2017年4月24日月曜日

8周年

このブログを書き始めたのは、2009年の4月24日となっている。つまり、今日でFPTブログ開設8周年というわけだ。書き始めた時はまさかこんなに長く続けることになるとは思っていなかったし、だいたい同じペースで8年間書き続けているということに自分でもちょっと驚いている。まぁ結構しょーもないことばっかり書いてるにもかかわらず読んでくれている方々に感謝します。
自分にとっては備忘録として、コミュニケーションの手段として、そして気分転換として、なんやかんやと意外に役立っているからこそ続いているのだけども、もしこの8年間で少しでも誰かの役に立ったり、暇つぶしになったり、はたまたショウジョウバエをモデルとした生命科学研究の啓蒙になったようなことがあれば、それは望外の喜び。今後もなるべくこのペースで続けていくんかなぁとは思っているけど、どうなんだろう。続けることを目的にしたら逆にしんどくなりそうやし、自然体で続けていけそうなら続けていこうと思います。

2017年4月22日土曜日

WT

昨晩は、今月台湾から電子顕微鏡を使った実験をするためうちのラボに滞在中の学生、WTを連れて、構造党のメンバーとともに坂下のバーへ。もう最初から結構な勢いでしゃべり倒してくれるWTと、それに押され気味の構造党メンバーという感じで12時近くまで楽しく飲んでいた。学位を取ったらポスドクとしてウチに来るという話をWTは案外真剣に考えてくれているようだったので、これまたちょっと色々と考えないといかんな。
そんなわけで今日はちょっと二日酔い気味だったのだけど、やはり下の子と一緒にマウンテンバイクに乗って山の中へ。

2017年4月21日金曜日

morning fire

今日の朝、ずいぶんとサイレンが鳴っとるなと思って外を見たら、家の前の森の向こう側から煙がもくもくとすごい勢いで上がっていた。ちょうど家を出るところだったので、自転車に乗って急いで森の向こう側へ。どうやら燃えているのは小さな工場か倉庫のようなものだと思うけど、あの辺りは古い街並みが残っていて趣のあるところ。あまり燃え広がっていないといいけど。

2017年4月20日木曜日

コラーゲン、というかコラジェン

単細胞生物から多細胞動物への進化、そして上皮組織の進化を可能にしたのは Collagen IV。やっぱコラジェンやよねぇ。なんでか知らんけど、basement membraneって人を惹きつけるものがあるもんねぇ。

Collagen IV and basement membrane at the evolutionary dawn of metazoan tissues.  eLife, e24176.
The role of the cellular microenvironment in enabling metazoan tissue genesis remains obscure.  Ctenophora has recently emerged as one of the earliest-branching extant animal phyla, providing a unique opportunity to explore the evolutionary role of the cellular microenvironment in tissue genesis.  Here, we characterized the extracellular matrix (ECM), with a focus on collagen IV and its variant, spongin short-chain collagens, of non-bilaterian animal phyla.  We identified basement membrane (BM) and collagen IV in Ctenophora, and show that the structural and genomic features of collagen IV are homologous to those of non-bilaterian animal phyla and Bilateria.  Yet, ctenophore features are more diverse and distinct, expressing up to twenty genes compared to six in vertebrates.  Moreover, collagen IV is absent in unicellular sister-groups.  Collectively, we conclude that collagen IV and its variant, spongin, are primordial components of the extracellular microenvironment, and as a component of BM, collagen IV enabled the assembly of a fundamental architectural unit for multicellular tissue genesis.

2017年4月19日水曜日

5

さて、サンディエゴから帰って来てから用意した数ラインのバージンがだいぶたまってきたので、そろそろ掛け合わせを始めましょかというところ。大きく分けると5つの実験ということになるのだが、実際のクロスの数は結構多い。まぁ一つはミニスクリーニングという感じ。これらのうちのいくつかの実験結果は、THSプロジェクトの今後の方向性を決定づける可能性を秘めている。やりたい実験のアイデアはもっとたくさんあって焦りもあるのだけど、なんだかこうして実験にワクワク気持ちが高ぶるのは久しぶりやな。そして今晩は札幌のK博士とスカイプディスカスの予定。

gradation

昨日の帰り道に見た田んぼの中での夕景。

2017年4月18日火曜日

Galodoro Tinto

Casa Santos Lima Galodoro Tinto 2014
久しぶりのポルトガルワイン。金賞受賞メダルにつられて。ポルトガルの土着品種(カステラン、ティンタ・ロリス、トゥリガ・ナシオナル)にカベルネをブレンドしてるんだそうな。かなり甘いけどバランスは良くて飲みやすい。900円ほど。

2017年4月14日金曜日

spreading-of-signals

Index switching causes “spreading-of-signal” among multiplexed samples in Illumina HiSeq 4000 DNA sequencing.  bioRxiv  doi: https://doi.org/10.1101/125724

Exclusion Amplification chemistryという新しいシステムが使われている Illumina HiSeq 3000/4000/X Ten によるマルチプレックスシーケンスで、リードの5〜10%が誤ったバーコードに割り振られる可能性のあることが判明したんだそうな。ウチもついこないだ外注していたRNA seqのデータを受け取ったばかりなんだけど、やっぱりHiSeq 4000が使われていた。。。このエラーによる影響の大きさは、NGSのデータを用いて実際に何をどのように解析しようとしているのかということにもよるのだろうけど、もしこれが本当なら世界中で結構大きな騒ぎになるんじゃないのかね。

