一昨日も引き続き一日中SP5をいじっていたのだが、チャッピーと相談しながら色々と試しているうちに扱い方がだいぶ分かってきた。まず、このSP5がかなり古くてレーザーが随分弱っているのは確かなんだけど、ノイズが出たりバックが高くなったりするのは、画像取得の際の設定が適切ではなかったことの方が主な原因だったようだ。自分はこれまでの20年間、ほぼZeissとOlympusのコンフォーカルをメインで使ってきたのだが、Leicaは今までのやつらとはだいぶ違うようで、これまでの感覚で扱うとだいぶズレた設定になってしまうらしい。ともあれ、この数日間色々と試したことで、かなり感覚がつかめてきた。実際、一昨日の後半に撮ったz-stackの画像を確かめてみると、これまでに撮っていたものと大差ないレベルになってきている。しかも、なんか面白いものが写っていることにも気付けるくらいの画像が撮れている。今週もう少しやってみて、うちの標準的なサンプルに対する最適な設定範囲を決められたら、来週あたり学生達にそれを覚えさせる。学生達が自分で遺伝学実験を組んで、コンフォカを使ってしっかりとデータを出せるようになる、というのがラボセットアッププロセスの一つのゴールだと思う。ほんとにあともう少し。
2026年2月4日水曜日
2026年2月1日日曜日
SP5
ここ数日間、今一度うちのMicroscope Centerにある古いコンフォーカル、Leica SP5に向き合ってみた。一日目、色々と設定を試してみたのだけど、GFPとRFPが弱い上にかなりひどいノイズが入る。大きなウェーブ状のものと波紋のような細かいものがあって、特に低倍レンズで顕著。高倍レンズだとノイズはましだけど、どうもバックグラウンドが高くなってしまう。そんな感じで全く満足のいくものが撮れず、これはアカンかもしれんなとほぼあきらめた。
で、次の日はとりあえずラボにあるNikon Ni-Eで画像を撮っていたのだけど、はっきり言って20倍のレンズだとSP5より良い画像が撮れる。しかし、やはりそれ以上のレンズで組織内部のシグナルを撮ろうとするとなかなか難しい。まぁ当たり前。共通機器のコンフォカが使えないというのは想定外だったので、ちょっと焦ってまた色々と代替案についてチャッピーと相談していた。例えば、今あるNi-Eにシリコン浸のx60レンズと最新のデコンボリューションを導入するとか、Keyenceの最新モデルをもう一度検討するとか。まぁでも、SP5にお世話になったという人も多いので、諦めずにもうちょっとやってやろうと思って、今日もう一度試してみた。もしかしてレーザーが弱っているのであれば、レーザーパワーをガツンと上げたらなんとかなるかもと思って、ブリーチ覚悟でやってみたら、だいぶましなシグナルが得られ始めた。これはなんとかなるかも、という希望が見えてきたので、今週さらに最適な設定を探ってみる。
2026年1月31日土曜日
HST 3
今週の授業は、火曜日に第2週目のトピック「Epithelial architecture and polarity」の論文プレゼン&ディスカッションをして、木曜日に第3週目の講義。今週のトピックは「Cell density, packing, and mechanical constraints」ということで、How cells dissipate mechanical stress within tissuesという話をした。自分も学生達もだいぶ慣れてきた感じがある。今学期は19人の学生が履修していて、前の秋学期の授業にいた学生が2人いる以外は皆初めて会う学生。ということで、これまた名前を覚えるのが大変やなと思っていたけど、意外ともうほぼ全員の顔と名前が一致するようになったかも。
火曜日の論文プレゼン&ディスカッションの課題に出したのは、YN博士の以下の論文。実験のメソッドとか細かい部分はちゃんと理解できていないかも知れないけど、発表はみんなそれなりによく出来ていた。こうして少しずつDrosophila modelに慣れさせていく。
Epithelial junctions maintain tissue architecture by directing planar spindle orientation.
