関空ーサンフランシスコは10時間ほどのフライトなので、やっぱり西海岸はだいぶ日本に近いなという感覚。なのだが、今回の一時帰国でここルイジアナでの生活と日本が自分の中でなんとなくシームレスにつながっている感じを持った。以前アメリカに住んでいた頃は、日本への一時帰国は一年に一度あるかないかという頻度だったけど、今回は三ヶ月ちょいだったし、また数ヶ月後に行かなければとかいう事情がそう感じさせるのかな。まぁでも時差ボケだけはいかんともし難い。
2025年4月30日水曜日
帰LFT
日曜日の午後に関空から出国して、サンフランシスコ、ヒューストンを経由して、こちらの日曜の夜遅くにラフィエットの家に帰宅。いつも通り、大体丸一日かかる感じ。フロリダにいた頃はアトランタが近かったので、アトランタがハブのDELTAを毎回使っていたのだけど、ここはヒューストンの方が近くて便利なので、最近はUNITEDを使っている。
2025年4月26日土曜日
2025年4月21日月曜日
京都
土曜日の早朝にLafayetteを出て、ヒューストン、羽田を経由して日曜の夜に大阪の実家に到着。そして昨日の午後、無事京都に到着。今回は河原町丸太町近く、鴨川に面したホテルに投宿。部屋はゆったりした綺麗な和室で、大浴場があり、朝食も素晴らしく、一階のロビーから鴨川に出て散歩できる。我ながら良い宿を見つけたもんだ。昨晩は、Yさんと二人でYさん行きつけの焼鳥屋で乾杯。とても美味しい鳥料理の数々を頂いた。
今日から三日間は、皆さんとミーティングしつつ、ラボで色々と作業をしなければ。
2025年4月18日金曜日
GMS.9~14
そういえば授業内容について、8週目までこのブログで記録していたけど、Fly Meetingのあたりから忙しすぎて記録を怠っていたので、ここで簡単におさらいしておこう。
GMS.9:Genetic interaction, Epistasis, Modifiers
HypomorphとかAntimorphとかのterminologyの説明から始まり、ハエの複眼の赤色を作る2つのパスウェイ(PteridineとOmmochrome)におけるepistasisを紹介。そして、modifier screenの例として、ommatidium R7 cellの形成に関わるsevenlessのmutantがUVライトへの走性を失っている表現型を利用したdominant modifier screeningについて。
GMS.10:Review for mid-term exam
中間試験前にこれまでの授業の復習(San Diegoのホテルからリモート講義)
GMS.11:Targeted mutagenesis and genome editing I
Homologous recombinationとNon-homologous end-joining、マウスにおけるgene knockout、トランスジェニックマウスができるようになった歴史、そしてTamoxifen-induced CreER/loxPのシステムまで。
GMS.12:Targeted mutagenesis and genome editing II
CRISPR-Cas9について。1987年にCRISPR配列が発見されてから、それがファージに対するバクテリアの免疫システムであることが分かり、このシステムを利用したゲノム編集技術を開発したE. CharpentierとJ.A. Doudnaのノーベル賞の仕事まで。
GMS.13:Clonal analysis with genetic mosaics
まずはGynandromorphから。Drosophilaで発展してきた遺伝学的モザイク解析技術について。Gal4-UASとFLP-FRTの合わせ技、MARCMとかFlp-out Gal4システムまで話した。1970年代、FLP-FRTが開発される前、A. García-BellidoらがX線によってmitotic recombinationを誘導して、各種phenotypic markerを目印にモザイク解析をしていたのは本当にすごいなと思う。
GMS.14:Application of genetic analysis
Case study I: Cell competition and compensatory cell growth ということで、これまでに学んできた遺伝学実験手法が、実際の研究でどのように使われるのかを示す例として、自分のcell competitionとCCHに関する仕事を紹介。
こうして14週間の授業を振り返ってみると、これはなかなか素晴らしいコースになったのではないかと自画自賛したくなる。古典的なメンデルの遺伝学やモーガンの染色体説から始まり、X線によるmutagenesis、バランサー染色体、C. elegans、ハイデルベルグスクリーニング、トランスポゾンの発見、P-element、エンハンサートラップ、Gal4-UAS、RNAi、トランスジェニックマウス、相同組換え、CRISPR-Cas9、モザイク解析まで、生命科学の発展の基盤となった発見や遺伝学実験技術について歴史を追いながら見ていくことによって、体系的な知識を学ぶことができたのではないかと期待。少なくとも自分はこの辺りのことを今一度しっかり勉強できて良かった。まぁ、学生からの評価はまた追々。
Spring break!
うちの大学は今日からスプリングブレイク。来週は一週間休みで、再来週はもう一週授業があるのだけど期末試験前ということもあり、論文ディスカッションの授業を一回やるだけで、もう講義はしない予定。ということで、昨日の14週目の講義が、この春セメスターのコース「Genetic Model Systems」の最後の講義ということになる。まだ期末試験があるけど、これでほぼほぼ終わったということだ。三ヶ月前に始まった当初は、週2回の授業が15週とか、全く終わりが見えず、本当にやり切れるのかという不安がかなり大きかったし、毎週この準備に追われていた気がするけど、まