2017年12月28日木曜日

よいお年を


ということで、今年は今日で仕事納め。まぁ今年もがんばったなぁと思うけど、これまたよう出張に出とったね。全部で12回。海外も4回。今年もいろんなとこでトークしたなぁ。研究の方はまぁ少しずつだけど、さぁ今年の成果が来年実るかどうか、楽しみにしましょう。

それではみなさま、良いお年をお迎え下さい。

A different clone

今日の午後、顕微鏡で tumorigenic な mutant mosaic clone を見ているときに、ふとある奇妙なことに気づいた。全身に点在するクローンの中に、なぜだか時々他のものとは違う挙動を見せているクローンがいる。クローン誘導後3日目から6日目まで、結構たくさんのサンプルを調べたところ、数は少ないけど間違いなくこの違う挙動を見せているクローンが時々出現しているようだ。観察を続けているうちに、同じようなサンプルは今までいつものように見てきているわけだけど、これはもしかしたら、どこかでいつも疑問に感じていたことに対する答えなのかも知れない、ということに気づいた。なぜこいつらだけ他のクローンとは違う挙動を見せているのか、たぶんだけど、そこにドエライ重要なことが隠れている。これはちょっと来年一つ追求せなあきませんわ。なんか、いつも年末の最後の顕微鏡観察でオモロイものが見つかる気がする。

2017年12月27日水曜日

生体内の physiological な条件下で、細胞達が overcrowding な状況になる組織っていうと、Drosophila での実験モデルとしてはやっぱり notum がポピュラーやよね。しかし、それとは逆の depopulated というか underpopulated な状態、つまり細胞の過疎化が起こる組織のイイモデルってなんかないかなぁ。とか考えながら、とりあえずは crowded な notum を見てみようっと思ってYN博士にプロトコールの情報を教えてもらう。てっきりホールマウントで染色するもんやと思っていたけど、pupal case の内側に皮だけがくっついた状態にするんやね。染色後に皮だけ剥がしてマウントするのがちょっと難しそう。

progressive

昨晩は夜中にWMとスカイプミーティング。意外と話すことはたくさんあって、色々なことを一時間以上話していた。特に、differentiation における cell fate determination が "predetermined" なのか "progressive" なのかというデスカッションはなかなか有意義なものになった。やっぱりこれはかなりオモロイものになる。研究以外のこともなんやかんやと話してちょっと元気づけられた感じ。

2017年12月25日月曜日

Merry Christmas!

クリスマスやねぇ。ウチの家には今朝、Nintendo Switchが届いていました。
さて、今日はMさんが解剖したwing discのサンプルを見せてもらっていたら、一つすごく予想外というか、仮説とは真逆のフェノタイプが出ているように見えるものがあった。何か実験が間違っているとは考えにくいので、本当にこういうことなのか。年明けにまた他の実験結果も出てくる予定だけど、これはちょっとややこしいことになっていくのかもしれんなぁ。。。

2017年12月24日日曜日

年賀状

クリスマスイブもハエのヒートショック。ということで、今日の午後はヒートショックの待ち時間に、オフィスでホリデーシーズンのジャズを聴きながら、静かに年賀状を書いていますわ。

CARE

Content-aware image restoration: pushing the limits of fluorescence microscopy.  BioRxiv, 236463.
Fluorescence microscopy is a key driver of discoveries in the life-sciences, with observable phenomena being limited by the optics of the microscope, the chemistry of the fluorophores, and the maximum photon exposure tolerated by the sample.  These limits necessitate trade-offs between imaging speed, spatial resolution, light exposure, and imaging depth.  In this work we show how deep learning enables biological observations beyond the physical limitations of microscopes.  On seven concrete examples we illustrate how microscopy images can be restored even if 60-fold fewer photons are used during acquisition, how isotropic resolution can be achieved even with a 10-fold under-sampling along the axial direction, and how diffraction-limited structures can be resolved at 20-times higher frame-rates compared to state-of-the-art methods.  All developed image restoration methods are freely available as open source software.

