授業なんて自分が取りたいのを取ったらエエんとちゃうのんと思うのだが、ここでは違うようだ。確かに、学部卒業後に医学部とか獣医学部といった専門課程を目指す学生にとって、単位の選択はかなり重要になる。ということで、我々がしっかりと理解しておかないと適切な進路指導できないということになるんだけど、やっぱり、それ先生を頼るの?そんなん学生が自分で調べるべきなんとちゃう?結構過保護よねぇ、とか I と話していた。アメリカの大学は学費が高い分、学生に対するサービスも手厚くするということなんだろうか。他の州立大学もこんな感じなんかな。

2025年3月4日火曜日

GMS.7

今週は、Mardi Gras(この地域のいわゆる謝肉祭)のお祭り期間で月火水は大学も休日、ということで火曜の授業は休講。
先週の講義は「Transposable elements II : Insertional mutagenesis」ということで、前回に引き続いてトランスポゾンの話の後編。前半は、ショウジョウバエでP-elementを使って初めて行われたエンハンサートラップによるゲノムワイドスクリーニングの話。1989年、H. Bellen(WJ Gehring lab)と E. Bier(YN Jan lab)らが、それぞれ P-lArB P-lacW を用いて行ったものであり、Genes & Devにback-to-backで発表されている。これらのP-elementを持っているハエと、3番染色体99BにΔ2-3(stable genomic P-transposase)が載っているハエを掛け合わせてジャンプスタートを作るというスキームはどちらも同じ。これらのスクリーニングから膨大な数のlac-Zリポーターラインが得られており、トランスポゾンのランダムインサーションを用いたスクリーニングが、mutagenesisだけでなくenhancer trapのようなゲノムワイドな解析に非常に有効であることを示したものである。
後半は、enhancer trapのlac-Zリポーターラインを用いた遺伝子発現解析について、実例を挙げながらその仕組みや問題点を説明。あと一応、Sleeping BeautyとPiggyBacの紹介もした。そんな訳で本来は今日、Sleeping Beautyを用いたマウスでのmutagenesisの論文について議論する予定だったのだけど、Mardi Grasで休みというのを忘れていたので、こちらは来週火曜に持ち越し。

2025年2月27日木曜日

Thursday night

今日は朝に講義。そして午後はBiologyの新任教員が集まって、一月からここに来た私と I の疑問にみんなで答えるというミーティングを開催してくれた。学生指導担当、成績評価、物品購入、ラボのリノベーション、スタートアップ資金とか、日々疑問に思っていたことを色々と聞くことができて良かった。大学のオンラインシステム上に膨大な情報があるのだけど、例外とか新しいルールとかもあるし、基本的にこういう細かいことは誰も教えてくれないので、逐一自分で聞くしかないのねという感じ。
最近は、講義のある木曜日が一週間で一番大変な日なので、木曜の夜はちょっとリラックスできる。と言っても今晩は、京大の方のフライルームでまだスクリーニングをしてくれている学部生二人とのオンラインミーティングを予定していたので、それが終わってから鍋を楽しんだ。青ネギをたくさん入れた生姜風味の鶏寄せ鍋。実はここのコンロの火力調節が難しくてゆっくりと煮込んだからか、とても上品で奥深い味になった。

2025年2月22日土曜日

GMS.6

今週の講義のトピックは、「Transposable elements I : Finding of transposon in Maize and Drosophila」。ということで、前半はBarbara McClintockがトウモロコシの粒の色の研究で発見したtransposable element、いわゆるトランスポゾンのお話。このところの講義では毎回、ノーベル賞を受賞した研究について話しているけど、このマクリントックという方はこれまたスゴイ研究者だなと再確認させられた。ゲノムの中で場所を変える遺伝因子という彼女の発見は、当時の遺伝学の常識を覆すものだったこともあり、発表後もかなり長い間周りからは理解されずほとんど無視されていたにも拘らず、自分の学説が正しいことは分かっていたのだという。で、後半はショウジョウバエのトランスポゾン、P elementの発見につながったhybrid dysgenesisのお話と、P elementを用いたgermline transformationの方法について。
これまで自分はトランスポゾンについてあまり詳しく勉強してこなかったけど、ヒトゲノムの40%以上がレトロトランスポゾンとか、よく考えてみるとかなり面白いよねぇ。来週はさらに「Transposable elements II」ということで、引き続きトランスポゾンの話をする予定。

