2014年4月30日水曜日

精査

この数日間、フロリダから送った約250ラインのハエ達の整理をしている。マイツが潜んでいないかどうか、バイアルを一本ずつ実体顕微鏡下で精査しながら新しいストックを作っているので結構時間がかかる。今で3分の2くらい終わったけど、そのうち5本くらいでマイツを発見してしまった。まずいなぁ。。。まぁ仕方ないので、まだもう少しの間隔離部屋でマイツ除去作戦をやっていくしかない。クロスの開始は来週、札幌から帰ってきてから。

ドンちゃんのBroad

昨晩、フロリダからのメールでドンちゃんの論文が Developmental Biology にアクセプトされたことを知った。いやぁ、よかったよかった。この論文の話は、もう随分前に自分が Broad という遺伝子に興味を持ってなんやかんやといじっている時に、follicleでBroadがNotchの制御下でmitotic-to-endocycle switchに関与していることを発見したのが元ネタになっている。当時指導していたアンダーグラジュエイトのザビエルと一緒にそれを確かめたのだけど、ザビエルの卒業後にそのままお蔵入りしそうになっていたものをドンちゃんにやらせてみたのだった。実はそのおかげで、その後ドンちゃんはこのプロジェクトに随分長いこと悩まされることになったのだけど、ここまでの形にする過程で彼も色々なことを学んだのではなかろうか。夜中のラボで、しょっちゅう二人で長々とデスカッションしていたことが思い出される。

2014年4月27日日曜日

GW前半

実は今週末からゴールデンウィーク。今年は飛び石連休やけど、やっぱりGWっておっきな連休やね。アメリカにはこんな長い連休ないもんなぁ。
今週末は家でだらだらと過ごしたけど、GW後半の来週末は久しぶりに札幌へ行く予定。

2014年4月24日木曜日

一ヶ月ぶり

昨晩、フロリダの元ボスとスカイプで再会した。約一ヶ月ぶりだったけど、いつものあのオフィスに座っている彼と話しているとスクリーン越しとは言え、あそこで毎週のようにデスカッションしていたときの感覚が甦ってきた。向こうは朝の10時。彼のうしろの窓から差し込む日差しを見ながら外の景色を想像していたらちょっと懐かしい気分になった。まずはお互いの近況報告とか、ラボメンバーの話とか、いろいろと世間話をしつつ本題はやっぱり懸案の論文執筆について。こちらはとりあえず一本目の申請書は終了したので、いよいよいくつかの追加実験をしつつ原稿に取りかかりますわという話。目標は約二ヶ月後。

Glass Knife

今日は午前中にサンプルをエポン包埋。重合には三日以上かかるので、週明けまで待たないといけない。午後からは、テクのOさんにガラスナイフの作り方を教えてもらった。組織学はやっぱり職人技みたいなものが多いねぇ。

2014年4月23日水曜日

Fly Pushing, Season 2

今日で、このブログを書き始めて丸五年になる。五年間続いたっていうことよりも、始めの一年とほぼ同じペースで続けていることにちょっと感心するわ。まぁなんということもない日常を書き続けている訳やけども、これだけ続けると結構自分には良い記録になっていて、「あれっていつやったっけ?」とか「あの頃何してたっけ?」とかいう時に、ココを見ればちゃあんと書いてあるのでなかなか便利な上に面白かったりするんですね。それに、時々ただ懐かしく読み返すこともあったり、ブログがきっかけで友達ができたり、やっぱりこのブログを続けてきて良かったなぁと思う。
ということで、今後もなるべく続けていこうと思うのですが、ついにタラハシーを出て日本に帰ってきた訳やし、「Fly Pushing in Tallahassee」ていうこのタイトルはどうなのかなと。タイトルを替えるか、それとも新しく別のブログを立ち上げても良いのかもなぁとも思うけど、それもなんかメンドクサイ。なので、とりあえずこのままのタイトルでもう少し続けていきましょか。まぁタイトルは “Tallahassee” のままやけど、実は「Season 2: Fly Pushing in Mishima」になってるねんで、ということで今後ともよろしくお願い致します。