もしかしたらこれはスゴイんじゃなかろうか。コンフォーカルとかの蛍光顕微鏡画像のimage restorationを、deep learningによって可能にした CARE (content-aware restoration) というプログラム。ディープラーニングの難しいことはよう分からんけども、紹介されているサンプル画像での効果は素晴らしいように見える。Fijiで動かせるみたいだから、ちょっと使ってみましょう。
「This means that the application of CARE to biological images allows to transcend the limitations of the design-space tetrahedron, pushing the limits of the possible in fluorescence microscopy through machine learned image computation.」

2017年12月22日金曜日

Basílica de Santa Maria del Mar

バルセロナを訪問したのは今回で三回目だった。毎回、旧市街地のゴシック地区とシウタベリャ地区を歩き回って行き着くのがサンタマリアデルマル教会なのだが、この教会の中に入ったのはたぶん今回が初めてなはず。しかも今回はガイド付きの屋上ツアーにも参加してみたのだった。なんでかはよく分からないけど、なんだかこの教会好きなんよね。それにしても中世ヨーロッパの大きな教会って、内部のarchitectureがすごくorganismalな、生物の組織構造を想起させるような感じのものが多い。

renewal

Bloomington Drosophila Stock Center のウェブサイトが新しくなったね。
「Features of the new site most relevant to users include the capability to search the BDSC stocks database, cart-based stock ordering, access to more information about your account and stock orders, easier navigation of website content, mobile friendly page layouts, and improved site security.」という感じなんだそうな。

そういや、FlyBase も近々新しく FlyBase 2.0 にリニューアルされるんだとか。もうBeta版は試せるようになってるけど、予告編のムービーがなかなかカッコエエやん。

しかし、FlyBaseも資金が削減されるというのに頑張ってくれてるよねぇ。はっきり言って、ウチらはFlyBase無しでの研究なんて考えられない訳やし、今後金銭的な協力はちゃんと考えていかなあかんよね。
「The NHGRI/NIH is significantly reducing the funding of FlyBase by 15% next year (which, with rising costs is normalized to 20%), and 20% (normalized to 30%) onward. With these cuts, we will not be able to deliver high quality, essential curation and tools. We are calling on you to help by implementing a scaled user fee within the next month. Please note: access to FlyBase is not contingent upon contributions — fee payment is at your discretion. Our goal is simply to put a mechanism in place to raise funds.」

frost

いやぁ、最近朝さむいねぇ。

富士山は雪化粧で美しくなっていくけど。

2017年12月21日木曜日

mechanobiology

Cell-extracellular matrix mechanobiology: Forceful tools and emerging needs for basic and translational research.  Nano Letters, 7b04982.


最近、といってももうだいぶ前からかもしれんけど、メカノバイオロジーは結構流行りやよね。そういや今月号の Nature Reviews MCB も Mechanobiology 特集だった。

2017年12月20日水曜日

年の瀬

うーむ、ふと気づけば、出張から帰ってきてからもう十日も経ってるやん。先週は、研究所の忘年会があったり、ラボの年末大掃除があったり、週末には散髪に行って、昨日は運転免許の更新に行って、という感じでなんだか年の瀬の慌ただしさに流されているというかなんというか、時の流れが早く感じる。年賀状も書かなあかんしね。そんな中、結構な数の実験が進行中で、年明けには色々と結果が出てくる予定。

2017年12月10日日曜日

帰三

昨日の夕方、神戸から三島に帰ってきた。先々週はバルセロナにいて、先週は神戸、ということで先週末の三日間以外はこの二週間ずっと旅行に出ていたので、やっと帰ってこれたなぁという感じ。時差ぼけもようやく抜けきったかな。
今年の分子生物学会もなかなか楽しかった。今年はConBioとかいうことで合同大会だったからか、随分と大規模だったようだし、実際たくさんの人と会うことができた。前回と同じように会場でばったり出会ったロンドンのH博士とカフェでデスカッションできたし、あるワークショップに紹介したカンザスのAさんと友達になることができたし、他にもいろんな人と話すことができて良かった。みなさんから色々と刺激を受けて、がんばらんとあかんなぁと思った次第。で、分子生物学会から帰ってくると、毎年なんだか急に年の瀬が迫ってきたように感じるね。