2025年2月18日火曜日

LSU

昨日月曜日は、LSU(Louisiana State University)のDr. SCから招待してもらってセミナーをしてきた。LSUはうちのULとはまた別の州立大学で、隣町のバトンルージュにある。朝から晩までみっちりとスケジュールを組んでくれていたので、朝早くに出て車で高速を1時間ほど走ってLSUに到着。町も大学もLafayetteより一回り大きい感じ。特にBiological Sciencesは、三つの学科から成っていてかなり規模が大きいようだ。夕方に予定されていたセミナーまでの間に、Dr. SCのフライラボを見せてもらったり、大学院生達と一緒にランチを取ったり、7人のファカルティ一人ずつと面談したり。セミナーの後は、Dr. SCと亀仙人みたいなおじいちゃんの研究者と三人で、大学近くのレストランでディナー。話を聞いていると、どうやらこのおじいちゃんはかなりすごい研究者で、業績はさることながら、これまでに幾つものバイオベンチャーを立ち上げていたり、日本の理研でアドバイザーをしていたこともあって、これまで何十回も日本を訪れているらしい。地元のケイジャン料理を食べながら、色々と面白い話を聞かせてもらった。そんな訳で、朝早かったうえに一日中ソーシャライズしてトークもしてかなり疲れたので、そこからまた運転して帰るのはちょっとしんどかったけど、翌朝にまた授業があるので頑張って帰ってきた。
そういえば、LSUのファカルティで日本人の方2人と知り合うことができた。ルイジアナに来る日本人は珍しいということで、お二人ともかなり興味を持たれていた様子。今後色々と教えてもらうことになるかも。

2025年2月15日土曜日

GMS.5

今週の講義のトピックは「Loss-of-function mutagenesis for forward genetics」。ということで、Nüsslein-Volhard & Wieschaus によるいわゆる Heidelberg screen の概要、その遺伝学的な戦略と発生生物学における意義などについて説明。原著やその周辺資料を眺めて、これまた本当にすごい仕事やなぁと改めて感動しながら準備していたのだけど、そのすごさがどれくらい伝わったかな。というのも、このHeidelberg screenから出てきた数々の発見は生物学史においてとてつもなく大きな意義があるのは当然なんだけども、スクリーニングでのターゲットにしたフェノタイプが、幼虫の腹側に生えている細かい毛(denticles:歯状突起)のパターンというなんとも地味でマニアックなものだから、熱く説明しながらもちょっと学生の反応が気になってしまったのでした。

ジャワカレー

日本から持ってきたジャワカレーのルウを使った普通のカレーだけど、やっぱり日本のカレーは美味いね。ということで、最近だいぶ料理も再開し始めている。食材は、肉、野菜、果物はだいたいのものが大きなスーパーで手に入る。まぁやはり魚と加工食品は日本と同じようなものはあまり手に入らないけど、エビや貝のようなシーフードはまぁまぁあるかな。あと、この町に新しくできた結構大きめのアジアンスーパーがあって、調味料とか冷凍食品とか日本のものもそれなりに売っている。
家の方は、昨日ついにソファが届いたので、ダイニングとリビングの空間がだいぶ心地良いものになってきた。ちなみにソファを届けてくれた家具屋は、前日からSMSで配達時間を知らせてくれていて、翌朝の7時から昼前までの間に届く予定とかいうことだったのだけど、さすがに7時ということはないだろうと思っていたら、朝の7時前に「あと2〜3分で到着します!」とかいうメッセージが来た。えぇ⁉︎マジでーとか思っているうちに、本当に7時に大きなトラックが家の前に停まって、二人の作業員が運び込んで組み立ててくれたんだけど、結構びっくりしたな。7時はちょっと早すぎだろう。まぁ良いんだけど。

2025年2月11日火曜日

Achiasmy

急に暖かくというか昼間は暑いくらいになってきて、通りの木々が花を咲かせ始めている。研究棟のすぐ前にあるこの木は、花の形が桜に似ているけどどういう種類なんだろうかね。
今朝の授業は、課題として出していた論文の内容について、学生一人一人のプレゼンをもとにみんなでディスカッション。Achiasmyの仕組みと進化について、ということで仮説をもとにした推論が多かったものの、それなりにディスカッションも盛り上がって学生達も楽しんでいたように思う。毎週結構な勉強が必要だと思うのだけど、みんなしっかりと調べてきてそれなりのプレゼンをするのはすごいなぁと思う。

