2011年6月24日金曜日

女王バエ

少し前にNatureに載っていたスゴイ論文ライフサイエンス新着論文レビューにお目見えした。
ミツバチでは働きバチが分泌するローヤルゼリーを食べさせてもらった幼虫のみが大きな体に成長して卵を産む女王バチになる訳だが、このローヤルゼリーの中のロイヤラクチンという成分が女王バチへの形態変化を誘導する物質そのものであるということを証明した論文。びっくりなのは、このロイヤラクチンをショウジョウバエに与えると、女王バチと同じような大きな体、産卵数の増加、寿命の延長といった形態変化がハエでも誘導されるのだという。また、このロイヤラクチンが脂肪体においてEGFRに作用することによってsignaling pathway下流でS6K、MAPK、juvenile hormone等を介してこれらの形態変化を促すメカニズムも示されている。面白さ、データ量ともに圧倒的なんだけど、これで単著っていうのはスゴイですなぁ。
体サイズと言えば先々週のラボミーティングでドンちゃんが、ニースのDr. PLのラボから去年Developmental Cellに報告された論文について発表していた。こちらの論文は、脂肪体においてEcdysone receptorによって制御されているdMycの発現レベルが体の成長をコントロールしているという話だったな。これもなかなか面白かったけど。

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