第八回ダートマスの集い

そして学会三日目の晩は、年末恒例ダートマスの集い。今回は残念ながらNさんは参加できなかったけど、いつものように盛り上がり、ワインを飲んでいた二次会の店でふと気づくともう2時半になっていた。

FSUの集い 2017

学会二日目の晩は、FSUの集い。ということで、いつもの4人で近況報告会。今回は第五回になるのかな。

2017年12月7日木曜日

連続2セッション

今日は夕方の4時から約4時間半、続けて同じ会場で2つのセッションに参加して、それぞれのセッションで別のトピックについてトークした。ということで、未だにちょっと時差ぼけ気味というのもあって、だいぶ疲れた。どっちのセッションもやっぱりオモシロイ話題が多くて結構楽しめたんだけど、細胞競合ワークショップの熱気はなかなかすごかったなぁ。今回はやはり合同大会で人が多いからなのか、あれだけ聴衆が多くて会場の後方に立ち見の人がぎっしりというのは久しぶりだったように思う。
で、二つ目のフォーラム終了後に、スピーカーと関係者数人で三ノ宮に出て来て打ち上げ。その席で隣になった若者が、このブログを読んでくれているということで、なんやかんやと裏話で盛り上がったり。初めて会う人でもやっぱりブログを読んでくれている人っていうのは、なんか自分のことをよく知ってくれているような気がして話しやすいのよね。ということで、ConBio2017の一日目終了。

2017年12月6日水曜日

ConBio2017 一日目

今日から生命科学系学会合同年次大会 ConBio2017 が開幕。自分は今日一日目の午後に、以下のワークショップとフォーラムで連続して二本のトークを行う予定。会場どっちも同じとこやから楽やね。どちらも面白そうな話題がたくさんあるセッションなので、皆様是非お越しくださいませ。

[1PW16] 細胞競合の分子機構と生理的意義:どこまでわかって何がわからないのか
16会場 16:00 18:30
細胞競合とは、近接する細胞間で相対的に適応度の高い細胞(winner)が低い細胞(loser)を排除する現象であり、発生過程における優良細胞の選択や組織からのがん原性細胞の排除など、多様な生命現象に関わる可能性が示されつつある。ここ10年ほどの研究で、細胞競合を引き起こしうる様々な因子が見いだされ、その分子メカニズムの理解が進んできた。一方で、異なるトリガーによって引き起こされる細胞競合現象にどの程度の共通原理が存在するのか、また、その分子メカニズムの全貌や生理的役割はいまだ多くの謎に包まれている。本ワークショップでは、様々な解析系で見いだされた細胞競合現象の分子メカニズムとその普遍性、生理的意義について、どこまでわかって何がわからないのか、そして何を理解すべきなのかを整理しながら、現状と今後の展望について議論したい。

[1F16] 細胞の個性獲得と器官形成・維持の秩序原理
16会場 18:45 20:15
個体の各器官には、多種類の細胞が一定の割合で存在し、個体に合ったサイズで形づくられることで、その器官特異的な機能を発揮する。そのため、細胞の多様性の獲得と器官構築における秩序形成は統制されなければならず、これが崩壊すると器官の形成不全や腫瘍形成が引き起こされ、生命機能が大きく脅かされる。したがって、細胞の増殖・分化や、器官の形成・維持のメカニズムを知ることは、器官構築の原理を理解するだけでなく、病因解明の観点からも重要である。本フォーラムでは、細胞の個性獲得と器官形成の秩序を決定するメカニズムを独自の視点で研究する中堅または若手研究者を集め、発生段階におけるシグナル伝達経路、サイズセンシング、器官の機能破綻と疾患、数理モデルを用いた理論的な器官構築など、それぞれの専門を生かした研究成果を発表し、個性と秩序の統制について分野横断的な議論を行う。

2017年12月5日火曜日

drowsy

今日は時差ぼけプラス低気圧の影響か、午後から強烈な眠気に襲われて、ふと気づくとオフィスの椅子で気を失っていた。。。また明日から土曜日まで出張に出ないといけないので、実験の指示以外にも色々としておかなければいけないことがあるんだけども。ということで、夕飯後から少し復活したのでもう一度オフィスに戻ってきて準備の続きをして、今ようやく目処がついた。あとはまぁ、出張中に空き時間を見つけてという感じかな。

2017年12月4日月曜日

一週間ぶり

一週間ぶりにラボに帰ってくると、出張前の先々週からMさんが一生懸命やってくれていた実験の顕微鏡サンプルが、書き置きとともに丁寧に低温室に並べられていた。ということで、時差ぼけでえらい眠たいんだけども、今晩はもう少しこれらをコンフォーカル解析。しかし、実験結果はどれも結構クリアーなのだが、これらはクリアリーに今までの自分の仮説を棄却してくれているなぁ。。。

2017年11月30日木曜日

Montjuïcの夕暮れ

三日間終了

三日間に渡った学会もあっという間に今日でおしまい。期待していた通り、色々と面白いトークを聞くことができてとても楽しい三日間だった。やっぱりモーフォジェネシスはオモシロイ。それにしても、いくつか久しぶりにビックリ仰天のオモロイ話があったな。。。休憩時間にはDr. PLとかDr. FSともしっかりディスカスすることができたし、また新しい友人も何人か増えたし、毎日美味いもんを食べることができたし、なかなか充実した学会だったように思う。帰り際、オーガナイザーのDr. MMに「次はまたCancer Modelling in Drosophilaやってよ」って言ったら、威勢よくオゥケィ!と返してくれたので、またそのうちこの思い出の場所、というかもうすでにココは自分にとってだいぶ馴染みの場所になっているけど、に帰ってくることがあるかな。

2017年11月28日火曜日

BD at BCN

そういや今日は誕生日だった。ということで、学会からの帰りに一人でバルに入って美味いもんを食べて来たのだが、部屋に帰ってくるとテーブルの上にホテルからのお祝いのケーキが置かれていた。

Barcelona!

2017年11月26日日曜日

CDG 2F

先ほどパリのCDGに到着。眠たいけど、今日のフライトは結構眠ることができたような気がする。先月と同じ便だったので、今回もまだあんまり店が開いていない早朝のターミナル2Fなのだが、今回はラウンジでくつろぎながら乗り継ぎ便を待つ。

2017年11月25日土曜日

準備完了

さて、ほぼ準備は完了したかな。少し仕事を片付けるためにオフィスに来たついでにもう一つbet。あとはこのあとユニクロに行って必要なものを買ったら出発やな。先月のリスボン行きと同じナイトフライトでまずはパリへ。

2017年11月24日金曜日

Morphogenetic Engineering

あれよこれよという間に次の出張が迫ってきた。今回はバルセロナ。バルセロナに行くのは三回目なのだが、用件はいつもと同じ、IRB Barcelona主催のBioMed Conference。先ほど最終プログラムが送られてきたけど、これはやっぱり相当面白そう。楽しみやなぁ。と、その前に、もう少しやっておかなければならないことがあるので、今晩ももうちょいデスクワーク。

2017年11月23日木曜日

Last piece

昨日の朝のラボミーティングは自分の番だったので、YFラボとのコラボレーション企画の全容を紹介。先月、YFラボのE君が送ってくれたデータに、今のところ手元にあるショウジョウバエのデータを重ね合わせてみた。培養細胞でのデータはかなりのところまで到達しているので、こちらのハエを使ったインビボデータはそれをサポートしていく感じ。
ミーティングのあと、昼御飯を食べに崖下の定食屋へ歩いている時にKと引き続きデスカッションしていたのだが、その流れでふと、自分達が話している内容と過去のデータの奇妙な一致に気付いてしまった。考えれば考えるほど、二つのことがリンクしているような気がしてならない。これらが本当にリンクしているのであれば、このストーリーの最後の大きなピースになりうるけど、本当にそうなのかなぁ。そういやこないだリスボンで Dr. DJP と話している時に、まさにこの過去のデータの意味についてディスカスしたんだった。まぁちょっと実験してみるしかない。

2017年11月19日日曜日

今年も

今年もPLOSがASCBで出すブースの宣伝に、レインボーホットスポットのイメージを使ってもらっている。こんなに気に入ってもらえると一生懸命作った甲斐がありますなぁ。