2025年2月9日日曜日

TANTO 29

日本からこちらの町に到着したのが1月9日だったから、今日でちょうど一ヶ月経ったわけだ。いやぁもう毎日何かやらなければいけないことがあったり、なんやかんやといろんなことに遭遇したりして、振り返ってみてもえらい長く感じる一ヶ月間だった。いまだに家の中では日本から送ったダンボール箱が片付けられていないし、ラボのセットアップはまだ何も手をつけることができていないけど、とりあえずこちらでの生活や仕事のための基本的な手続きはほぼほぼ出来たはず。先週は、注文していたダイニングセットが届いたし、今週の金曜日にはソファが届く予定で、家の中は少しずつ自分の生活空間ができつつある。そして一昨日は、ダウンタウンで見つけたなかなか良い雰囲気の自転車屋さんでマウンテンバイクを手に入れてきた。今回のは BIRIA というドイツブランドのバイクで、たまたまこの自転車屋さんにこれがあったからなんだけど、とても乗りやすいしスッキリとしたシンプルなデザインで色も気に入った。ということで、明日からはこれに乗って通勤する。

2025年2月8日土曜日

GMS.4

今週木曜の授業は「Recombination and Chromosomal Rearrangement」ということで、遺伝学の歴史におけるターニングポイントとなった二十世紀初頭の論文数編を紹介しながら。これらの論文で報告された数々の発見は、第2回の授業で話したメンデルの遺伝学実験、サットンやボベリの染色体説を統合して現代遺伝学の基礎を成すに至ったもので、全てT.H. Morganラボのフライルームで研究していた学生(A.H. Sturtevant, C.B. Bridges, H.J. Muller)による研究。ということで、いつもより説明に力がこもったかな。ショウジョウバエの数々の変異体を見つけてそれらを用いた遺伝学実験は、その後の生物学研究のアプローチも一変させた歴史的なものであることがよく分かる。
課題として出したのは、ショウジョウバエのオスで減数分裂時の組換えが起こらないAchiasmyの仕組みと性染色体の進化について考察した論文。これに関しては、実は自分もあまりよく知らないので、学生達と一緒に勉強できればと思う。

2025年2月7日金曜日

ようやくオフィスとラボの鍵ができたという連絡が来たので、大学内のキーを作っている部署へ行ってもらってきた。はじめ自分のオフィスはもう一つ別のBiologyの建物に指定されていたので、そちらの部屋のものと、両方の建物の入り口とか階段からフロアへの扉の鍵とか色々合わせて全部で8本。しかも1本ずつにお金がかかるのでそれなりの額を支払ってきた。そういや確かにここでは、キーチェーンにたくさんの鍵をジャラジャラつけて持ち歩いているファカルティが多いけど、こういうことなのね。

2025年2月6日木曜日

初夏?

こないだルイジアナではあり得ない大雪が降ってから二週間しか経っていないけど、今週は昼間の気温が26度とかまで上がっていて、日差しもきついし湿気も出てきた。大学のキャンパスでは、早くも真夏のような格好をしている学生もたくさん歩いている。ラボの荷物の輸送のことで京都の業者の方と連絡をしていたら、京都は雪が降っているとか。そういやまだ二月になったばかりだから、日本はまだ真冬か。暖かくなるのは良いけど、こんなにも早く暑くなってくるということは、夏が思いやられるな。
そんな中、昨日はこちらで初めてのファカルティミーティング(いわゆる教授会)に出席。結構くだけた雰囲気の中、こないだのような大雪とかの天候で大学が閉鎖になった時の授業の対応とか、教育現場における生成AIに対する方針とかについてディスカッション。で、一番大事な議題は、数名のファカルティメンバーの昇進案件について。色々と説明があった後に投票が行われて、新任の自分も投票に参加。なるほどこういう感じで行われるのか、と色々興味深く観察しつつ間違えたことをしないように慎重に参加した。

