この論文では今までのex vivo culture systemを改良して少なくとも24時間、imaginal discのdirect confocal live imagingを可能にしたという。まぁどんな現象を見たいかによって撮影時間は随分変わってくる訳だが、この論文では主に変態期のwing disc eversionをコンフォーカルライブイメージで観察している。このwing disc eversionの動画、頭の中でシミュレートしていたものと大して変わりはなかったのだが、peripodial membraneをくるっと脱ぎ捨てる様子がなかなかオモシロイ。当然、このテクニックを使ってimaginal discにおける他のいろんな現象を長時間ライブで観察することが可能になりますよと。肝心のculture mediaは、Shields and Shang M3 insectum medium with 2% FCS and 0.5% penicillin-streptomycinで、さらに観察中にdiscが動いてしまわないように2.5% methyl celluloseを加えて粘性を高めたものを使用している。試してみますか。
2010年9月1日水曜日
ディスクのライブイメージング
さて、ライブイメージングを考えているときにタイミング良くPNASに「Live imaging of Drosophila imaginal disc development」という論文が出てきた。Drosophilaではembryogenesisにおけるdorsal closure、germ band extension、myoblast fusion、もしくはoogenesisにおけるoocyte polarization、border cell migrationなどのライブイメージングはまぁまぁポピュラーなのだが、imaginal discのライブイメージのデータというのはあんまり出てこない。imaginal discはウジ虫の中にあって小さい上に、解剖して摘出した後あんまり長い時間培養できないんですね。
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おひさしぶりです。。
返信削除専門用語がたくさんで,半分以上は言われている事がわからないですが,このような方法で状態を観察して変化を見ていくのは本当におもしろそうだと思いました。
もしタラハシーにいればボランティアでもいいので,ラボに入らせてもらえたらもっと仕組みを勉強してみたいと本当に思います。
サイエンスは難しいけど,おもしろいと感じさせていただいてます。
ありがとうございます。
いつか、音楽の効果をこのimaginal discの変化で見る機会がくるような研究が本当にしたいです。。
長々失礼しました。
そう、やっぱりライブイメージのデータって心に響くものが多い気がします。理屈抜きににオモシロイんですよね。興味があれば以下のリンクにある動画を御覧になってみて下さい。これらはdiscではなくて細胞ですが、あぁ我々の体の中の細胞達もこんな風に活動しているんだなぁ、としみじみ見入ってしまいます。
返信削除http://www.youtube.com/user/CrawlingC3LL
そういや日本に一時帰国されていたんですね。ブログで楽しそうで忙しそうだった様子を拝見しました。
素晴らしい画像の情報ありがとうございます。
返信削除きれいですね。
細胞が動いている様子がすごく神秘的です。
がん細胞の動きはすごく早いのには驚きました。
色的にはEB1-GFP in epithelial cell がすきでした。
この細胞の動きがどんな意味を示すかがわかればきっと研究がおもしろいだろうなーと思いました。。
ブログ読んでくださりありがとうございます。
久しぶりのプライベートでの日本だったので楽しかったです。。
ただ、日本は暑くて。。。
でもタラハシーの暑さとは変わりないのですが、東京では人の暑さにまけてしまったようです(笑)。