Malcolm

昨晩、AC/DCのマルコムヤングが亡くなったというニュースを見た。数年前から健康上の理由でバンドを離れていることは聞いていたけどなぁ、さみしいなぁ。。。自分は幸運にも、数少ないAC/DCの来日公演の一つを2001年に大阪城ホールで体験している。あの時まだサラリーマンだったけど、会社が近かったのでライブの日は5時半に会社を飛び出して大阪城ホールへ行ったんだった。一曲目は「You shook me all night long」で始まって、初っ端から大興奮だったことをよく覚えている。アンガスはまだ元気そうに見えるけど、この世界一偉大なロックバンドはどうなってしまうんだろうかね。

2017年11月17日金曜日

gossamer

なんや急に寒なってきたねぇ。なぜかこの田んぼに干してある稲からは、無数の長い蜘蛛の糸が出ていて、それがふわふわと空気中を漂っている。写真には写っていないようだけど。
今週は、またちょっと急いでMさんにやってもらっている実験の進捗を見ながら、色々な書類を作ったり、少し落ち着いて仕事ができているかな。と言いつつも、来週末からまた一週間出張に出る予定。

DBJC

昨日はジョイントラボミーティングで K のプログレスリポートだった。昨日は SK & YH 両博士が随分と調子良くて、2人から2時間にわたってかなり厳しいツッコミを受けていたけど、Kの受け答えはなかなか堂々としたもんだった。まぁ確かに、論文にする前にはまだ詰めていかなければいけない細かいことが色々とあるんだけども、だいぶいい形になってきている。しかも新しいデータで一つ、非常に重要なことを示唆しているものがあった。一部分の細胞の数が増えている、というだけのことなんだけども、ここから色々なことが考えられる。

2017年11月11日土曜日

monkey

一ヶ月ほど前に、うちが住んでいる住宅街で最近サルが出没するので気をつけるように、というお知らせがあったのだが、やっぱり本当にいるようだ。まぁ山手だし、住宅街のすぐ横には森があるからね。一匹だけなんかなぁ。

2017年11月9日木曜日

one third

この春に新しく作った抗体は、各々違うペプチドに対して作った三種類のポリクロがあるのだが、このところ色々と試験してきた結果、そのうちの一つだけが使えそうであることが分かってきた。今までに2回チャレンジして当たらなかった抗体なので、一つだけでもimmunohistochemistryで使えるレベルものが当たったというのは素晴らしい。と言っても今回、アフィニティ精製した抗血清を、目的タンパクのhomozygous mutant tissueと反応させてnon-specific signalのpre-absorptionをして、それでようやく本来のシグナルがクリアーになった。ということで、この抗体を使う際にはhomozygous mutantでのpre-absorptionが必要になるんだけども、まぁそれでもやっぱりこれでようやく色々な実験をできるようになるので、これは一つ大きな前進になりそう。

2017年11月8日水曜日

浜医

昨日は浜松医科大で大学院生向けの講義。講義は夕方だったけど、三島からは一時間もかからないので日帰り出張。講義内容は「細胞社会の組織的な形態維持」というタイトルで、cell competitionとかCCHのお話。質疑はやはりほとんどが医学系の方々の視点からのもので、なかなか楽しかった。浜医に知り合いはいないよなぁと思って行ったのだけど、意外にも北大で一緒だったKI博士が聞きにきてくれていてびっくり。北大で学生だった当時、KI博士との交流はなかったと思うけど、まぁお互い知ってるよね、という感じですぐに打ち解けた。講義のあとは高級な中華料理屋に連れていってもらって晩御飯もご馳走になり、しっかりと楽しませていただきました。浜松って初めて行ったんやけど、駅前とか結構大きな街なんやねぇ。

2017年11月1日水曜日

Nakasu

この中洲のあたりってすごいねぇ。飲食店がひしめき合っているという感じ。昨日も今日も一人晩御飯なんだけど、どの店で何を食べるか迷ってしまう。写真は一枚目が、昨晩入った上品な感じの居酒屋で勧めてもらった胡麻カンパチ(博多スタイルの刺身?)。二枚目はさっき行って来たホテルの近くの博多一双ていう店の豚骨ラーメン。どっちもめちゃくちゃ美味くてびっくりした。博多は食のレベル高いねぇ。そういや、中洲川端の駅はかすかに芋焼酎の香りが漂っている。

