2010年4月21日水曜日

ワイルドターキーを追って

一昨日の日曜日の朝、近所のマイクに誘われて久しぶりのハンティングに出かけてきた。向かった先はWacissa springsの近くに広がる森林地帯で、狙う獲物は七面鳥。Apalachee Pkwyから柿狩りの農園にいく時と同じ道に入り、牧草地帯を南下していくと寂れたWacissaの町に出る。車のラジオから聞こえてくるGrateful Deadがよく似合うその小さな町を通り過ぎてさらに南へ向かうと、その先には深い森が広がっている。町から少し離れたところでハイウェイから外れて、地図上で目星を付けておいた森の中へと続く砂利道を見つけて入っていき、T字路まで出たところで一旦車を降りて少し森の中に入ってまず標的を撃つ練習をした。久しぶりにショットガンをぶっ放したけど、やっぱりすごい威力。マグナム弾を撃つと衝撃で肩がジーンと痛くなるほど。少し練習して感覚を取り戻した後、さらに森の奥へと車を走らせた。あまり手入れされていない感じの砂利道の横には蓮の花や珍しい食虫植物の黄色い花が咲き乱れる沼が延々と続いており、時折車が水たまりに差しかかると、水場に集まっていた色とりどりの蝶たちが一斉に飛び立っていく。そんな道をどんどん奥へ入っていくと、森の中にぽっかりと開いた日当りの良い小さな広場でその道は終わっていた。そこからはうっそうとした木に覆われた細い道が森の奥に続いているのだが、車の窓からその薄暗い道の奥に目をやったとたんに二人とも声を上げた。50メートルほど向こうを横切ったのは明らかにワイルドターキーだった。しかも二羽続けてトコトコと茂みに消えていった。急いでショットガンに弾丸を詰めて二人でひそひそと作戦を話しながら森へ入っていき、ターキーがいたあたりで二手に分かれて茂みの中に入っていった。マイクのショットガンは結構大きくて重いのでそれを片手にジャングルのような茂みをかき分けていくのはかなり大変なのだが、茂みの奥に目を凝らしながら動物の気配に五感を集中し、なるべく大きな音をたてないように緊張して歩いているとその重さのことも忘れてしまう。時々立ち止まって耳を澄ますと、森の中からいろんな動物達の鳴き声や物音が聞こえてくるのだが、その中にターキーの声が聞こえたような気がする。目の前の枝では鮮やかな緑色のトカゲが赤い喉を膨らませながらじっとこちらを見ていた。森のことをよく知っているマイクは、獣道のぬかるみにたくさん残された足跡の一つ一つを指差して、鹿や野ブタやアライグマやボブキャットがここを通っていることを教えてくれた。そんな森の中を二人で二時間以上も彷徨い続けたが、残念ながら始めに見かけたワイルドターキー達をもう一度目にすることはついになかった。それでもなんだか心地よい疲れを感じながら来た道を車で戻っていると、真っ白な体をした首の長い大きな鳥が帰り道を教えてくれているかのように車が走るすぐ前をずっと一緒に飛んでいたのでした。おしまい。

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