2025年2月2日日曜日

GMS.3

先週木曜日の授業は、「Genetic Model Organisms」というテーマだったのだけど、大まかなコンセプトについては第一回で話しているので、今回はその中でも線虫 C. elegans について。前半にモデル生物としてのC. elegansの概要について話して、後半は実際にC. elegansがモデル生物として使われた研究の例として、Agingの研究におけるマイルストーンとなったいくつかの論文を紹介。このdaf-2 and daf-16に関する話は、日本でも何度か老化研究を紹介する授業で使ったことがあるので、まぁやりやすかったかな。課題として出したのは、細胞浸潤のモデルとしてC. elegansのanchor cellを用いた最近の研究論文。

2025年2月1日土曜日

オフィス

今週も火曜と木曜の朝に授業をした以外は、基本的にオフィスで仕事をしていた。オフィスはラボと同じ5階にあるのだけどラボとは少し離れていて、しかも廊下から扉を開けてさらにその先に三つある扉のうちの一つという、ちょっと奥まった分かりにくい場所にある。ここは建物自体がかなり古くて、内部は改築をしているからか部屋の構造が複雑になっている。自分がもらったオフィススペースは、おそらく昔は実験室の一部だったのだろう。部屋の一角の天井には大きな換気口があって、そこにヒュームフードみたいなものがあったことを示唆している。部屋には大きな机が2台と古い椅子がいくつかあったので、とりあえず机をオフィスらしい配置に並べ替えてみた。そんな感じで、どんなオフィスにしようかと想像しながら、月曜と火曜はまずは掃除に勤しんだ。そもそも全てのものがかなり古いので、それほど綺麗になったわけではないけど、床や窓を磨くと少し自分の居場所になったような気がしてきた。部屋には縦長の窓が一つあってそこからキャンパスの風景が臨めるので、その窓の隣にデスクを置いてみた。

2025年1月26日日曜日

Hideaway

土曜日の夜、ダウンタウンのレストランでBiology Departmentの比較的若いファカルティ達が集まって、新人歓迎会的な飲み会。自分とカナダから来たIPが新入りなのだけど、年齢で言うとこの中ではたぶん自分が一番年上なのではないかな。それにしてもまぁみんなよくしゃべること。MTは口が悪い上に声が大きくて、一度隣のテーブルのおばちゃんに注意されたほど。おばちゃんもまさかこれが大学の先生達の集まりだとは思わなかっただろう。皆んな色んな国から来ていて個性的で面白い上にとても親切で、仲間に入れてもらった感じがして安心した。

2025年1月24日金曜日

Rêve

昨日から気温が少し上がって雪も解け始めたので、午後に近くのダウンタウンまで散歩して、目をつけていたカフェへ。賑やかだけど仕事をしている人も多くてなかなか雰囲気が良い。しかも意外なことにブルーベリーマフィンがとても美味しかった。ここは家からもラボからもまぁまぁ近いし、時々来ることになるかな。

大混戦

今場所は横綱照ノ富士の引退があり、綱取りが期待された琴櫻がまさかの負け越し、そしてあと二日を残して先頭が二敗の金峰山でそれを追う三敗の力士が四人という大混戦になってきた。この中では、豊昇龍にだいぶ凄みが出てきた感じがするけどどうなることやら。ということで、こちらに来てから大相撲を生中継で観戦することはできなくなったけど、毎朝NHKのサイトで録画の取組動画を見ている。まぁ時差だけはどうしようもないからねぇ。

2025年1月23日木曜日

GMS.2

今日は朝から第二週目の授業。いまだに大雪の影響で大学からは自宅待機の指令が出ているので、今日も自宅からオンラインで実施。「Mendelian Genetics and Chromosome Theory」というトピックで、まずは遺伝学の基礎となったメンデルの遺伝学実験から、サットン、ボベリ、モーガンなどによる染色体説実証までの古典的な研究を紹介。授業の後半には、染色体説の延長線上にある最近の研究として、特定の染色体のaneuploidyに対するがん細胞の依存性について示した論文の実験を紹介した。先週も同じような感じで、一つのトピックについて教科書的な内容を話しつつ、コンセプトの理解を深めるために実際の研究論文を紹介するという構成にしたのだが、これは今までにもやってきた授業スタイルの一つ。研究論文のパートはレベルが一段階高くなる訳だけど、大学院生にはこれくらいがちょうど良いのではないかという感覚が掴めてきた気がする。なんか、毎週ジャナクラの発表をしているような感じになるのかも。