2026年1月25日日曜日
二連覇
今日は朝から千秋楽をじっくり楽しんだ。安青錦の二連覇。来場所は早くも綱取り挑戦か。ちなみに熱海富士は三島にいたことがあるそうで、親近感があるのだけど、惜しかったねぇ。そういや日本にいた頃は、フライルームにテレビがあってよく大相撲を流していたのだけど、全ての取組みを観ていたわけではなかった。でも今は、前日の幕内取組み動画を一通り全て観ているので、実は日本にいた時よりも観ていることになる。まぁ、相撲は取組み前のあのまったりとした時間が好きだったりもするんだけど。今年は夏に一時帰国できたら、その時に一度観に行こうかなぁと企み始めた。
さて、こちらは今晩からやばい寒波が来るらしく、だいぶ気温が下がってきた。そう言えば去年もこちらに来てすぐの頃に、何十年ぶりとかいう大雪が降って数日間家に篭ったんだった。とりあえず明日、大学はリモートになるらしい。
1.24.26
ミネアポリスで大変なことが起こっている。事件現場はいろんな角度から動画が撮影されていて、昨日からずっとニュースでそれらの検証がなされているけど、これは誰がどう見ても理不尽な殺人だと思うだろう。今月の初めに女性が射殺されてからすでに大規模なデモが起こって不穏な空気が流れていたが、これは本当に大きな問題になっていくんじゃないだろうか。年明けからベネズエラ、イラン、グリーンランドとかすごい勢いで問題を起こしている訳だが、このミネアポリスの事件は自分の周りでも起こりかねないものなので、状況を注視していきたい。
2026年1月20日火曜日
HST1B
今朝のHistologyは、一週目の論文プレゼン&ディスカッション。課題論文は、以下のDr. MBによるReview article。少し古いけど、このコースで追求していくコンセプトの基盤になりそうなレビューを選んでみた。mammary gland epitheliumのダイナミクスにフォーカスしながら、上皮組織の構造、その構造の維持と再構築のメカニズム、そして構造によって組織機能が制御されているという概念をうまく示している。今日が第一回目のグループプレゼンだった訳だけど、意外と皆さんテキパキと発表できていたし、ディスカッションタイムではこちらから促さなくても次々と手が上がって活発な議論が行われていた。秋セメのクラスよりも人数が多いからどうなることやらと案じていたけど、これはなかなかやりやすいかもしれない。
Tissue architecture: the ultimate regulator of epithelial function?
2026年1月18日日曜日
HST 1
春セメスターの第一週目。初回の授業で与える印象は大事だろうし、今回はどんな生徒達なんだろうかというのもあって、コースの初日は毎回ちょっと緊張する。そして生徒達にとっても、先生はどんな感じの人で、どういうスタイルで授業を進めるんだろうという不安があるんだろう、皆さんちょっと緊張している感じがある。そんなちょっとぎこちない雰囲気のなか、まずはコースの概要、授業の進め方、試験などについて説明してから、イントロダクション「What is dynamic histology?」の講義に入っていった。今回の生徒は18人。ほとんどがBiology majorのSeniorで、医学系を目指しているPre-medの学生が多いこともあり、みんな真面目に聞いてくれている印象を持った。これはまた来週からもしっかりと準備していかなあきませんなぁ。先生はこれまでに大学で組織学なんて一度も教えたことないんですけどねぇ、とかそんなことは言えない。
2026年1月12日月曜日
一周年
さぁ、いよいよ大相撲初場所が始まった。ということは、自分がこの町に来てから一年経ったということだ。ちょうど一年前の一月九日に到着して、何もない部屋に大家さんが貸してくれたアウトドア用の簡易テーブルを置いて、毎朝初場所を観戦しながら朝ごはんを食べていた。生活のセットアップも大学の授業も全てが手探り状態で、毎日がサバイバルだったあの一年前を懐かしく思い返すことができるくらいには生活も落ち着いたもんだ。とはいえ、一年前と同じように今週の木曜日から春セメの新しい授業が始まるので、これまた期待と不安で頭の中はそれほど落ち着いていなかったりもする。
まぁでもとりあえず一周年記念ということで、こないだヒューストンで手に入れてきたお酒を一杯。久しぶりの生原酒。上等なメロンのようにフルーティで且つすっきりしている。やっぱり美味いねぇ。
2026年1月10日土曜日
コースデザイン
冬休みの間にあんまりできなかったHistologyのコースデザインについて、今週は毎日少しずつ進めて、ようやく15週間全体の構想が出来てきた。今回も毎週の講義のトピックに合わせた論文を課題に出して、翌週学生達がその内容をグループプレゼンしてみんなでディスカスするというスタイルなので、毎週の課題論文も選定しておく必要があり、これが結構難航したのだけど一通り揃えることができた。午後の実習も一緒になっているコースなので、毎週のトピックと実習の内容が有機的につながっているようにデザインするのもなかなか難しいポイントだった。まぁとりあえず、シラバスを完成させよう。
"By integrating classical histology with modern concepts from cell biology, developmental biology, and pathology, this course aims to provide students with a conceptual framework for understanding tissues not as static images, but as dynamic, functional systems."