TR

今日は一日、九大医学部で開催された「TR推進合同フォーラム・ライフサイエンス技術交流会」なるものに出席した。「アカデミア発医療イノベーション」とか、これまでの自分にとってはかなりアウェイな場なんだけども、研究費をいただいている関係上、ここでの発表は必須ということで参加。ハエのポスターに寄ってくる人はほとんどいなかったけど、トークは意外と結構楽しむことができた。もちろんTRに興味はあるし、RIKENのH先生による近未来の話とかはかなり面白かった。
ちなみにこの九大のARO次世代医療センターで橋渡研究推進を主催しているのは、ダートマスにいた時に仲良くなったDS博士。今回久しぶりに会って話せたのはダートマスで別れて以来だから、12年ぶりぐらいか。会っていなかった間に随分と偉い先生になられたようだけど、話すとやっぱり昔と変わってなかった。今日はラボを見せてもらう暇もなかったけど、今取り組んでいる共同研究がうまくいけば、また近いうちに来ることがあるかな。

2017年10月31日火曜日

博多

ということで、今日は昼に研究所でポスターを印刷してから、新幹線に乗って西へ西へ。5時間ほど乗ってようやく博多に到着した。先ほど中洲のホテルに到着。今から一人で晩御飯。

2017年10月30日月曜日

西へ

なんや10月ももう明日で終わりなんやねぇ。えらいことやわ。明日は新幹線に乗って西へ西へ向かいます。

CCH in epicardial regeneration

Tension creates an endoreplication wavefront that leads regeneration of epicardial tissue.  Developmental Cell, 42: 600–615.
Mechanisms that control cell-cycle dynamics during tissue regeneration require elucidation.  Here we find in zebrafish that regeneration of the epicardium, the mesothelial covering of the heart, is mediated by two phenotypically distinct epicardial cell subpopulations.  These include a front of large, multinucleate leader cells, trailed by follower cells that divide to produce small, mononucleate daughters.  By using live imaging of cell-cycle dynamics, we show that leader cells form by spatiotemporally regulated endoreplication, caused primarily by cytokinesis failure.  Leader cells display greater velocities and mechanical tension within the epicardial tissue sheet, and experimentally induced tension anisotropy stimulates ectopic endoreplication.  Unbalancing epicardial cell-cycle dynamics with chemical modulators indicated autonomous regenerative capacity in both leader and follower cells, with leaders displaying an enhanced capacity for surface coverage.  Our findings provide evidence that mechanical tension can regulate cell-cycle dynamics in regenerating tissue, stratifying the source cell features to improve repair.

自分がDrosophila follicular epitheliumで発見した CCH (Compensatory Cellular Hypertrophy) という現象を2013年に報告してから、Drosophilaでは adult epidermis (Losick et al., 2013) や gut epithelium (Xiang et al., 2017) で同様の現象が発見されてきた。さらに2014年のレビューで自分が指摘したように、哺乳類のcorneal endotheliumでもCCHが起こることが示された (Losick et al., 2016) 。観察結果としては、ヒトでも liverやepidermisをはじめ、様々な組織でpolyploidの細胞の存在は報告されていることから、実は我々の体でも色んな場所でCCHによるtissue repairが起こっているのかも知れないと考えることができる。
さて、今回のこの論文ではzebrafishで、心臓を覆うepicardial tissueが再生するときにそのleader cellsがendoreplication、つまりpolyploidizationによるCCHを起こしていることが報告された。ちなみにこのleader cellsのendoreplicationは、mechanical tensionによって誘導されていることも示されていて、これは今まさにウチらがfollicle cellsで見ていることと同じなんだろうと思う。まだ最後までちゃんと読んでいないので、そのメカニズムに関して今回どこまで解明されているのかは今からちょっとどきどきしながら読むところ。