「..... We show that this promising chemistry is problematic, however, when multiplexing samples. We discovered that up to 5-10% of sequencing reads (or signals) are incorrectly assigned from a given sample to other samples in a multiplexed pool. We provide evidence that this “spreading-of-signals” arises from low levels of free index primers present in the pool. These index primers can prime pooled library fragments at random via complementary 3′ ends, and get extended by DNA polymerase, creating a new library molecule with a new index before binding to the patterned flow cell to generate a cluster for sequencing. This causes the resulting read from that cluster to be assigned to a different sample, causing the spread of signals within multiplexed samples.」

「..... Therefore, all data generated in this way must now be carefully re-examined to ensure that “spreading-of-signals” has not compromised data analysis and conclusions. Re-sequencing samples using an older technology that uses conventional bridge amplification for cluster generation, or improved library cleanup strategies to remove free index primers, can minimize or eliminate this signal spreading artifact.」

2017年4月13日木曜日

桜満開

研究所前の桜並木は昨日あたりから満開で、すごく華やいでいる。やっぱり桜はいいねぇ。普段は閑散とした通りなんだけど、この時期は誰もが足を止めて桜に見入っている。

Now THS review is Open Access

Tumor Hotspotレビュー論文、先ほどオープンアクセスになりました!Rights and Accessを変更するためのフォームはなんやかんやとややこしかったのだけど、オンラインでこの手続きを済ませてしまうと速攻でOpen Accessにしてくれたもよう。ちなみに、Open Accessの費用は3600ドル。これはWMと折半することにした。
ということで、ガンの初期発生にご興味のある方は是非ご一読いただければ幸いです。

Tissue-Intrinsic Tumor Hotspots: Terroir for Tumorigenesis.  Trends in Cancer.  doi: 10.1016/j.trecan.2017.03.003

2017年4月10日月曜日

shelling in the rain

週末、雨が降りしきる中、どこに遊びに行きたいか下の子に聞いたら、海で貝を拾いたいというので沼津の南の方までドライブ。名もなさそうな小さな浜に降りてみた。

Trumpeter Chardonnay

Rutini Wines Trumpeter Chardonnay 2015
とりあえず、Tumor Hotspotレビュー論文の出版祝い。アルゼンチン、メンドーサのシャルドネ。爽やかでコクもある、リンゴとパイナップルのような味わい。まぁまぁバランスも良く飲みやすい。1400円ほど。
論文のPDFをダウンロードできるかどうかいろんな人に聞いて見たけど、未だにアクセスできる大学が見つからないので、たぶんまだほとんどの方が読めない状態なのではないだろうか。。。ということで、現在Open Accessへの移行中です。

紫陽花

二ヶ月ほど前に生え始めた芽はコレだった。

2017年4月7日金曜日

一般公開 2017

雨ですね。遺伝研の桜はまだあんまり咲いていないのですが、明日は毎年恒例の遺伝研一般公開が開催されます。うちのラボは今年は展示に関わっていないのでショウジョウバエはいませんが、色々と楽しいアトラクションがあります。「開運!なんでも鑑定団」で紹介された、ダーウィンの「種の起源」の初版本の展示もあるようです。

2017年4月6日木曜日

THS review is online now

そういや出張直前にレビューアーチクルのプルーフを送り返していたのだが、今ジャーナルのホームページをチェックしてみたら、一昨日もうすでにオンラインでパブリッシュされていた。ちょっと連絡ぐらいして欲しいやん。
ということで、Tumor Hotspotに関するレビューが Trends in Cancer にて出版されます。この Trends in Cancer というのは、もちろんTrends Inシリーズの一つなんだけども、発刊されたのが2015年とまだ新しいジャーナルなので、もしかしたら購読しているinstituteはまだそれほど多くはないのかもしれない。ちなみにうちの研究所は購読していないので、著者でありながら自分の論文をオンラインで見ることができない。。。まぁ、Tumor Hotspotを宣伝するための論文でもあるので、Open Accessでパブリッシュする予定。ということで、Tumor Hotspotにご興味のある方は是非ご一読ください。full textにアクセスできない方は、もう少々お待ちくださいませ。

Tissue-Intrinsic Tumor Hotspots: Terroir for Tumorigenesis.  Trends in Cancer.  doi: 10.1016/j.trecan.2017.03.003
Epithelial tissues are highly organized systems with a remarkable homeostatic ability to maintain morphology through regulation of cellular proliferation and tissue integrity.  This robust self-organizing system is progressively disrupted during tumor development.  Recent studies of conserved tumor-suppressor genes in Drosophila showed how protumor cells deviate from the robustly organized tissue microenvironment to take the first steps into becoming aggressive tumors.  Here we review the ‘tumor hotspot’ hypothesis that explains how the tissue-intrinsic local microenvironment has a pivotal role in the initial stage of tumorigenesis in Drosophila epithelia and discuss comparable mechanisms in mammalian tissues.

帰国とともに新年度

ということで、一昨日無事に三島に帰ってきた。帰りは乗り継ぎの都合でミネアポリス経由だったので、結局サンディエゴの街を出てから家に着くまで合計36時間もかかった。たぶん一回の移動時間としては、今までで一番長かったんじゃなかろうか。しかも羽田空港に到着すると、たくさんのテレビカメラと報道陣が来ていたので、誰が到着するのかと思ったら、つい数日前にヘルシンキで優勝したユヅルくんだった。まぁたいがい疲れていたのだけど、それなら見ていくか、ということで結局小一時間チャンピオンが出て来るのを待っていたり。
そんなこんなでえらい疲れたけど、今回も非常に充実した出張でだいぶモチベーションが高まったな。帰ってきてみると日本はすでに新年度。そういえば帰りのサンディエゴの空港で、ちょっとドキドキしながら科研費の審査結果をチェックしてみたら、ちゃあんと当たっていてホッとしたのだった。よっしゃよっしゃということで、今年度も気張っていきましょう。

SD stroll

今回撮った San Diego での写真をもう少し。

2017年4月3日月曜日

mission complete

学会終了後、UCRのO博士と東北のN博士と一緒に、会場近くに見つけたナイスなスシレストランで最後のデスカッション。意外なことに、ここのスシロールが旨くてちょっと感動してしまった。で、その後、O博士の車でSan Diegoの空港まで送っていただいて、いま空港で飛行機の出発待ち。まぁ、ゆっくり帰りましょう。

closing

水曜日の午後から五日間に渡って開催された Drosophila Conference も今日で終了。いま最後のPlenary Talkを聞きながらこれを書いている。毎日朝から晩までいろんなオモシロイ話を聞いて、夜は毎晩違うメンバーでビールを飲みながらデスカッションしてと、とても楽しかったけどだいぶ疲れた。しかも今回は友人達のおかげで、San Diegoの町を満喫することもできた。住むにはすごいイイところだろうな。
この学会に来るといつもそうなのだが、研究に関する新しい情報だけでなく、同じ分野で頑張っている他の研究者達の姿にもインスパイヤされて、早くラボに帰って研究をしたくなる。ということで、今晩また日本へ帰るための長旅が始まる。日本に到着するのは二日後、火曜日の午後の予定。

WM lab reunion

昨日は、LAでポスドクをしているドンちゃんがわざわざSan Diegoまで来てくれたので、昼にWMラボのメンバーで中華料理を食べに行って、夜もドンちゃんズーちゃんSYと4人でPacific Beach地区に繰り出した。グラジュエイトのズーちゃんとSYは今回プラットフォームトークをしたのだが、二人ともなかなかしっかりとトークをしているのを見て、まだ彼らが大学院に入った頃をふと思い出して成長したなぁとしみじみ。特にCCHの続きをやってくれているSYは、まだ彼女自身による新しいデータはあまりなかったものの、なかなか堂々としたトークをしていた。SYがトークをした「Cell Division and Growth Control」のセッションでは、SYのを含めて中盤にCCHのトークが3つ連続で続いて今回のハイライトになっていたように思う。まぁ、Dr. DFがオーガナイザーの一人に入っていたこともあるのだろうけど、自分が発見した現象がだいぶポピュラーになってきているのを実感した。そろそろここらでKとSYによる続編の報告を真剣に考えていかないといかんな。

2017年3月28日火曜日

San Diego

ようやくSan Diegoのホテルに到着。飛行機でほとんど眠ることができなかったので、もうそろそろ限界。なのだが、夕方から眠るとまずいと思ったので、ホテルに着いてから近くのショッピングモールを少しぶらぶらして帰ってきた。とりあえずゆっくり眠ります。

LA

いまLAの空港。羽田から約10時間。やっぱり東海岸へのロングフライトに比べるとだいぶましだけど、到着時間は昨日の朝ということで、今日一日ちょっとしんどいかもなぁ。

2017年3月25日土曜日

online proofing

ということで昨日の夜、再投稿の締め切りに追われて原稿に向かっていた最中、先々週にアクセプトされたレビュー論文の校正刷りが送られて来たのだった。また48時間かいなと思ったら、意外と期限は指定しておらず、なるべく早くとしか言っていない。プルーフを返してからたぶん一週間以内にオンラインに載せまっせ、なんだと。今回初めてプルーフの作業を全てオンラインでできる、Proof Centralというとこに案内された。

slightly delayed submission

さて、懸案のもう一本の論文原稿をたった今ようやくサブミット完了。この数日、Kと何度も原稿をやりとりしながらやっとこさ完成した。まぁ再投稿の締め切りは昨日だったから、ちょっとだけ遅れちゃったな。この論文は methodology に関するものということもあって、ちょっと軽く見てたけど、エディターと3人のレビュワーからのコメントはかなりの量で、全てに答えるのはだいぶ大変だった。実際、Kがやった追加実験も含め、改訂版ではFigureが3つも増えた。まぁでもかなり改善されたんではなかろうか。結構悩まされたし疲れたんだけど、しっかり読んで細かいところにも色々とコメントしてくれたアノニマスレビュワーズに感謝しないとなという感じ。

2017年3月21日火曜日

Washlet

今日、うちの研究棟でなんやら工事をしているのでよく見てみたら、なんとトイレに暖房便座&ウォシュレットを取り付ける工事だった。二週間ほど前に、事務の施設チームから今年度の修繕工事に関する要望を尋ねるメールが来ていたので、そのとき駄目元で、修繕ではないけどなんとか暖房便座を設置してもらえないだろうか、という切実な要望をしたためておいたのだった。うちの研究棟はなぜか他の棟に比べて随分と気温が低く、外気温と同じかそれより低いこともあるくらい。そんなわけで今まで冬の間はとてもじゃないけどトイレを使うことができず、わざわざトイレのために少し離れた新しい研究棟まで足を運ぶことを余儀なくされていたのだ。今回まさかこんな要望が通るとは思っていなかったので、驚いたとともにこれはかなり嬉しい。構造党改革委員として、今までで一番大きな成果かも。

2017年3月19日日曜日

Bastille

学生の頃に好きだった大通りの近くにあるカフェ。落ち着いた雰囲気と美味いコーヒーは全く変わっておらず、安心した。

帰宅

今朝、定山渓ビューホテルを出て札幌駅で解散。その後また少し大通り周辺を歩いてから札幌を後にした。

2017年3月16日木曜日

Sapporo

今日から北大で細胞競合コロキウム開始。と、その前に、朝はちょっと用事を済ませるために大通りの方まで歩いて来た。道庁の近辺は去年も歩いたのだけど、大通りからすすきのにかけてはかなり久しぶりだったので、なんだか懐かしくてシャッターを切りながら歩いていた。北大構内はまぁ、何年経ってもここに戻ってくると昨日までここにいたような不思議な感覚に包まれる馴染みの場所という感じ。今日の懇親会でYF博士から急に締めの挨拶を頼まれて、その中でも少し話したのだけど、やはり自分にとっては色々と感慨深いものがある。