下準備二日目

今日も引き続きTEM用サンプルの下準備。いろんな溶液をメスシリンダーで測ってまぜまぜしたりするのを習っていると、なんだか学部生の頃を思い出す。固定とか浸透の待ち時間が長くて、こういう昔ながらの組織学ってやっぱりのんびりしてるなぁと、昔よく窓の外の雪景色を眺めながらやっていたパラフィン切片のことを思い出したり。でもパラフィンよりももっとじっくりやる感じやね。今日は樹脂浸透までで、明日包埋したらその後重合させるのに三日間も待つ。

2014年4月22日火曜日

TEM開始

今日から電顕のサンプル調製開始。TEMを自分でやるのは初めてだし、微細構造を見てみたいものは色々とあるので楽しみなことは多い。まず手始めに、なじみのディスクとオバリーを見てみようかな、ということで午後は久しぶりに解剖。

マイツ

そろそろフロリダから送られて来たバイアルの中で次世代のハエ達が出て来始めているので、とりあえずマイツの混入がないかスクリーニング。事前にジャッキーから、もしかしたら42D MARCMにマイツがいるかも知れんよ、と聞いていたのだが、まさにそのバイアルでマイツの一家が元気良く繁殖していた。ココでマイツが発生したことはないらしく、S先生はとっても嫌そう。ちょっと隔離して拡散しないようにしなければいかん。マイツとは関係ないけど、それにしても日本は遺伝子組換え生物の取り扱いに対する規制がものすごいキッチリしてますなぁと思う。共通機器のライブイメージ用コンフォーカルの部屋でのハエの取り扱いは申請していないということで、新規の申請とともにハエ取り紙とかを設置しないといけなかったり。ラボのハエ達も専用の部屋から出すことは出来ないので解剖とかは全部その部屋でしないといけないし、アルコール瓶に捨てたハエ達も廃棄前に冷凍処理をして確実に殺さなあかんかったり。アメリカのラボのハエ達は逃げ放題やったけどなぁ。。。

2014年4月18日金曜日

Soccer School

今日はウチの4歳がはじめて地元のサッカー教室に行ってきたらしい。本人はとっても楽しかったそうで、なにより。それにしてもチビッコ達がこんなエエグランドでやらせてもらえるなんて、さすがサッカー王国ですなぁ。自分が子供の頃は、試合でも芝生のグランドでやることなんてほとんどなかったけど。

金曜日

申請書第一弾はほぼほぼ完成。月曜日にサブミットかな。
今日は午前中にS先生と少し立ち話がてらデスカッションしたり、食堂で昼御飯を食べながらH先生に研究のことを聞いてもらったり、午後はSK博士のCRISPRに関するトークを聞いたり、なんやかんやと楽しかった。ここでCRISPRのプロジェクトが立ち上がっていることは心強いし、SK博士のフライコミュニティに対する貢献には頭が下がる思い。
昼はほぼ毎日、研究所にある食堂に行くのだが、この食堂がまたこじんまりとしているのでここでいろんな人とのコミュニケーションが生まれていきそうな感じ。この研究所の人々を見ていると、ここはみんななかなかイイ雰囲気でやってるなぁという印象。

2014年4月15日火曜日

H博士の研究紹介

今朝のラボミーティングはH博士の研究紹介。今まで自分はあんまり関わったことがない Neuroscience。なじみのないいくつかのテクニックにかなり惹かれた。こういうのは自分が見ている細胞達にも使えるかも、ていうか実際に色々やってみたくなった、ていうかちょっとやってみよう。あと、自分とは全く違う目的で全く違う細胞を見ているものなのに、一つ非常になじみのパターンが出てきた。ということで、早速なかなか面白くなって参りました。

2014年4月14日月曜日

New Office

週末ちょっと執筆活動に励んで、一応申請書の第一稿ができた。まぁプロポーザルの部分は今週まだもうちょっと改良していかなければならんけども、新しいオフィスをセットアップしつつwriting modeに入れたということで、一つの目標は達成。