2025年1月22日水曜日

Snow storm

予報通り、雪は火曜日未明から降り始めて、昨日は一日中ものすごい勢いで降り続けていた。気温もかなり下がって、雪国仕様ではないこの家では比較的広いリビングがなかなか暖まらない。一方で、一番小さい屋根裏部屋だけはしっかり温風が出るような構造になっていて、暑すぎるくらいになっているので、一階と二階を行ったり来たりしている。この地域でここまで雪が積もるのは歴史的なことらしく、はしゃいでいる人達の声も聞こえてくるけど、当然除雪車とかもないのでひたすら雪が融けるのを待つしかない。大学からは金曜まで自宅待機とのアナウンスがあった。かといって授業が休校になるわけではなく、オンラインでやりましょうということで、昨日の朝は家からZOOMでのオンライン授業。まだ家にインターネットが開通していないので、ラップトップをスマホでテザリングして実施したのだけど意外と安定していた。そんな訳で、今日も一日自宅でぶらぶらと仕事。そして明日の朝もまたオンラインでの授業です。

2025年1月21日火曜日

Gumbo

この週末は月曜がMLK dayで三連休ということで、久しぶりに少しゆっくりできた。
土曜日、New OrleansにいるWMが、Houstonへ行く途中でLafayetteを通るということで、昼に地元のケイジャンレストランで一緒にランチ。WMはまぁいつも通りだったけど、アメリカでの授業とか研究費のこととかについて色々とアドバイスを聞くことができて良かった。そして月曜日は、隣の家に住んでいる大家さんが晩御飯に誘ってくれたので、アジアンマーケットで見つけた日本酒と饅頭を持ってお宅訪問。旦那のマットはここの地元出身で、この地域の郷土料理の一つであるガンボを作ってくれた。ガンボは、ちょっとスパイシーで濃いスープがたっぷりとライスにかかっていて、見た目はカレーライスに似ているけど味は全然違う。そう言えば、土曜日のWMとのランチでもガンボを食べたんだった。すでにいくつかのレストランでガンボを試しているけど、どの店のも少しずつ違っていてなかなか面白い。マットのはチキンとソーセージが入っている地元の伝統的なものだそうで、これまたとても美味しかった。せっかくだから、落ち着いたら一度ガンボの作り方を自分で研究してみよう。

2025年1月18日土曜日

New Impreza

昨日、ようやく車を手に入れることができた。はじめは中古の Forester に決めようとしたのだけど、その後紆余曲折あって新車でも比較的価格が低めの Impreza にすることにした。スバルのスタッフは皆さんとても親切で、証明書類とか支払い手続きとか保険加入とか煩雑なことについて色々と手伝ってもらった。こちらに来て一週間と少し、毎日のように色んなセットアップの手続きに追われていてまだなかなか買い物もできていないけど、これで少しは自分のペースでできるようになるかな。

GMS.1

ULLではこの1月から始まる春学期で早速授業を1コース担当することになっている。1週に75分の授業を2コマで、1月から5月まで春休みを挟んで14週、ということで全部で28回。そんなにしゃべることあるかいなっていう感じ。ちなみにコースは大学院生向けのもので、「Genetic Model Systems」というものになった。今までにない新しいコースになるので、前任者の資料などは何も無く、全て自分で組み立てる必要がある。そんな訳で、引っ越しで忙しいなか少しずつ構想を練っていたのだが、今週の木曜日に早くも第1回目の授業をしてきた。初めてのコースということもあって学生数が少ないので、教室は小さめのミーティングルームのような部屋。イントロダクションとして、genetic model systemとは、というテーマでなんやかんやと学生に質問を投げかけながら話してみたのだが、やはり日本と違って学生の反応は良い。基本的に、木曜日に一つのトピックについて授業をして、そのトピックに関する論文を課題として渡す。そして、次週の火曜日はその論文の内容について学生達にプレゼンしてもらいながらディスカッションするというスタイル。ということで、次週の火曜日はプレゼンとディスカッションなのだけど、なんと来週の火曜水曜あたりに雪が降る予報が出ており、自宅待機で授業はオンラインになる可能性が高いとか。。。この地域で雪が降るのはかなり珍しいことのようで、皆さんの話題になっている。

