2010年9月28日火曜日

Gateway

ここ何ヶ月間か、やろうやろうと思いながらなかなかやっていなかったプライマーデザインをついに今朝まとめてやって注文した。こんなプライマーデザインごときに腰が重かったのは忙しいのと面倒くさいのが一番の理由だったのだが、実はもう一つ理由があったことを自分でもなんとなく忘れていた。この実験は、二年ほど前に出た非常に大事なデータを基にして実験計画を立てたのだが、一年ほど前からそのデータに対して懐疑的になっていたのだ。というのも、二年前にそのデータが出た時は何回も追試をしたので自信を持っていたのだが、一年ほど前にその実験に使ったハエのストックに別の染色体がコンタミしていることに気付いたのだ。それからずっとこのことが心のどこかにひっかかっていたのだが、最近元のmutant alleleを取り寄せてもう一度一からその系統のハエを作り直してやっとこさ先週再実験してみたところ、果たして二年前の結果と同じ結果が再現されていた。RNAiでも同じ結果が出たのでほぼ間違いないと言えるだろう。ヨカッタヨカッタ、ということで、プライマーが到着したらGateway Cloning Systemを使って何種類かのmutant formのUAS constructを作る予定。Gateway Cloning Systemを使うのは今回が初めてになるけど、タグやプロモーターが異なるUAS constructを作る時にはこのクローニングシステムはかなり便利そうだ。ちなみに面倒くさがっていたプライマーデザインは、directional cloningのためにforward primerの5’側に4塩基、CACC、を付ければいいだけだった。

2010年9月27日月曜日

秋パーティ

昨日ジェネイの家で予定していたヤンシーストリート秋パーティだったが、ジェネイが風邪をひいてしまったため、結局アンティアの家に集まることになった。
近所の仲良し4人娘は大はしゃぎ。

2010年9月26日日曜日

つかまり立ち

先週あたりから、しっかりとつかまり立ちを始めたソウシロ君。最近なんやらいろいろ考え始めているように見えます。

Max's Birthday Party

今日は朝からTom Brown Parkでマックス君のバースデーパーティでした。
出ました、アメリカーンなバースデーケーキ。
そして、明日は近所のジェネイの家でヤンシーストリート秋パーティー。

2010年9月25日土曜日

意思

尖閣諸島沖中国船衝突事故に関して、昨日またドンちゃんと少し話していたのだが、その時にドンちゃんは「なぜ今回日本はそんなに強硬な態度を持ち続けるの?」と聞いてきた。
うーん、尖閣諸島に関しては領土問題でさえないというのが日本の認識だからねぇ。でも中国側も人質をゲットしたみたいだし、やっぱりそのうち日本が折れるんとちゃうのん。だってホラ土下座外交が日本の得意技でしょ。」と半ば自虐的に冗談を言ったつもりだったのだが、今朝起きてニュースを見たら早くもその通りになっていてびっくらこいた。今回の決定は当然、日中関係を考慮した政府の政治判断というか地検に対する圧力によるものなんだろうが、結局日本政府は何をしたかったんだろうか?ただ振り回されただけか?こういうことに関して、一国の政府ならばはっきりとした明確な意思を見せてほしい。今回のは、いつになく毅然とした態度を見せてみたけどなんかヤバくなってきたからやっぱり謝っとこう、というような感じで、結局オマエは何がしたいねん?と国民のみならず世界からそう思われることだろう。もし今回の決定がしっかりと国益を考えた上での最善の決定だったと言うのであれば、その理由をきっちりと分かり易く国民に、そして日本の領土を狙う周辺諸国にも聞こえるように説明すべきだろう。それが出来ないのであれば、今の民主党政権はやっぱりダメな売国政府だと思われても仕方がない。