2017年3月15日水曜日

Picante

札幌に到着。やっぱりまだまだ寒い。ということで、今晩はKと一緒に久しぶりのPicanteで札幌名物スープカリー。ここは学生の時に何度か来たことがあるんだけど、それ以来だから10年以上ぶりかな。相変わらず美味しかった。

2017年3月14日火曜日

tightrope

なんか眠たいのは、低気圧のせいか。もう一本の論文の再投稿締め切り日が約一週間後に迫ってきた。改訂版への追加を予定していたコンフォーカルのデータはKが取り終えたようだし、今日二人でデスカッションして改定の概要は決まったので、あとはフィギアを作って文章を書くのみ。なんだけども、実は明日から週末にかけてKと二人で札幌出張。締め切りに間に合うんだろうか、いつものことながらちょっと綱渡りになってきたな。

2017年3月13日月曜日

Casillero Del Diablo CS

Concha y Toro Casillero Del Diablo Reserva Cabernet Sauvignon 2015
久しぶりに飲む、チリの悪魔の蔵のワイン。カベルネ。千円ほどだけど、すっきりと飲みやすくてなかなかバランスも良くて、美味いよね。

2017年3月12日日曜日

nice trail

近所の山の中に見つけたイイ感じのトレイル。ちょっと不気味なくらい深い森に入っていくのだけど、これを走り抜けるのはかなり楽しい。

Matt

金曜日はマットの送別会ということで、大社の杜で炭火焼肉。なかなか美味しかった。なるべく早く帰るつもりだったのだが、楽しくて結局二次会で行った小さなバーで1時まで飲んでいた。

2017年3月9日木曜日

ウーネン

Quantitative differences in a single maternal factor determine survival probabilities among Drosophila germ cells.  Current Biology 27: 291–297.
Germ cell death occurs in many species and has been proposed as a mechanism by which the fittest, strongest, or least damaged germ cells are selected for transmission to the next generation.  However, little is known about how the choice is made between germ cell survival and death.  Here, we focus on the mechanisms that regulate germ cell survival during embryonic development in Drosophila.  We find that the decision to die is a germ cell-intrinsic process linked to quantitative differences in germ plasm inheritance, such that higher germ plasm inheritance correlates with higher primordial germ cell (PGC) survival probability.  We demonstrate that the maternal factor lipid phosphate phosphatase Wunen-2 (Wun2) regulates PGC survival in a dose-dependent manner.  Since wun2 mRNA levels correlate with the levels of other maternal determinants at the single-cell level, we propose that Wun2 is used as a readout of the overall germ plasm quantity, such that only PGCs with the highest germ plasm quantity survive.  Furthermore, we demonstrate that Wun2 and p53, another regulator of PGC survival, have opposite yet independent effects on PGC survival.  Since p53 regulates cell death upon DNA damage and various cellular stresses, we hypothesize that together they ensure selection of the PGCs with highest germ plasm quantity and least cellular damage.

今日のジャーナルクラブで紹介した論文。ニューヨークのDr. RLラボからの報告。Drosophilaでは、oocyteのposterior poleに局在するgerm plasmを受け継いだ細胞達が始原生殖細胞(PGCs)になる訳だが、このPGCになった細胞達は、その後生殖腺に到達するまでの間にその35〜45%が死んで除去されてしまうんだそうな。PGC specificationにあたって、posterior poleでも先っちょのほうがgerm plasmの濃度が高くなっているので、PGC populationの中でも中心に位置するもののほうが、peripheralのものよりも多くのgerm plasmを受け取ることができる。では、始めに受け取ったgerm plasmの量が生死を決めているのではないか、ということでphotoactivatable GFPを用いて実際にPGCをトレースしてみたところ、確かに中心部にいた奴の方が生き残っていて、peripheralにいた奴はたくさん死んでいた。このsurvival probabilityについて遺伝学的に色々と調べてみた結果、germ plasmのdeterminantの中でも、Wunen-2というtransmembrane lipid phosphate phosphataseの濃度がその鍵を握っていることが分かった。ここで大事なポイントは、生存に必要なthreshold levelがあるという訳ではなくて、どちらかというと細胞間での濃度差が重要だということ。問題はこのWunen-2の細胞間での濃度差がどのようにして生死を決めるのかということになるのだが、そのメカニズムは説明されていない。説明されていないんだけど、同グループがだいぶ前に発表している論文で提議しているメカニズムがまさにそれな気がするんやけどなぁ。もしそうなら、もしかして結構いろんなとこで使われてるシステムなんかな。
ともあれ、久しぶりにPGCのお話をしっかり読んでなかなか楽しかった。PGCについて研究していた学生の時以来かも。ところで、ウーネンてなんやねん。発表中に一回間違えてウーミンて言ってしまったのを K は聞き逃していなかった。

2017年3月8日水曜日

Spring comes along.

まだ寒いけど、もうちょいやね。

Accepted!