2025年1月16日木曜日

セットアップ

さて、この数日間、まずは生活基盤のセットアップに奔走していたのだが、以前に長いこと住んでいた国とはいえ、ほとんど全てのものをまた新しく作るのはかなり難航した。
まず銀行口座を作ろうと思って銀行に行ったら、パスポート以外にアメリカの現住所を確認できるものが必要と言われて断念。住所の証明の一つは、電気ガス水道などのユーティリティの請求書になるけど、まだ住み始めたばかりで請求書がないし、そもそもユーティリティの契約がまだ。ユーティリティの契約には電話番号が必要なので、携帯電話のSIMを注文。住所証明にもなるIDとしては日本と同様に運転免許証が一番なのだけど、フロリダの時のは当然期限切れだし、ルイジアナ州の免許を取るにはまた試験を受けて発行を待たないといけないので時間がかかる。そこで銀行の人に教えてもらったのがState IDというもので、州が発行する運転免許ではない身分証明のカードで、それには住所が入るし即日発行されるらしい。車を買いに行ったら、これまた購入時に同様なものが必要ということで、やはりまずはState IDを取得しようと思ったのだが、State IDにも住所証明が必要。。。じゃあ一体何から手をつければエエねん?ということで、もう一度しっかり順番を整理して考えた。
家の賃貸契約書、携帯電話番号、ユーティリティの契約書、大学のID、などを取得してから町のDMV(免許証とかを発行する所)へ行ったのだが、そこではState IDの発行は取り扱っておらず、Crowleyという隣町のDMVを案内された。なんでこんなところなん?と聞きたくなるような寂れた小さな町だったけど、そこでようやくState IDをゲット。State IDは身分証明書としては運転免許証と同等なので、これとパスポートがあれば銀行口座開設も含めて大体のものが上手くいき始めた。今回、以前に取得したSSNカードをちゃんと持っていたからまだマシだったかもしれない。20年前に初めてアメリカに来た時はSSNもなかったし、そもそもスマホとか無かった時代だからもっと大変だったことを少しずつ思い出している。
そんな感じでとりあえず、生活基盤のセットアップの基本的なところはできてきた。

2025年1月15日水曜日

6日目

Lafayetteに到着してから今日が6日目の朝。始めの3日間はホテルに滞在して、日曜日の夜から自分の家に住み始めた。今回の家はダウンタウン近くのエリアにあるレンタルハウスで、3LDK+屋根裏部屋という感じ。戦前の1939年に建てられた家ということなので、築86年とか。たしかによく見るとかなり古いことが分かるけど、どの部屋もゆったりしていてなかなか良い。家具はまだほとんどないので、少しずつ揃えていければと思う。大家さんは若い夫婦で、まだ小さな男の子と3人で隣の家に住んでおり、とても親切にしてくれるので安心した。
今はまだ日本から持ってきた食料が色々とあるのだけど、この数日の間に試してみたいくつかのレストランはどこもなかなか美味しかった。やはりこの町は食のレベルがなかなか高いのかもしれない。

2025年1月10日金曜日

Lafayette 到着

昨晩遅く、無事 Lafayette に到着。空港からはレンタカーで、とりあえず予約していたホテルに投宿。契約している家にはもう入れるはずなのだけど、電気ガス水道ネット等のユーティリティのセットアップがまだだし寝床もないので、日曜までこのホテルに滞在しながら最低限の生活のセットアップを行う予定。昨日の旅ではラッキーなことに、インチョンからアトランタまでの12時間超フライトがファーストクラスにアップグレードされた。いつかあの Delta One を使ってみたいと思っていたので、席に案内された時は嬉しくて色々な機能を試してみた。扉を閉めると個室になるし、フルフラットになるシートに敷布団や掛け布団も付いているのでもちろん快適なのだけど、機内の乾燥がすごくてあまり熟睡はできなかったかな。晩も朝も韓国風を選んだ機内食は、どちらもかなり美味しくてしっかり楽しむことができた。しかしこのファーストクラスの快適さを知ってしまうと、今後あれやな。。。
さぁ、とりあえず今日から週末にかけて、やれることをどんどんやっていかなければ。

2025年1月8日水曜日

京都編最終回

今日は日本で過ごす最後の日。いくつか残っていた役所での手続きを済ませるためにもう一度京都へ。ついでにもう一度、住んでいた岩倉の家を訪れて郵便物がないか確認してきた。約五年住んだこの場所もこの町もとても居心地が良い住処だったし、ついにこれでお別れかと思うとたくさんの思い出が甦ってきて結構感傷的になった。さらば岩倉。そして出町柳から京都を去ろうというちょうどその時、父からの電話があって、ビザがついに届いたよという報告をもらった。ギリギリセーフ。そんなわけで、いよいよ明日出国する。この三週間、実家で過ごして心の準備はだいぶできた気がするのだけど、アメリカでの授業の準備とかラボ始動の準備とかはまだまだ途上にある。まぁ、いつものようになんとかなるでしょう、というか、なんとかするしかないのよね。。。

