2014年12月30日火曜日

FURY


今日もまた、一人でふらっと映画館へ。観たのは「FURY」。強烈な戦争映画だった。これはすごい映画を観てしまった。すごすぎてあんまり言葉は出てこない。ちょっと残酷なシーンも多いけど、スリル満点の展開が続いて最後まで楽しめるだけでなく、見終わった後に戦争とは何かということを深く考えさせられる。日本ではあんまり流行っていないのか、ここの映画館では今週は一日一回しか上映していないにもかかわらず観客がまばらだったけど、これは一人でも多くの人に観てもらいたいと思う。
さぁ、今年は明日で仕事納め。年明けからバージン集めが出来るように、今日はいくつかのラインをエクスパンド態勢にしておいた。

2014年12月27日土曜日

Gone Girl


あんまり気にしてなかったけど、どうやら今日が仕事納めらしい。だからという訳でもないけど、一人のフライデーナイトなので映画のレイトショウに行って来た。近所の映画館は金曜日がメンズデイとかでちょっと安くなってたし。ということで、観てきたのは「Gone Girl」。結構長いんだけども、ストーリー展開のテンポが良くて最後まで楽しめた。もちろんミステリーとかサスペンスの範疇に入るんだろうけど、意外と結構笑える場面も多かった。それは風景とか雰囲気とかだけじゃなくて、出てくる人達がみんなどこかでしゃべったことのある、もしくは自分がよく知っているアメリカ人そのものだったから余計そうなのかな。宣伝されている通りのデヴィッドフィンチャー監督らしい緻密な演出による衝撃の展開が続くのだが、本当に衝撃的なのはラストシーン少し前の夫婦の会話。そこにこの映画の種明かしというかメッセージが見事に込められている。鳥肌が立った。うーむ、これは久しぶりに楽しい映画だった。鑑賞後にいくつかの批評を読んでみたけど、前田有一さんのレビューが一番的確だと思う。

2014年12月26日金曜日

硫化水素

今日のオモシロ動画。

Cellに報告された論文の著者らによる解説。食事制限によって寿命やストレス耐性が増加することはよく知られているが、この現象はシステインのような硫化アミノ酸の制限がキーになっていると。つまり、硫化アミノ酸の制限によって硫化転移酵素CGLの発現が増加して、これが硫化水素の生成を促すことにより寿命が伸びたりする。これは酵母から線虫、ハエ、マウスにまで保存されとる現象なんですねぇ。すごい。

Intertissue Growth Control

少し前にCell Reportsに出ていて気になっていた論文。ここ数日食堂で昼飯を食べながらゆっくり読んでみた。

Tight coordination of growth and differentiation between germline and soma provides robustness for Drosophila egg development.  Cell Reports 9: 531–541.
Organs often need to coordinate the growth of distinct tissues during their development.  Here, we analyzed the coordination between germline cysts and the surrounding follicular epithelium during Drosophila oogenesis.  Genetic manipulations of the growth rate of both germline and somatic cells influence the growth of the other tissue accordingly.  Growth coordination is therefore ensured by a precise, two-way, intrinsic communication.  This coordination tends to maintain constant epithelial cell shape, ensuring tissue homeostasis.  Moreover, this intrinsic growth coordination mechanism also provides cell differentiation synchronization.  Among growth regulators, PI3-kinase and TORC1 also influence differentiation timing cell-autonomously.  However, these two pathways are not regulated by the growth of the adjacent tissue, indicating that their function reflects an extrinsic and systemic influence.  Altogether, our results reveal an integrated and particularly robust mechanism ensuring the spatial and temporal coordination of tissue size, cell size, and cell differentiation for the proper development of two adjacent tissues.

ここで示そうとしているコンセプトは、隣り合う別の組織各々のgrowthとdifferentiationに組織間でのreciprocal controlがある、というもので、Drosophilaのegg chamber developmentにおけるfollicleとgermlineの関係をモデルにしている。実は、自分がフロリダを出る前にあれこれとやっていたいくつかの実験はこれとほぼ同じアイデアを基にしていたので、ちょっと驚かされた。follicle mutant cloneがwild-type germlineに与える影響、また逆にgermline mutant cloneがwild-type follicleに与える影響、各々のphenotypeは非常にクリアー。つまりfollicleかgermlineどちらかのgrowth rateを変えるだけで、egg chamber自体のdevelopmentが遅くなったり早くなったりする。しかしながら、このgrowth coodinationのメカニズムに関する論文の後半部分がどうも曖昧な感じで終わっていくのが釈然としない。EGFR-Ras、Hippo、Insulin-PI3Kといったsignaling pathwayそれぞれについて、そのgrowth coodinationにおける関与を調べているけど(結果はネガチブ)、なんでDelta-Notchに関しては踏み込んでいないのかが疑問。コンセプトはオモシロイしphenotypeがキレイなだけに、もうちょいと頑張って欲しかったなぁ。