2017年10月26日木曜日

初冠雪

富士山、今日が今シーズン初冠雪なのかな。
今日は午前中、Yラボとスカイプミーティングで共同研究の打ち合わせ。打ち合わせ、というか向こうの新しいデータを色々と見せてもらった感じ。この数ヶ月でまた結構進捗していて、実際これらの新しいデータはMahjongのファンクションに関してかなり重要なことを示しているように見える。この研究を推し進めているM2のRくんの気合いにいつもながら感心した。ということで、ラップアップする形もだいぶ見えてきたので、ウチもしっかりサポートするためにデータを出さないとあきません。

2017年10月25日水曜日

GC3Ai

なかなか良さげなapoptosis sensor。

A fluorescent toolkit for spatiotemporal tracking of apoptotic cells in living Drosophila tissues.  Development 144: 3840-3846.
Far from being passive, apoptotic cells influence their environment.  For example, they promote tissue folding, myoblast fusion and modulate tumor growth.  Understanding the role of apoptotic cells necessitates their efficient tracking within living tissues, a task that is currently challenging.  In order to easily spot apoptotic cells in developing Drosophila tissues, we generated a series of fly lines expressing different fluorescent sensors of caspase activity.  We show that three of these reporters (GFP-, Cerulean- and Venus-derived molecules) are detected specifically in apoptotic cells and throughout the whole process of programmed cell death.  These reporters allow the specific visualization of apoptotic cells directly within living tissues, without any post-acquisition processing.  They overcome the limitations of other apoptosis detection methods developed so far and, notably, they can be combined with any kind of fluorophore.

2017年10月22日日曜日

中間発表

昨日は、Kの修士課程中間発表会とかいうのに出席するために、初めてKO大学のSFCキャンパスに行ってきた。三島からJRに乗ると、熱海から辻堂とかいうとこまで綺麗な海沿いの景色が続く。辻堂からはキャンパスまでは結構あって、タクシーに乗ったら三千円ぐらいかかってしまった。丘の上にある整然とした感じのキャンパスには人影がなく閑散としていて、土曜日で雨が降っているということもあったんだろうけど、タクシーを降りた時、ほんまに場所はここで合ってるのかとちょっと不安にさせられたほど。で、まぁKの発表自体はつつがなく終了。彼が取り組んでいるこの CCH mechanism の研究はすでに、修論がどうこうとかいう話ではなくて、そろそろ投稿論文へラップアップするためのことを考える段階にきている。

秋雨

今日は昼ごはんを食べてから、雨の中選挙に行って、いまオフィスに到着。リスボンから帰ってきてもう一週間、帰国後の時差ぼけはそれほどでもなかったのだけど、なんかいまだに体調が完全ではない気がする。毎日雨が降っているのも影響しとるのかもしれんけど。秋雨ってこんなによく降るもんだっけね。
まぁそんな中、先週はじめに科研費の申請は完了。先週はそれ以外にも色々とアプライしたけど、今週さらにもう少し書かなあかんなぁ。今晩デカイ台風が来るみたいやけど、選挙結果も気になるし、なんやら落ち着かんね。

2017年10月15日日曜日

Cascais

木曜日、帰りの飛行機の時間まで余裕があったので、滞在していたエストリルの隣町、カスカイスをぶらぶらと歩いて観光してきた。小さな港町なんだけども、古い立派な邸宅が残っている海沿いにはビーチもある。港から路地を入ると趣のある狭い路地が迷路のように続いていて、その迷路を抜けたところにある城塞から港を見下ろすことができた。何の気なしに立ち寄った町だったのだけど、自分が大好きなタイプの町だったのでちょっと得した気分になった。帰る間際に小さなレストランで食べたタコのリゾットみたいなのがこれまた美味かった。

2017年10月14日土曜日

Lisboa

さて、ということでまた長い旅を経て、昨日の晩に無事リスボンから三島に帰ってきた。学会では結構広範囲にわたる面白い話を色々と聞くことができてたくさん刺激を受けたし、また新しく友達もできた。リスボンは滞在中ずっとよく晴れていてちょっと暑いくらいだったけど、なんていうのかとても雰囲気のある町ですごく気に入った。旧市街地を歩き回った時に撮った写真を少し置いておこう。