先週末に再投稿したレビューアーチクルだが、今日の朝起きてメールをチェックすると、エディターからアクセプトを告げるメールが来ていた。エライ早いねぇ。改訂版はもうレビュワーには回さんかったのかな。ともあれ、よかったよかった。やっぱりこういう新しいコンセプトを宣伝するためのレビューは、熱が冷めないうちに追い打ちで印象付けるのがエエからね。去年の7月末にTHS論文がアクセプトされたと同時にレビューの企画を持ち込んで、THS論文がパブリッシュされた9月から今で約7ヶ月。なかなかエエペースですわ。

2017年3月6日月曜日

from the west

今年の年明け早々に、S博士から連絡をもらって大急ぎで申請した研究費がどうやら通ったようだ。さっき西の方から内定通知の電話がかかって来た。ずいぶんとスピーディーやねぇ。まぁ満額とはいかなかったようだけども、自分にとってこの共同研究は結構新鮮なものだし重要な発見が期待される。春からの研究体制をちょっと真剣に考えなあかんなぁ。

dizzy

なんか最近、一週間ぐらい前からか、寝転がったりした時にめまいがする。ちょっと調べてみたら、良性発作性頭位めまい症とかいう耳石の異常である可能性が高いようだ。すぐにおさまるんだけど、今日の朝は起きてからもなんだか弱いめまいが続いているような感じだったので、病院へ行って来た。いくらか検査をしてもらったけど、結局異常はなしということで、めまいの薬だけ処方してもらった。まぁたいがいは、そのうち勝手に原因の耳石が元に戻ったりして治るんだそうな。様子を見るしかないんかね。

2017年3月5日日曜日

まず一本

一週間でのリビジョンを言い渡されたレビューアーチクル、この一週間結構頭を悩ませたけど、最後の数日で書き切って昨日の夜遅くにようやっと投稿し終えた。すべりこみセーフ。自分の中では、初回の投稿原稿でもうすでにだいぶ出し切った感があったので、もっともっとと言われてもなかなか厳しいものがあったんだけど、一人のレビュワーのサジェスチョンを元にしたディスカッションを書き加えて確かに良くなったと思う。このレビュワーのコメントはかなり丁寧で、よく読んでくれたなぁという感じ。感謝しないとね。前回の時もそうだったから、この系列のレビュー誌はピアレビュー結構しっかりとやってはるんやねぇという印象。
ということで、今日はちょっと休憩。明日から今度はもう一本の論文の改訂に取り掛からねば。もう一本の方は、結局Kが追加実験をすることになったので、締め切りを二週間伸ばしてもらった。といっても来週後半は二人とも札幌出張が入っているので、ライティングはなるべく今週中に終わらせておきたいところやなぁ。

2017年2月28日火曜日

2月終わり

今日でもう2月が終わりとは、早いな。。。ついにhectic Marchの始まりか。
そういえば、5月に大阪で開催されるAsia-Pacific Drosophila Research Conferenceの登録締め切りは今日の23:59までやん、ということで、先ほどアブストラクトをすべりこみサブミットしたんだけども、ウェブサイトのNewsっていうところに「The deadline is extended by March 7th.」って書いてある。そうなん?日本の学会ってたいがいアブストのデッドラインを延長するよね。

2017年2月27日月曜日

multiple Drosophila

Genetic and transgenic reagents for Drosophila simulans, D. mauritiana, D. yakuba, D. santomea and D. virilis.  bioRxiv doi: https://doi.org/10.1101/096644
Species of the Drosophila melanogaster species subgroup, including the species D. simulans, D. mauritiana, D. yakuba, and D. santomea, have long served as model systems for studying evolution. Studies in these species have been limited, however, by a paucity of genetic and transgenic reagents. Here we describe a collection of transgenic and genetic strains generated to facilitate genetic studies within and between these species. We have generated many strains of each species containing mapped piggyBac transposons including an enhanced yellow fluorescent protein gene expressed in the eyes and a phiC31 attP site-specific integration site. We have tested a subset of these lines for integration efficiency and reporter gene expression levels. We have also generated a smaller collection of other lines expressing other genetically encoded fluorescent molecules in the eyes and a number of other transgenic reagents that will be useful for functional studies in these species. In addition, we have mapped the insertion locations of 58 transposable elements in D. virilis that will be useful for genetic mapping studies.

ついにmelanogaster以外のDrosophiaでもgenetic reagentが充実していきそうな感じ。2005年にDartmouthのDr. AEラボで一緒にエボデボやり始めた J がセカンドに入っている。そういや J は、今年の5月からハイデルベルグのEMBLでラボを持つんだそうだ。

2017年2月24日金曜日

2本

年末に投稿した2本の論文に対するレビュワーズコメントが、昨日今日と立て続けに返ってきた。再投稿の締め切りは1本が来週末で、もう1本が再来週。ちょっと今また申請書を執筆している最中なので、これはキツイやん。今年一つ目のビッグウェーブが来た感じ。

2017年2月20日月曜日

Open Now

今日はうちの小さい方の7回目の誕生日。ということで、昨晩一日早めのお祝いをした。
ワインは、ラングドックルシヨン、ミネルヴォアの有機栽培とビオディナミによるものなんだそうな。ブレンドは、Syrah 60%、Mourvèdre 40%。お店で、「このワインは開くまで少し時間がかかりますよ」って教えてもらっていたので、飲む少し前から開けていたのだけど、それでも始めは確かにちょっと堅い印象。樽の木の香りが結構強めだけど、爽やかな酸味と甘いオレンジのような濃い味わい。旨い。
Domaine de Chamans Hegarty Minervois Open Now 2014

2017年2月16日木曜日

Tumor evolution

Clonal heterogeneity and tumor evolution: past, present, and the future.  Cell 168: 613–628.
"In a famous thought experiment, evolutionary biologist Stephen Jay Gould asked, if the 'tape of life' could be turned back to the very beginning, would the same outcome prevail?  While re-playing the tape of life remains a hypothetical experiment, the 'tape of cancer' is being played and re-played with increasing regularity and too frequently with lethal results."