2026年1月2日金曜日
謹賀新年 2026
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
先週から一時帰国していた家族が元旦の朝にヒューストンに到着するということで、大晦日は娘と二人で車に乗ってヒューストンへ行き、日本のスーパーで買い物した後、夜はホテルの窓からたくさんの花火を見ながら新年を迎えた。久しぶりにアメリカで過ごすお正月。いつも思うけど、やっぱり年越しは除夜の鐘が聞こえるあの独特の雰囲気の中で、初詣に行ったりしてゆっくり過ごしたいと思うね。まぁでもここはアメリカ、しゃあないよね。とまぁそんな感じで、今日がバーコレ&ヒートショック初め。
さて、今年はどうなりますかね。自分に関していうと、とりあえずは春セメスターのこれまた新しいコース「Histology」をなんとかして乗り切る。この間にシカゴでのFly Meetingがあって、大学院生のJMとJMPの二人がポスターを持っていく予定なので、まずはそれが序盤のハイライトになりそう。そしてFly Meetingへ行く前に、長らく懸案のIHS論文をなんとしてもサブミットしたい。夏には一度、休暇も兼ねて日本に出張しようと思う。後半はまだまだ未定だけど、もしかしたらまた新しい大学院生がラボに入ってくるかな。ということで、とりあえずは春セメの授業計画。これが終わればその後は、これまでに担当した3つのコースをローテーションでやれることになり、授業の準備がだいぶ楽になるはず。
そんな感じで今年も大変だけど、楽しみながらやりたいと思う。
2025年12月31日水曜日
大晦日 2025
この一週間ほど、娘と家でゆっくりしているうちにもう大晦日になってしまった。この年末は、また年明けから始まる春セメスターの新しい授業の準備を着々とする予定だったのだが、今回もだいぶ難航しているなぁ。まぁともあれ、2025年が終わる。無事終了と言いたいところだけど、いやぁもう本当に大変な一年だった。もしかしたら今まで生きてきた中で一番大変だったような、そして今までで一番勉強したのではないかと思うくらい、ものすごい一年だった。まぁそれにしてもよくラボを立ち上げたもんだ。一年前ここに来た時は、前に使っていたラボの古いもので溢れかえっていて、自分のラボのものもハエ達もまだ全て京都にあったから、いつここで研究を始めることができるんだろうかと不安だった。夏にようやくリノベーションの工事が入って、その頃ちょうど京都から送った大量の段ボール箱が所狭しと置かれている中で、京都から到着したハエ達の整理をして新しいストックを作っていたことを思い出す。そういうのを考えると、今こうしてまた普通にここでフライプッシングできていることが、本当にすごいことのように思える。まぁでもそろそろ本格的に研究を進めることができそうになってきたので、来年は本当に楽しみだ。
2025年12月26日金曜日
2025年12月25日木曜日
Houston
この年末、日本に一時帰国する家族が昨日の朝ヒューストンからの飛行機に乗ることになっていたので、まだ暗いうちから出発して車でヒューストンの空港まで送りに行ってきた。ここからヒューストンは、高速をノンストップで走れば約3時間半。2年ほど前に、日本からの出張でベイラー医科大のSY博士を訪ねたことがあったけど、こちらに住むようになってから車でヒューストンまで行くのは初めて。ということで、空港へ送ったあと、以前にSYさんから教えてもらっていたDaidoという日本のスーパーを見に行ってきた。それほど大きい店ではないものの、日本のコンビニと大差ない品揃えに驚愕。乾物、調味料、お菓子以外の生鮮食料品も結構充実しているし、刺身パック、弁当やおにぎり、酒もあった。納豆の種類の多さ、そして日本でお馴染みの食パンまであることに驚いた。日本人が多く住むメジャーな町にはこういうスーパーがあるということを思い出しつつ、3時間半の距離に日本のものがあるということを知って、なんだか少し気が楽になった。
午前中にそのスーパーで色々と買い物をして、その後さらにモールの中にあるユニクロをぶらぶらしてから、昼はSYさんとSYラボの日本人ポスドクの知り合いも一緒に、4人で牛角で焼肉ランチ。色々とお互いのラボの近況などを話して楽しいひとときを過ごさせてもらった。また時々来ることができればと思う。と言ってもまぁ、正月にもう一度家族を迎えに行かないといけないのだけど。
2025年12月20日土曜日
Holiday season
今週は月曜日にファイナルグレードの提出があって、その後もファカルティミーティングとか大学院生のプロポーザルディフェンスとか、リタイアする教員のお祝いパーティとか、なんやかんやとあったけど、この週末から大学は完全に冬休みに入る。