2010年9月23日木曜日

白いコロンとした

昨日今日と初めてadult flyの消化器官を解剖してみた。初めて、と言ってもいつもovaryを解剖している時にビローンと腸が出てくるのは当然見ているのだが、腸の方をサンプルとして綺麗に摘出しようと試みたのは初めてだと思う。お腹を開けるとすぐに分かるそのビローンとしたのがmidgutとhindgutだというのはすぐに分かったのだが、何やらmidgutの上の方に白っぽいコロンとした丸い器官がくっついとるんですね。テキストの解剖図を見てもそのような器官は見当たらないのだが、個体差はあれど結構目立つ大きな器官。よく見るとtractとしてmidgutとつながってはいないように見えたのだが、脊椎動物の解剖に慣れ親しんだ自分にとってはパッと見どうしても胃に見えてしまう。でもハエの胃にあたる器官はmidgutなんだろうしなぁ。コレってなんなのか、誰か御存知の方がいたら教えて下さい。

Mid-Autumn Festival

今日リー君から「Happy Mid-Autumn Festival」というメールが来た。「Just wanted to wish you all a happy Mid-Autumn festival, though I think in Japan the analogous celebration is called Tsukimi, right?」ということだが、どちらかと言えば「homologous」で「Tsukimi(月見)」というか「Ju-Goya(十五夜)」かな?ドンちゃんによれば、中国では中秋節というのは旧正月の春節に並ぶくらい重要な祭日で家族が皆集まるんだとか。で、どうやらリー君はGoogle Translateを使って、このブログを日本語から英語に翻訳したものを読もうとしてくれているらしいのだが、「ユーがクレイジーな人に見えるよ」だと。それで一度自分もGoogle Translateで英語に翻訳したこのブログを読んでみたのだが、確かにこれはかなりオカシイ。リー君は「pretty amusing」とか言ってたけど、アミュージングどころかほとんど解読不能だと思うんだが。。。こういうのってもうちょっとどうにかならんもんなんかね。

2010年9月21日火曜日

BCF

先月wing discに発見した奇妙な‘モノ’について、未だにずっと考え続けている。この一ヶ月ほどの間、どこかにコレに関する記述がないかいろんな文献を当たってみたが結局見つけられなかったので、もう自分の中で「BCF」という名前を付けてやった。で、このところこのBCFについてジョンピーとメールでデスカッションしていたのだが、確かにオモロイけど結局ナンヤヨウワカリマヘンワということで、ついにジョンピーのボス、Dr. MPに聞いてみることにした。ジョンピーによれば「He seems to know just about everything that's ever been described in flies.」ということなので、Dr. MPがコレについて何も知らなければ新たな発見である可能性がデカイんとちゃうのん?と。で、先週ジョンピーが聞いてくれたらしいのだが、果たして、Dr. MPもコレは聞いたことがないということだった。このBCFが本当に今まで報告されておらず、しかも今考えているコンセプトと合致するのであれば、コレを紹介する論文はなるべくたくさんの人の目に留まるようなhigh-profile journalに通さなければならない。とまぁ、こんな妄想だけの空回りにならないように、いよいよquantificationするためのデータを取り始めまひょか。

九一八

日曜日の午後、ラボに出てきたらドンちゃんが来ていたので世間話をしながらハエの仕分けをしていたのだが、その時にふと尖閣諸島沖で海上保安庁の巡視船が中国の漁船を拿捕した事件を思い出したので「なんやエライことになってきたよな」と話をふってみた。中国共産党員であるドンちゃんとは日本と中国の関係について、文化的なことから歴史認識のことや最近の政治の話までいろんな話題で時々熱くデスカッションすることがある。
で、ドンちゃん曰く「今回の事件はどうもタイミングが悪いよね」と。
「え?何のタイミング?」
「ええ?九一八事変を知らないの?
「9月18日?いや、思いつかんなぁ。。。」
「日本軍が満州を占領するきっかけになった事件が起こった日だよ!
「アーハン、柳条湖事件のことね?それって9月18日だっけ?」
「そうそう。今でも中国ではその日を忘れないために9月18日にはサイレンが鳴らされたりして、抗日愛国の雰囲気が盛り上がるんだよ。」
「ふーむ、、、ということは今回の事件はタイミングが悪いように見えて、一方で誰かに取ってはベストタイミングな訳やね。」
「やっぱりそうなんかな。」
「実際中国では報道が国民の反日感情を煽り立てるのに成功しているように見えるよね。日本も珍しく毅然とした対応をしているように見えるし。しっかりプロパガンダとしてワークしとるんとちゃう?」