2017年2月15日水曜日

weird phenotype

数年前からなんとなくずーっと気になっているphenotypeがある。だいぶ前に撮ったfollicleの写真をまた見直してみて、やっぱりこれは色々とオカシイなということを確認した。これまたあれこれ考えているうちに、これらのphenotypeは最近自分が想像しているコンセプトにアドレスできるモデルの一つになり得るのではないかという気もしてきた。いや、でもやっぱり何が起こっているのかはよく分からんなぁ。この細胞達は周りを気にしてdifferentiationを変更したのか、それとも周りを無視して元々のdifferentiationをそのまま進めてしまったのか、そのへんから。まぁ簡単に考えられる仮説通りだとつまらんけど、やっぱりちょっと実験してみよう。

2017年2月11日土曜日

bud

なんだかすごく眠たいのは低気圧の影響かな。寒いけど、何かの芽が出つつある。

2017年2月7日火曜日

Tamaya CS

Tamaya Reserva Cabernet Sauvignon 2014
先週末、娘の11歳の誕生日だった。いつの間にこんなに大きくなったのかと思うけど、思い返せばものすごくいろんなことがあった11年。まぁ、そらそうよね。
ワインは、チリ、リマリバレーのカベルネ100%。甘くて濃くてまろやかで、とても分かりやすい美味さ。やっぱりこういう南米の明るいワインは好きやなぁ。

2017年2月6日月曜日

bet

ついにポリクロ抗体作製を発注した。送られてきた抗原部位予測結果をもとにペプチド配列を検討していたのだけど、ある程度のとこまで決まったらあとはもう運やよなぁ。ということで、3種類のペプチドにbet。予定では3.5ヶ月かかるということなので、完成予定は5月末頃か。まぁ、あとは待つだけやな。

compensatory response

Cancer brings forward oviposition in the fly Drosophila melanogaster.  Ecology and Evolution. 7: 272–276.
Hosts often accelerate their reproductive effort in response to a parasitic infection, especially when their chances of future reproduction decrease with time from the onset of the infection.  Because malignancies usually reduce survival, and hence potentially the fitness, it is expected that hosts with early cancer could have evolved to adjust their life-history traits to maximize their immediate reproductive effort.  Despite the potential importance of these plastic responses, little attention has been devoted to explore how cancers influence animal reproduction.  Here, we use an experimental setup, a colony of genetically modified flies Drosophila melanogaster which develop colorectal cancer in the anterior gut, to show the role of cancer in altering life-history traits.  Specifically, we tested whether females adapt their reproductive strategy in response to harboring cancer.  We found that flies with cancer reached the peak period of oviposition significantly earlier (i.e., 2 days) than healthy ones, while no difference in the length and extent of the fecundity peak was observed between the two groups of flies.  Such compensatory responses to overcome the fitness-limiting effect of cancer could explain the persistence of inherited cancer-causing mutant alleles in the wild.

Apcのmosaic cloneにesg-Gal4でRasV12を発現させることによって、adult flyにcolorectal cancerを誘導し、産卵数の推移をcontrolのnoncancerous flyと比較。その結果、colorectal cancerが誘導されたハエのfecundity peakは、noncancerousなものに比べて少し(2~3日)前倒しになった。fecundity peakにおけるtotal number of eggsとpeakのdurationに関しては、それほど大きな変化は見られなかったと。その、まぁ、それだけなんやけどね。

2017年2月4日土曜日

hypoxia biosensor

Drosophila HIF-1 homologue, Simaのoxygen-dependent degradation domain (ODD) にGFPをくっつけたhypoxia biosensor。

A genetically encoded biosensor for visualizing hypoxia responses in vivo.  Biology Opendoi: 10.1242/bio.018226
Cells experience different oxygen concentrations depending on location, organismal developmental stage, and physiological or pathological conditions.  Responses to reduced oxygen levels (hypoxia) rely on the conserved Hypoxia-Inducible Factor 1 (HIF-1).  Understanding the developmental and tissue-specific responses to changing oxygen levels has been limited by the lack of adequate tools for monitoring HIF-1 in vivo.  To visualise and analyse HIF-1 dynamics in Drosophila, we used a hypoxia biosensor consisting of GFP fused to the oxygen-dependent degradation domain (ODD) of the HIF-1 homologue Sima.  GFP-ODD responds to changing oxygen levels and to genetic manipulations of the hypoxia pathway, reflecting oxygen-dependent regulation of HIF-1 at the single-cell level.  Ratiometric imaging of GFP-ODD and a red-fluorescent reference protein reveals tissue-specific differences in the cellular hypoxic status at ambient normoxia.  Strikingly, cells in the larval brain show distinct hypoxic states that correlate with the distribution and relative densities of respiratory tubes.  We present a set of genetic and image analysis tools that enable new approaches to map hypoxic microenvironments, to probe effects of perturbations on hypoxic signalling, and to identify new regulators of the hypoxia response.

2017年2月2日木曜日

30x9

今日は朝から夕方まで一日中、大学院入試の面接。1人30分で9人。かなり疲れた。しかしながら明日中に書き上げないといけない書類があったりするので、今晩もう少し頑張らなあかんかな。

six feet under

"Until I'm six feet under
Baby I don't need a bed
Gonna live while I'm alive
I'll sleep when I'm dead"

今朝、目が覚めた時に頭の中で流れ始めたのはなぜか「I'll sleep when I'm dead」。
"six feet under” って、棺桶を埋葬するための穴の深さが6フィートであることから、「埋葬された」「死亡した」という意味なんだそうな。

2017年2月1日水曜日

二月

もう二月。といっても年明けからのこの一ヶ月、あんまり予定は入ってないからゆっくりスタートできるかと思いきや、予想外にすごく大変だった。今月は出張予定もないし、ちょっとゆっくりと研究に集中できればいいけど、そろそろ年末にサブミットした論文のレビューが返って来る頃だろうか。出張といえば、三月後半に予定されている二件の出張のための飛行機を探し中。

