2010年8月4日水曜日
まだ見えない出口
最近空いた時間を見つけては、この二ヶ月ほどの間に撮りためたwing discのコンフォーカルZスタック画像をじっくり観察している。立体像の断面をA-P軸、D-V軸に沿って端から端まで少しずつ移動しながら一つ一つの細胞の挙動に何かヒントが隠れていないかずっと考えている。今あるデータから考え得る仮説はある程度までは自分の中で固まってきているのだけども、どうしても一番重要な部分で全ての現象をコンシステントに説明する仮説に至らない。しかしながらこの観察を続けている中で、あるタンパクの細胞内局在のパターンが自分の追っている現象のキーとなっていることだけは確信を持った。後はこの細胞内局在がどのようにしてコントロールされているのか、ということを実験的に説明できれば良い。たぶんここを抜ければこのSSTプロジェクトの出口なんとちゃうのん、という予感がある。ここで基本に立ち戻って、このタンパクの局在パターンと関係がありそうな他のタンパク10種類について、wild type discでの局在パターンを比較してみることにした。この結果を見てからもう一度じっくりと考えれば良いのだが、それでも頭の中がモヤモヤモヤモヤするので昨日久しぶりにジョンピーにメールを出して今自分が考えていることを話してみた。それで今日早速ジョンピーから返事が返ってきたのだが、そこには鋭い指摘が一つと、今まで自分が考えていなかった可能性も一つ示してくれてあった。このメールを見て何やら少しだけ頭が楽になった気がする。実は今ラボの中で、自分が考えていることをあっさり理解してくれて、しかもそれに対して他の可能性を示してくれるようなヤツはいないので、ジョンピーとのデスカッションは自分にとってかなり貴重なのかも知れない。
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ジョンビーさんって面白い名前ですね。早く出口が見つかるといいですね。書き込みを見て、仕事以外のネットワークも大切だと思いました。とくに日本人は仕事一筋になりがちですからね。
返信削除ありがとうございます。そう、このプロジェクトはもう少しで出口なんですけどねぇ。最後に最難関があった、という感じです。こういう時は寝ても覚めてもこのことを考えてしまうのですが、やっぱりこうやって悩むのもまた楽しいんですね。だって、世界中でまだ誰一人としてその答えを知っている人はいないんですよ。あ、ピーは彼のラストネームのイニシャルです。
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