そんな中、高校でうちの子が所属しているミュージックバンドのクリスマスコンサートがあるということで観に行ってきた。うちの子が通う高校はこの町で一番大きな学校で、バンドもかなりの規模。そして今年の夏に校舎を新しく建てたこともあり、会場は高校のものとは思えないような立派な施設だった。前半はカフェテリアで振る舞われたガンボを食べながら、そして後半はホールに移動して、たくさんのクリスマスミュージックを楽しませてもらった。
2025年12月16日火曜日
Winter break
秋セメスターが終わって少しスケジュールに余裕が出てきた。次の春セメスターが始まるのは年明け一月中旬なので、約一ヶ月の冬休み。この間に、これまた次の春セメのコースの構想を練らないといけないのだけど、それよりも研究のほうを色々と進めたい。最優先課題は懸案のIHS論文。ということで、夏以降にもう一度書き直した原稿をベースにしたFigureの改訂案について、土曜日の夜にRとオンラインでミーティングを行った。Figureの改訂はRに任せるとして、こちらではあとFigure Legendsとかマテメソとかを仕上げる予定。そして、年明けからはいよいよ投稿に向けた準備を始めたいと思う。
2025年12月8日月曜日
ACB25
ついに今週で秋学期の授業が終了する。今週は期末試験だけど、自分が教えているコースでは先週すでにレポートを課したので、あとは今週末にレポートの採点をしてグレードをつけるのみ。この15週間で合計25回の講義をして、生徒達は13本の論文を読んで毎週プレゼン&ディスカスをした。という数だけを見ても結構よくやったなぁと思うのだが、それ以上に今回のコースは自分にとってとても意味のあるものになった。
今回のコースタイトルは「Avanced Cell Biology」ということで、まぁどこの大学にでもありそうなものだけど、一般的な細胞生物学の教科書を読み進めていくような退屈な授業にはしたくなかった。そんなわけで、完全にオリジナルの新しいコースを作ろうと決めたものの、日本の大学でもこういうコースを担当したことがなかった自分にとってはかなりチャレンジングで準備が大変だった。単細胞生物と多細胞体制の違いについて話していた始めの数週間は特に大変だったのだけど、その後、germline specification、stem cells、cell competitionと進んでいったあたりから、ちょっと不思議な気分になってきた。始める前にシラバスを書いていた時点で、コース全体を通して一つの大きなストーリーになるようなイメージは持っていたのだけど、自分がこれまで20年以上に渡って取り組んできた色々な研究が、全てそのストーリーの一部としてぴったりはまっていくというような感覚。これまで自分の中では、それほど意識せずに行き当たりばったりで色々な研究をやってきたようなイメージを持っていたのだけど、実は知らず知らずのうちに一貫した興味を持ってやってきたことに気付かされた。つまり、授業という形で一つのストーリーを組み立てていく中で、自分が研究者として追い求めてきた「細胞の社会性とは何か?」というような大きな問いが見えてきた。大学のコースを作っていくことで自分の研究のコンセプトを再発見することになろうとはね。
アメリカの大学の先生は、結構こういう独自のcourse developmentをやる訳だけども、これは確かにものすごく勉強になる上に、改めて自分の研究を見直すことにもなる。そして、新しい独自のコースができると、それはかなり分量のある大きな物語になる訳で、本を書きたくなるんだろうなというのが分かってきた。
2025年11月27日木曜日
三度目?
先週、うちの子からもらった風邪は、週末に症状がひどくなってきて二日間ほど熱が出たり鼻詰まりがひどくて頭痛がしたりして、その後ひどい咳があったけど昨日から症状がすっと治ってだいぶ回復した。月曜日は薬を飲んで、朝の授業と午後の実習をなんとかやり終えたのだけど、その後かなりしんどかったので、水曜の講義は休講にした。で、症状が治ったときにふと、これってもしかしてコロナなのでは?と思った。これまですでに二度経験しているけど、数日で次々と諸症状が現れてひどい咳が残るというプロセスがかなり似ている気がする。最近また流行っているらしいし、今回はちゃんと検査しなかったけど、おそらくそうなんだろう。しかし、もしそうだとしたら、実習で何人かの生徒にうつしてしまったかも知れないな。。。
まぁでも実は、今日から週末にかけてこちらはサンクスギビングホリデーなので、少しゆっくりできるのでした。
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