2014年12月24日水曜日

ハンバーグ

いつの間にやらクリスマスイブ。今日は一人きりのクリスマスイブなので、一人で近場に見つけたハンバーグ屋さんへ。おじちゃんが一人でやっている目立たない感じの小さな洋食店だったのだけど、このハンバーグがめっちゃ美味しくて感動して帰ってきた。もしかしたら日本に帰ってきてからの外食で一番旨かったもん五本指に入るかも。
あぁ、それにしても風邪でなんだか体調がすっきりしない。今日は試しにやってみた染色実験をやり終えた。明日マウントして観察する。抗体のクオリティはあんまり高くなかったはずなのでそれほど結果は期待出来ないけど、うまく検出できていれば一歩前進できる。

2014年12月22日月曜日

Schneider

このところほんまに寒いし、しかも風邪気味で体調が優れないのでこの土日はずぅっと家に引きこもっていた。で、気付いてみれば今年ももうあと一週間ほど。もう一つ今年中にやっておきたい実験があるので、明日ちょっと解剖する予定。そのうちの一つでちょっと特殊な染色法を試してみようと思い立ったのだが、その染色に必要なSchneider's Mediumがここには見当たらなかったので他のハエラボを訊ねて回った。幸いなことにSK博士に少しだけ分けてもらえることができたので明日試してみる。
なんやかんやと来年のための準備をし始めているのだけど、その前にまずは年賀状を書いてしまわないとなぁ。あと、Bloomingtonから年明けに発送してもらえるようにハエ達を注文しておこう。

2014年12月19日金曜日

Dr. Comet再来所

昨日は先月に引き続きコメット博士が再び来所。昨日の午後は、所内で催されていたZeissのライトシート顕微鏡の体験試乗会を予約していたので、コメット博士も誘って一緒に参加。何種類かのディスクを試し撮りさせてもらって楽しんだ後、夜はN君も加わって三人で路線バスに乗って駅前に飲みに出た。旨い料理とアツイ議論で盛り上がる席上、話の流れで同盟締結の合意に至る。これは来年あたり、何らかの形で始動させたい。
それにしてもこのところ寒すぎる。。。もうほんまにこんなんやばいですわ。

2014年12月17日水曜日

ユエハーラ

どうやら、夏に突貫工事で執筆した財団のグラントが通ったようだ。申請したセクションの過去の受領者リストを見るとほとんどの方の肩書きが教授だったので、もしかしたらちょっと場違いな感じなんかもなぁと思ってあんまり期待せんようにとも思ってたんやけど、やっぱり一筆入魂のプロポーザルが通るとウレシーやん。よっしゃよっしゃ、ほんなら頑張ってやらせてもらいまっせと。このプロジェクトに関してはタイムリーなことに今朝、フロリダのKT博士からパイロット実験の解析途中経過が送られてきて、これはこれでなんやらプロミシングな匂いがしている。来年三月には一度自分がFSUへ赴いてKT博士と今後のことを相談することになったし、なんだかこのプロジェクトを進めるための足場が固まってきた感じ。

大忘年会

昨晩は研究所の大忘年会だった。講堂に集結したいろんなラボの方々としゃべりながら飲んでいたら、楽しくてついつい飲み過ぎてしまう。まぁそんなに言うほど飲んだ訳でもないと思うけど、ちょっと風邪気味だからか今日はなんだかボーッとするやん。そんな中、今日の午後は大学院生N君のリクエストに応じてFly Geneticsのオリエンテーション。アンダーグラジュエイトがラボに来たらいつもやっていた説明なんだけども、実は日本語でやるのは初めてのことだったので、もしかしたらちょっとスムーズではなかったかもしれんな。まぁでもだいたい基本的なテクニックは網羅したはずやし、魅力は伝わったかな。こういうのをきっかけにしてFly Geneticsに踏み込んでもらえればうれしいね。

2014年12月15日月曜日

ヒーショ

寒い。もう本当に寒くてちょっと堪え難いくらい。長いこと暖かいフロリダに住んでいたから日本の冬が寒く感じるというのもあるんだろうけど、どちらかというと建物の中、家の中が寒いのだ。札幌とかニューハンプシャーみたいな雪国にも長いこと住んでいたけど、どこも集中暖房で基本的に建物の中は全て暖かくなっていた。でも本州では暖房が入っている部屋以外は氷のように冷たい。こういう大きな温度差は「ヒートショック」とかいって体にも良くないらしい。ということで、また風邪をひいてしまった。。。
で、今日はハエ達にもヒートショックをかける。