2017年1月31日火曜日

third time's the charm

抗体の受託作製を検討中。いろんな会社のウェブサイトを見ていたけど、結局代理店に紹介してもらった一社と連絡を取り始めた。このタンパクの抗体は、まだフロリダにいた時にYF博士のほうでポリクロを二度も作ってもらったのだが、どちらもWesternではなんとかバンドが確認できるものの、残念ながらimmunofluorescenceではほとんど使えないものだった。その後長いこともう一度チャレンジする機会はなかったのだけど、先日大阪でYF博士と話していて、やはりこれは我々がやらなあかんやろ、ということで三度目の正直にかけようと思い立ったのだった。なんか、アミノ酸配列を眺めるのとか久しぶり。メガトゥーラクレヌラータ、キーホールリンペットヘモシアニンとか、なんだか懐かしい響きの言葉を久しぶりに口にしてみたり。

neko

先週の金曜日、K研とM研の合同新春お疲れ会に参加させてもらったのだが、写真はその二次会で行ったお店で飲ませてもらった日本酒達。日本酒のことはよく知らないのだが、なかなかイイお酒ばかりなんだそうな。色々と聞いてから選ばせてもらっただけに、どれも自分好みですごく旨かった。ワインもさらっとスゴイのを出してくれていたし、このお店はまた行きたい。

2017年1月30日月曜日

NAA: non-cell-autonomous autophagy

ノルウェー、オスロのDr. TERのところから、つい最近Natureに報告された論文。最後まで見所が続くエキサイティングなお話だった。Dr. TERとはいつ頃知り合ったんだっけな。ジョンピーがまだ学生の時に少しの間Dr. TERのラボに出向していたことがあって、たぶんどこかの学会でジョンピーに紹介してもらったんだと思うけど。去年のFly MeetingでもWM labの集まりに来ていたDr. TERとテーブルが一緒だったので、その時にも研究の話を色々としたはずなんだけど、そういやあの時この論文に関することは何も言ってなかったな。

Microenvironmental autophagy promotes tumour growth.  Nature 541: 417–420.
As malignant tumours develop, they interact intimately with their microenvironment and can activate autophagy, a catabolic process which provides nutrients during starvation.  How tumours regulate autophagy in vivo and whether autophagy affects tumour growth is controversial.  Here we demonstrate, using a well characterized Drosophila melanogaster malignant tumour model, that non-cell-autonomous autophagy is induced both in the tumour microenvironment and systemically in distant tissues.  Tumour growth can be pharmacologically restrained using autophagy inhibitors, and early-stage tumour growth and invasion are genetically dependent on autophagy within the local tumour microenvironment.  Induction of autophagy is mediated by Drosophila tumour necrosis factor and interleukin-6-like signalling from metabolically stressed tumour cells, whereas tumour growth depends on active amino acid transport.  We show that dormant growth-impaired tumours from autophagy-deficient animals reactivate tumorous growth when transplanted into autophagy-proficient hosts.  We conclude that transformed cells engage surrounding normal cells as active and essential microenvironmental contributors to early tumour growth through nutrient-generating autophagy.

まず、Drosophila eye discsに誘導されたRasV12-expressing scrib mutant clones (RasV12 scrib) が形成するtumorの周りの細胞でautophagy activityが亢進している(Atg8aが蓄積)、という発見からお話が始まる。しかもこのautophagy activityの亢進はeye discの周辺細胞だけではなく、muscle、fat body、midgutといった他臓器でも観察されるのだ。その一方で、RasV12 onlyのbenign tumorの場合、これらのautophagyは観察されない。autophagy flux inhibitorのchloroquineの経口投与によってautophagyを抑制すると、このeye discのtumor growth and invasionが抑えられた。ところが、eye discのtumor tissue内でautophagyを阻害した場合、tumor growthは若干抑えられるだけで、ventral nerve cordへのinvasionは抑えられなかった。これに対し、tumorの周辺細胞、もしくはtumorと周辺細胞の両方でautophagyを阻害すると、tumor growthもinvasionも抑制された。つまり、RasV12 scrib tumorのinitial tumor growth and expansive invasionにはnon-cell-autonomous autophagy (NAA) が必要であるということになる。
これまでの研究によって、RasV12 scrib tumorの growth and invasionには、TNF–JNK–Fos and IL-6–JAK–STAT cytokine signaling pathwaysの関与が分かっている。TNF (Eiger) mutant background、もしくはtumor内でのJNK activityの阻害(bskDN expression or fos mutant)によって、確かにNAAも抑制される。一方、このtumor内でのTNF-JNKの阻害によって、他臓器におけるsystemic autophagyはそれほど抑えられることはなかった(gutでは結構抑えられてるけど)。RasV12 scribのtumor growthにおいて、JNKの下流でHippo signalingが関与しているということも既に報告がある。で、これまたYkiかSdをRasV12 dlg tumorでノックダウンすると、tumor growthとNAAは抑制されることが確認された。
こういうコンテクストでYki、Sd、Fosのターゲットといえば、Impl2、Upd1, 2, and 3である。これらの関係を調べたところ、Impl2はNAA inductionに必要ないが、RasV12とUpd1 or 3のco-overexpressionはNAAを促すことが分かった。つまり、cytokine UpdがNAA inductionをmediateしていると考えられる。そこで、tumor tissue内でJAK-STAT signalingを阻害すると、NAAは確かに抑制されるのだが、周辺細胞でJAK-STAT signalingを阻害しても周辺細胞におけるNAAは抑えられなかった。つまりUpdはtumor cellsにおいてautocrineで働いているということになる。
RasV12 scrib tumorではミトコンドリアがダメージを受けており、reactive oxygen species (ROS) の産生が増加していることも分かった。ND75のノックダウンによるmitochondrial ROSの増加はNAAを促す。RasV12 scrib tumorにおけるJNKもしくはJAK-STAT signalingの阻害は、どちらもROSの蓄積を抑制することができる。つまり、RasV12 scrib tumorにおけるROSと周辺細胞におけるNAAの増加は、どちらもFos-, Yki/Sd- and STAT-mediated mitogenic signalingによるものと言える。また、RasV12 scrib tumorではglucose analogue 2-NBDGの増加が認められ、cationic and neutral amino acid transporterのslimfastをtumor内でノックダウンすると、RasV12 dlgのtumor growthが抑制されることから、これらmetabolic stressを受けているtumorの増殖能の維持はnutrients importに依存しているとも考えられた。
このtumor growthに必要なnutrients importのNAAへの依存性を確かめるために、allograft experimentが行われた。eye discのRasV12 scrib tumorを移植したアダルトの個体ではautophagy activityが上がり、このallograft tumorは、ホストへのautophagy inhibitorの投与、もしくはホストがatg14 mutant backgroundを持っている場合にtumor growthが抑制された。さらに驚くべきことに、autophagy deficient (atg13 mutant) のRasV12 scrib tumorのallograftは、autophagyが正常なcontrol hostのアダルト個体に移植されると、regrowthを始め大きなtumorに成長するのが観察された。つまり、tumor growthはtumor locationやoriginal tumor environmentではなく、ホストのautophagy capacityに依存しているということを示している
ふーむ、ちょっとややこしいしけど、スゴイことを示しとるな。かなり複雑なgeneticsを使った実験が多いので、フライガイ以外の人にとっては実験系を正確に理解するの難しいんじゃなかろうか。ところで、他臓器でautophagy activityが亢進するsystemicなメカニズムってなんなんやろかね。