ということで、満州事変のきっかけになった柳条湖事件が起こったのが9月18日で中国では九一八事変と呼ばれていることは知らなかった。今回のこの事件、このことを考え合わせるとやはりこの時期に合わせて仕組まれたものかと想像できるけど、誰がどういう目的でもってこれを仕組んだのかということを考察するのが一番オモシロイ。今朝、これに対する田中宇さんの流石の分析を読ませてもらってナルホドと思ったけど、日本も中国も引くに引けないだろうから今後どうなっていくのかかなり興味深いですね。以下の文章は印象に残った田中宇さんの記事日中対立の再燃からの抜粋。

今回の逮捕起訴劇の重要点は、漁船の行為や中国の反応ではなく、中国が怒ることを知っていて逮捕起訴する日本政府の能動的な政治意志である。なぜ今、日本が中国を怒らせるかが重要だ。こう書くと、私のところに「従来の日本政府の対応の方が間違っていた。今回初めて日本政府は、中国側に毅然とした態度をとるという正しい行動をした。従来の日本の姿勢を擁護するかのようなことを書くお前は間違っている」という批判メールが来るだろう。だが私にとって大事なのは「何が正しいか」ではない。何が正しいかは、日本と中国で正反対であり、日本人も中国人もマスコミなどによるナショナリズム扇動に乗せられて怒りを抱き、善悪を語っている。怒りや善悪論は、分析をねじ曲げる邪魔者である。話を戻す。なぜ日本政府は中国を怒らせるか。(田中宇日中対立の再燃」より抜粋)

2010年9月18日土曜日

ちょっと心配

今日のラボミーティングはブンちゃんの発表。来週だったかにポスドク先として考えているラボにインタビューを受けにいくそうなのだが、その時に自分の研究内容をそこで発表するからその練習とのこと。聞き終わって、あーやっぱりかーと不安が的中。ブンちゃんはいつもそうなのだが、なんやかんやとデータはあるけどどうも要領を得ないのだ。どういうところがオモシロイのか、何が重要な発見なのか、全く見えてこない訳ですなぁ。とりあえずそういう全体的な構成についてだけコメントをしてあげたけど、どうなることやら。

2010年9月17日金曜日

二ヶ月

このところSSTプロジェクトのことばかり考えていたのだが、昨日日本行きの飛行機のチケットを手配している時に、12月のBMB2010までに実験できる期間はあと2ヶ月ほどしか残されていないことに気付いた。BMB2010ではSSTのことではなくてCell Competitionのことについて話す予定なのだが、こちらについては今年4月のFly Meetingで話した内容からほとんど進んでいない。なんやかんやとちょこちょこ試してみてはいるものの、あんまりオモシロイデータが出てきていないというのが現実。ということで今日、あと二ヶ月で出したいデータとやるべき実験の計画を立ててみた。もう随分前に発見した結構オモシロイpreliminary dataがあって、これをもう一歩進めたものを発表したいのだが、さてさて二ヶ月でもう一歩踏み入ることが出来るだろうか。

2010年9月15日水曜日

2nd Season

今夜は楽しみにしていたParenthoodの2nd Seasonのプレミアだった。いやぁ、やっぱりオモシロかったなー。2nd Seasonは来年の春まで22回の予定。半年間楽しみが続きます。

祝甥誕生

今日、札幌でユンナの双子の姉が無事赤ちゃんを出産したとの報告をもらいました。病院に到着してからは産まれるまで結構早かったそう。ウチのソウシロも到着後45分だったし、やっぱり二人目は陣痛が来たらもう油断できないですね。それにしても母子共に健康そうで何よりです。男の子の赤ちゃんで一姫二太郎。ウチもそうだし、ドイツにいる自分の姉のところも一姫二太郎。結構みんなうまいこといってますね。何はともあれ、健やかに育たれんことを遠くフロリダから祈っております。