2014年12月11日木曜日

大掃除

今日はラボの大掃除だった。アメリカではみんなで大掃除なんて文化はなかったので、なんだか久しぶりのちょっと懐かしいような感じ。そういや学生の頃は週一で掃除の日もあったなぁ。アメリカでは小学校でも生徒がみんなで掃除をするなんてことはなかったようだ。でもやっぱり大掃除のあとはなんだか気持ちがいいね。スッキリきれいになったラボを見ると、さぁまた一仕事しまひょかという気分になるもんだ。
さて、そんなことでいよいよ春に書いた論文原稿をもう一度書き直そうという気になってきた。このところずっとこの論文のストーリーについて考えてきたけど、昨晩ふとしたことから、学会では話してこなかった部分を最後に持ってくることによってストーリーがうまくまとまることに気が付いた。このためにはまたもういくつか確認しておかなければいけないことが出てくるけど、今あるデータを効果的にプレゼントするにはこれがベストな構成なんとちゃうかなと。まずはgenetic schemeを組み立てて、執筆を再開しよう。

2014年12月8日月曜日

顕微鏡紹介セミナー

今日の午後はZeissの顕微鏡製品紹介セミナー。Lightsheet はやっぱり一度使ってみたいなぁと思った。今のところコンフォーカルでは、z-sectionで組織の中のほうにある細胞の動きを見るのはなかなか難しいからねぇ。コンフォーカルに比べてまだ解像度の問題はあると思うけど。もう一つ気になったのはSBF-SEM(Serial Block-Face Scanning Electron Microscopy)。ウルトラミクロトームとSEMが一体化したハイスループットマシンで、連続断面をスキャンしていくことにより超微細構造の三次元構築ができると。自分の手で超薄連続切片を作ってTEMで観察するのは限界があるけど、これなら比較的楽に出来そうか。まぁこれまた解像度はTEMに及ばないんだろうけど、一度試してみたいやん。

Stags' Leap Chardonnay

Stags' Leap Chardonnay 2012
先日、コメット博士からいただいたカリフォルニア土産。アメリカのワインショップでよく見たラベル、Napa ValleyのStags’ Leap!リンゴのようなレモンのような桃のような、フルーティでコクがあってバランスの良いシャルドネ。とても飲みやすかったから、あっという間に二人で空けてしまった。さすがはナパの有名ワイナリーやで。
ちなみに、実はスタッグスリープというと日本では「Stag's Leap Wine Cellars」のほうが有名なんだそうな。でもこちらは「Stags’ Leap Winery」。アポストロフィの位置が違いますね。ラベルの鹿の絵も似ているんだけど、このStags’ Leapのはほんまにリープしとるんですな。紛らわしい。アメリカの店で普段見るのはこの跳ねてる Stags’ Leap Winery のほうやったなぁ。ともあれ、コメット博士、ごちそうさまでした。

2014年12月6日土曜日

R 最終日

ラボローテーションでうちのラボに来ていた大学院生の Rが来週からは次のラボへ移ることになっているので、うちにくるのは今日が最終日。ということで今日は午前中のラボミーティングで、Rがこの二ヶ月間の研究内容を発表。フライジェネティクスのトレーニングをしつつ何かオモシロイミニプロジェクトを、と思ってやらせてみたのはfollicleを使ったシンプルなモザイククローン解析。以前になんとなく気になっていたmutant cloneとflip-out overexpression cloneの二種類を見ていたのだが、やっぱりどちらからも面白いフェノタイプがいくらか出てきた。なんとなくだけど、いくつかのegg chamberはなんらかのコンセプトを見せてくれているような感じさえする。日本にきたばかりなのにたった二ヶ月間でこれだけのデータを出した Rはよくがんばったなと思うと同時に、モデルシステムとしてのegg chamberの素晴らしさを再確認した。ミーティング後、町のインド料理レストランで Rを囲んでローテーション終了祝い。夕方、ラボを去る前に何度もお礼を言ってくれる礼儀正しい姿が印象的な Rだった。来春からうちのラボに来てくれんかなぁ。

2014年12月1日月曜日

遺伝研体験入学

遺伝研では、大学院(総研大遺伝学専攻)の体験入学プログラムの入学生を募集しています。
期間は、2015年 3月 2日 ~ 3月 6日。
応募締切は、2015年 1月 9日です。
詳しくは、ウェブサイトを御覧下さい。