2017年1月26日木曜日

PI

Propidium Iodide (PI) というと、自分の中では死細胞の検出に使う蛍光色素というイメージが強かったのだが、FACSでの核染色でも一般的に使用されるんやね。ちなみに PI はDNAの二重らせんにインターカレートされるのだが、RNAとも結合するので正確なDNA測定をする際にはRNase処理が必要となる。
ということで、今日予定していたKのFACS実験を行うために、Kラボにフローサイトメーターを使わせてもらいに行ったのだが、PI染色だとなんやかんやと実験条件が合わないことが発覚して残念ながら今日は断念。今乗っけているRFPマーカーをGFPに変えて、核染色はPIではなくてやはり生細胞用の Vybrant® DyeCycle™ を注文することにする。ちょっと先延ばしになってしまうけど、このFACSは結構重要な実験になるので確実に行きましょうということですわ。

2017年1月24日火曜日

Airway stretch sensor

Piezo2 senses airway stretch and mediates lung inflation-induced apnoea.  Nature 541: 176-181.
Respiratory dysfunction is a notorious cause of perinatal mortality in infants and sleep apnoea in adults, but the mechanisms of respiratory control are not clearly understood.  Mechanical signals transduced by airway-innervating sensory neurons control respiration; however, the physiological significance and molecular mechanisms of these signals remain obscured.  Here we show that global and sensory neuron-specific ablation of the mechanically activated ion channel Piezo2 causes respiratory distress and death in newborn mice.  Optogenetic activation of Piezo2+ vagal sensory neurons causes apnoea in adult mice.  Moreover, induced ablation of Piezo2 in sensory neurons of adult mice causes decreased neuronal responses to lung inflation, an impaired Hering–Breuer mechanoreflex, and increased tidal volume under normal conditions.  These phenotypes are reproduced in mice lacking Piezo2 in the nodose ganglion.  Our data suggest that Piezo2 is an airway stretch sensor and that Piezo2-mediated mechanotransduction within various airway-innervating sensory neurons is critical for establishing efficient respiration at birth and maintaining normal breathing in adults.

「呼吸において肺は膨張と収縮とをくり返す。肺の体積の変化は感覚神経により感知され、この情報は脳幹の呼吸中枢へと送られて呼吸のパターンの制御にかかわる。しかしながら、これまで、肺の体積の変化を検出するセンサーの実体およびその生理的な重要性の詳細については明らかではなかった。今回、筆者らは、マウスを用いて感覚神経に発現するカチオンチャネルPiezo2が肺の膨張を感知する機械的な受容体であることを示した。さらに、Piezo2により検出される肺の機械的な情報は、成体のマウスにおいて肺の過膨張をふせぐために必要であったことにくわえ、出生の直後の仔マウスにおいて正常な呼吸のパターンが確立されるために必要であった。この研究においては,呼吸における機械的な情報の重要性が明確にされた。」
以上、日本語の要約はライフサイエンス新着論文レビューより。

ということで、カチオンチャネルである Piezo2 は、肺の膨張を感知するメカノセンサーとして呼吸パターンの制御に重要な働きを持っているというお話。Piezo2欠損マウスは出生直後に呼吸不全をともない死亡するのだが、肺の発生過程において形態、細胞の分化などに異常は観察されないことから、Piezo2が出生後の呼吸パターンの確立に必要であることが分かった。Wnt1Creを用いて、neural crestに由来する神経節である jugular, trigeminal and dorsal root ganglia でPiezo2をノックダウンすると、Piezo2欠損マウスと同様、出生直後に呼吸不全をともない死亡する。つまり、この呼吸パターンの確立には、感覚神経におけるPiezo2を介したmechanotransductionが必要であると。ちなみにこのWnt1Cre; Piezo2[cKO]でもPiezo2欠損マウスでも、肺のairspacesが小さくなっていることが確認されている。組織像を見ると、細胞が過増殖しているようにも見えるけど、隙間が小さくなってそう見えるだけなのかな。

Mishima→Osaka