ということで、このブログの京都編は今日が最終回。次回からはまた新しいシーズン、波乱の幕開け「ルイジアナ編」に入ります。

お別れ

月曜日、最後の片付けをしにラボへ。と言っても、今年度中はまだ引き続き学生達が実験をする予定なので、片付けたのは基本的に自分のオフィススペース。実験室、フライルームの方は、また4月に一時帰国するときに片付ける予定。大学に来るのはこの日が最後ということで、鴨川の飛び石を渡ってお世話になったカモカフェのDちゃんとScapeのNさんにも挨拶をしに行ってきた。自分にとって、京都に来て一番良かったことの一つはカモカフェを見つけたこと。こんなに落ち着けるカフェは他にはない。Dちゃんとは同い年ということもあり、お互いこれからも頑張りましょうと握手をして別れた。Nさんとは、ルイジアナの新しいラボに置くためのステンドグラスのデザインについて、そして今後の何らかの共同プロジェクトの可能性についても話した。そんなこともあり、京都を離れてもここにはまた帰って来る。そして日が暮れた頃にラボに戻ってきて、Yラボの皆さんと記念写真を撮ってお別れ。皆さま本当にお世話になりました。

2025年1月4日土曜日

ビザ面接

一昨日、ビザの面接を受けに朝から大阪の米国総領事館を訪問。予約は9:15だったのだが、ちょっと早めの8:45くらいに行くと建物の外にすでに20人以上並んでおり、まず中に入るまでにかなり待たされた。以前ここに来たのはもう10年以上前のことだけど、中はほとんど変わっていないのか、少しずつ記憶が戻ってきた。1階でセキュリティチェックを受けてから、階段で3階に上がって窓口で書類のチェックと指紋の採取。その次は2階に降りて領事との面接。なのだけど、面接の窓口が2つしかなくて長蛇の列ができており、だいぶ待ちくたびれた頃に自分の番が回ってきた。面接では、ユーはアメリカ行って何するねんとか、以前のビザの時は何しとったんとか、ありきたりなことしか聞かれなかった。で、なんかちょっとコンピューターで調べたあとに、ハイじゃあアプルーブされましたよーとか言われて意外とあっさり終わった。随分と長いこと領事と議論している人もいたけど、ウチらのビザってこんなもんだっけね。ちなみに、1月8日のフライトを予約してるねんけど間に合いますかねって聞いてみたら、それはキビシイねぇって笑いながらも色々と調べてくれた。まず、ビザの受け取りは郵送よりも自分で取りに来る方が確実だろうと思って、自分でピックアップしに来る設定にしてあったのだけど、どうやら一度東京の大使館に送られることになるから郵送の方が早いらしい。ということで、家に帰ってきてすぐに郵送に切り替える手続きをして、心に余裕を持たせるためにフライトをさらに一日後ろへずらして1月9日に変更。その後、領事館からメールが来て、通常であれば6日月曜日にビザの発行となり、8日にお手元に届く見込みとのこと。さぁ、あとは全て予定通りに進むことを祈るのみ。

2025年1月2日木曜日

謹賀新年 2025

新年明けましておめでとうございます。
皆さま、本年もどうぞよろしくお願いします。

元旦は、大晦日から息子がこちら大阪の実家に来ていたので、四人でおせちを食べて、午後はぶらぶらと地元の神社へ初詣。子供の頃は毎年大晦日の夜に、紅白歌合戦が終わったら家族でこの地元の神社に並びに来て、年明けの時報を聞いてから境内にあるたくさんの社の一つ一つを拝んでまわるという夜中の初詣をしていたことを思い出した。夜に見上げる本殿は荘厳さがあり、裏のほうにある小さな社はとても暗くてちょっと怖かったり、露店が出ているお稲荷さんのあたりは幻想的だったり、そのような雰囲気のなか、一年の始まりとしてなんだかとても大切なことをしているような気がしたもんだ。今年は渡米してまた新しいスタートということで、色々とがんばらなあきませんけど、うまくいきますようにとお祈り。