New Bike

週末、注文していた新しいバイクが出来たということで、自転車屋さんに取りに行ってきた。TREKのX-Caliber 7。タイヤが今までの26インチよりも大きめの“29er”と呼ばれる29インチ。前までフロリダで乗っていたのとは乗り心地が随分違って、ちょっとフワッとした感じでスピードに乗りやすい。通勤は行き帰りとも丘を下って上るのだけど、今までより実際に距離が短いのか走りやすいのか随分短く感じた。

2014年4月10日木曜日

ハエ到着

今日の昼はラボメンバー五人でお花見ランチ。研究所を囲むように数々の桜が植えられているのだが、中でも今日ひときわ輝くように満開になっていた大きな三ヶ日桜の下でお弁当を広げた。ここはラボも研究所も町も、本当にのんびりとした雰囲気がある。
お花見ランチから帰ってくると、フロリダから自分のハエ達、三箱分(約250系統)が届いていた。タラハシーから三日間の長旅。トラッキングしているとアンカレッジを経由していたので、凍えていやしまいかとちょっと心配していたのだけども、ジャッキーが最適な状態で送り出してくれたのだろう、どのバイアルでも小さなウジ虫達が元気そうに這い回っていた。一安心。でももしかしたらマイツがどこかに潜んでいる可能性が否めないので、とりあえずはハエ部屋から隔離して様子を見る。

2014年4月9日水曜日

挨拶

今日は午前中に、同じ研究棟の下の階にあるKM博士のラボとHS博士のラボに挨拶しに行ってきた。新任の助教ということで、昨日の教授会で会議の冒頭に挨拶する機会をもらったこともあってか、お二人ともちゃんと認識してくれていたようで安心した。で、昼に食堂へ行くとちょうどKMラボの方々がいたのでそこに入れてもらって世間話をしていたら、1時になって食堂の大画面テレビでオボちゃんの会見が始まった。自分を含めさすがに皆さん興味があるのか、テレビの音量を上げてしばしその会見に見入って、そしてため息。なんだかなぁ、と。。。
午後からはようやく腰を落ち着けて申請書の構成を考える。ぼちぼちwriting modeに入ってきたかな。

2014年4月7日月曜日

getting settled

ようやく少し落ち着いてきた。二月にフロリダから船便で送った引越荷物も一昨日こちらの自宅に到着したし、家具も必要なものは大体揃ってきたかな。一昨日の土曜日は遺伝研一般公開という、年に一度市民の皆様に研究所を開放して色々と見ていただく催しがあったので、自分もさっそくモデル生物のハエコーナーで説明に立ったり。ちょうどこの時期、構内にある様々な種の桜が満開となっていて、桜を見に来る人々ですごい賑わいだった。遺伝研はこの辺りではちょっとした桜の名所なんですね。
新しいオフィスもだいぶセットアップが完了。今までいたFSUのオフィスよりも広いんだけども、結構古い部屋なのでまずは掃除から。有り合わせの机で一応 L 字型にして作業スペースに絨毯をひいてみた。なかなかイイ感じ。今日、タラハシーからハエ達が発送される予定なので、たぶん今週中には届くのかな。今週はちょっと申請書とか論文とかの書き物を始めて、この新しいオフィスでwriting modeに入っていく努力をしよう。

2014年4月2日水曜日

自宅前から

自宅前から見た富士山。雨が降った翌日はとても綺麗に見える。

着任

今日の朝、所長室で辞令交付があり、無事に国立遺伝学研究所、遺伝子回路研究室の助教に着任致しました。
桜が咲き乱れる遺伝研前の桜並木を歩きながら、いよいよ新しいステージにやってきたなぁと実感。
午前中は採用説明会ということで、なんやかんやと事務方からのオリエンテーション。で、午後は少し研究室に顔を出して、S先生や、同じくこの四月に新しくアメリカ東海岸からはるばるこのラボにやってきたKH博士と雑談。これまでとは随分環境が変わるけど、これまた楽しい Fly Pushing の毎日が始まりそうですわ。

2014年4月1日火曜日

Sakura

日本ではちゃんとこの時期に桜が咲くんですね。ということで、いよいよ明日初出勤。始動します。