先々週の週末に家具屋さんで、ちょっと珍しいレストランにあるようなL字の長いすが付いているダイニングセットを見つけて予約してきました。ところが今家の中にはそれを置くためのスペースがないために、仕方なくピアノを手放すことにしたのです。このピアノはちょうど二年ほど前、この家に引っ越してきた頃にTallahasseeのcraigslistで見つけて手に入れたのでした。このアップライトのピアノ、Fischerというブランドの結構古そうなものなのだけども彫刻が施されていたりしてなかなか綺麗なピアノなんですね。これがその時確か250ドルでcraigslistに出品されていてびっくりしたのですが、その広告を出していた人に連絡を取ってその人の家でそのピアノを見せてもらい交渉したところ、175ドルまで値下げしてくれました。これはラッキーだと思ってすぐに交渉成立したのですが、そのときまだ一歳半ほどだったロウチビがそのピアノを触りたがってしょうがなかったのでピアノの椅子に座らせてやると、まるでどうやって弾くかを知っていたかのように両手をしっかり鍵盤の上に置いてひらひらと弾きだしたのです。我々含めその家のおばさんも驚きました。それではまた後日ピアノを運ぶために訪問します、ということでその家を出たのですが、その直後におばさんが裸足で走って追いかけてきて「やっぱりオカネはいらないわ。あなたがたとその子はブレスされるべきだと思うの。」と言ってくれたのです。ロウチビの神懸かったような様に感動したのでしょう。自分もユンナも「はぁ?」という感じであっけにとられたのですが、そんな訳でありがたくタダで頂けることになったのでした。
そういう経緯があったので、今回我々もこのピアノを本当に欲しいと思ってくれる人にタダで譲ろうということになり、今日の早朝にFreeでcraigslistに写真入りの広告を出したところ、数時間の間にメールが次々と殺到し始めたので早々に出品を打ち切りました。「いつ引き取れる?」とか「すぐ欲しい」とかいうぶっきらぼうなメールの中に一通だけ、「自分の15歳になる息子がずっとピアノを練習していてとてもピアノを欲しがっているので、是非とも譲って欲しい。」という丁寧なメールがありました。すぐにその人に連絡を取ると、そのおばさんは「私もう泣いてしまいそうだわ」というほど喜んでいたそう。明日うちに見に来てもらって、月曜日に運送屋さんがピアノを運び出しに来る予定。とても綺麗なピアノだしそういうエピソードがあるので手放したくはなかったのだけども、今後家の中にもっとスペースを作らないといけないので仕方ありません。でもこのピアノにとっても、たくさん弾いてもらえるであろういいもらい手が見つかって良かったのではなかろうか。このピアノがまた次にこのピアノを欲しがる人にタダで譲っていってもらえることを期待して。
2009年12月12日土曜日
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