2010年9月14日火曜日

短髪

一昨日の土曜日はThe Brogan Museumという子供向けの小さな科学博物館のようなところで、サイラス君とカノンちゃんのバースデーパーティだった。二人ともお母さんが日本人ということで、たくさんの日本人の御家族が来ていた。二週間前に日本からこちらに到着したばかりというFさん一家も来られていたので挨拶することができた。KS博士によると、新しく日本人のポスドクの方も一人Biologyのラボに到着しているらしい。やはりこちらの新学期に合わせて来る人が多いのか。

関係ないが、金曜日の夜にユンナに散髪をしてもらった。今このブログを検索してみたら、どうやら去年の5月に一度散髪してもらっている。今年4月のFly Meetingの前にも急遽少しだけ短くしてもらったのは覚えているが、これまた一年以上ほとんど散髪していなかったことになる。今回もまた肩まで伸びていた長髪を一気に短くしてもらったのだが、今回はいつもよりだいぶ短い。大学生の時に一度かなり短くしたことがあるが、あれ以来の短さだと思う。あの時はVan Halenのエディが髪を短くしたのを見て真似したんだったかな。生まれてこのかた短くしたことがほとんどなかった上に、短くした時はいつもなんだか似合っていない気がしていたし、やっぱりロックは長髪(あとアメリカのバーバーはコワイ)、ということで大概いつでも長髪だったのだが、今回ついに鏡を見て短いのが似合っていると思えた。なんでやろか。ちょっとオッサンになったからかな。とうことで、今日はみんな顔を見た瞬間ギョッとして「ユーに何があったの?」と聞いてきた。「だってホラ、サマーだからさ。」

2010年9月10日金曜日

明日の準備

明日金曜日にラボミーティングでの発表が当たっているので、今日は一日中発表スライドの準備をしている。昨日スカイプで話した時にボスが「早くSSTの論文のアウトラインが読みたい。」と言うので、明日のプレゼンでは論文の構成を念頭に置いた一貫性のあるオモシロイストーリーとしてSSTのデータを整理しようと思っている。このSSTプロジェクトでは今のところ大きく分けて二つの発見があるのだが、この二つを矛盾がないように一つのストーリーとして組み上げるのはやっぱり難しい気がしてきた。どうもこの二つは関係してそうやな、という予感はあるのだが、その関係を決定づけるデータがない。もう少し進めてから論文にするべきか、それとも一つの方にはあまり言及せずにシンプルな論文を今書いてしまうべきか、こういうところが問題になってきている。まぁもう少しその関係を模索してみてクリアーな結果が出ないのならば一方に絞る、という感じでいくしかないか。なるべく年内に書いてしまいたい。

2010年9月9日木曜日

To the death!

今日食堂で昼御飯を食べてオフィスに帰ってきたら、デスクの上にNatureからの郵便物が置かれていた。開けてみると、今月号のNature Reviews Cancerとエディターからの手紙が入っていて「We hope that you will enjoy seeing the Highlight in print.」ということらしい。Natureなかなか親切ですなぁ。御丁寧に手紙の最後には「2009年のImpact Factorは29.538デス」と書かれていた。スゴイデスネ。我々の論文を取り上げてくれた記事は「Tumorigenesis: To the death!」という題名で、小さな記事だけどもこれは結構ウレシイデース。

2010年9月6日月曜日

Olivia's Birthday Party

今日は近所の公園でオリビアのバースデーパーティ。午前中は結構涼しくて気持ちのいい天気だった。久しぶりにマイクといろいろ話したが、当然、また近々釣りかハンティングへ行こうや、という話になった。ようやく少し涼しくなってきたし、マイクによればこの近辺のいつも行く辺りの海は幸運にも原油流出の影響を受けていないらしい。

2010年9月5日日曜日

連日バースデーパーティ

今日の朝はカールとマイラのバースデーパーティでした。
で、明日はオリビアのバースデーパーティです。

2010年9月3日金曜日

CYTOO

先々週だったか、CYTOOというフランスのバイオカンパニーから、新しい製品の紹介をしたいので会えないかというメールが来た。今までにこういう飛び込みでの製品紹介を受けても実際に自分の研究に取り入れたような経験はなかったので、メールは無視しつつもその会社のウェブサイトを覗いてみたら、なんやら結構オモシロそうなアイデア商品を開発している会社だった。そして先週そこの営業マンから今度はラボに電話がかかってきて、是非話をさせてくれというので結局今日会う約束をしていた。それで今朝、そのCYTOOの営業マン二人がオフィスに来てくれて小一時間ほど説明を受けながらいろいろと話をした。二年ほど前にフランスのグルノーブルで立ち上がった会社で、アメリカのボストン支店は去年出来たばかりだという。扱っている製品は基本的にcell culture用のmicropatternを施した特殊なプレート一つだけなのだが、そのアイデアはなかなかオモシロイ。いろいろ話しているうちに今の自分の研究における可能性が少し見えてきた。これはちょっと真剣に考えてみてもいいのかも知れないなと。もう少し具体的な実験計画を練ったらボスに話してみるかな。

2010年9月2日木曜日

Evo-Devo

今日帰り際にニッキーが「ちょっと質問があるんだけど」というので、なんか実験のことだろうなと思って聞いてみると、
「ユーはどうしてこの研究分野を選んだの?」
というなかなか深い質問だった。
「むむぅ、それは、学部生の時に色々と受けた授業や実習の中で発生生物学が一番オモシロイと感じたから。としか言いようがないかなぁ。」と答えた。
どうやらニッキーは大学院に進んでBiologyの研究を続けていきたいと思っているらしい。しかしながら、Biologyのどの分野を選べば良いのか決めかねていると。
「じゃあ、今このラボでやっているDevelopmental GeneticsやCell Biologyは好きかい?」と聞くと、
「もちろん好きなんだけども、EcologyやEvolutionary Biologyも好きなんだよ。」と。
「アーハン、じゃEvo-DevoかEco-Devoはどう?」
「エッ?ナニそれ知らない。。。」
「エエエッ?知らない?」
ということで、Evo-Devo (Evolutionary Developmental Biology) と Eco-Devo (Ecological Developmental Biology) について、その楽しさを教えてあげた。実はミーは始めEvo-Devoの勉強をしようと思ってアメリカに来たんだぜ、ということで、いくらか持っているテキストの中から一番基本的な「From DNA to Diversity」を貸してあげた。テンキュー是非読んでみるよ、と嬉しそうに持って帰ったけど、さてEvo-Devoの布教になっただろうか。

2010年9月1日水曜日

ディスクのライブイメージング

さて、ライブイメージングを考えているときにタイミング良くPNASに「Live imaging of Drosophila imaginal disc development」という論文が出てきた。Drosophilaではembryogenesisにおけるdorsal closure、germ band extension、myoblast fusion、もしくはoogenesisにおけるoocyte polarization、border cell migrationなどのライブイメージングはまぁまぁポピュラーなのだが、imaginal discのライブイメージのデータというのはあんまり出てこない。imaginal discはウジ虫の中にあって小さい上に、解剖して摘出した後あんまり長い時間培養できないんですね。

この論文では今までのex vivo culture systemを改良して少なくとも24時間、imaginal discのdirect confocal live imagingを可能にしたという。まぁどんな現象を見たいかによって撮影時間は随分変わってくる訳だが、この論文では主に変態期のwing disc eversionをコンフォーカルライブイメージで観察している。このwing disc eversionの動画、頭の中でシミュレートしていたものと大して変わりはなかったのだが、peripodial membraneをくるっと脱ぎ捨てる様子がなかなかオモシロイ。当然、このテクニックを使ってimaginal discにおける他のいろんな現象を長時間ライブで観察することが可能になりますよと。肝心のculture mediaは、Shields and Shang M3 insectum medium with 2% FCS and 0.5% penicillin-streptomycinで、さらに観察中にdiscが動いてしまわないように2.5% methyl celluloseを加えて粘性を高めたものを使用している。試してみますか。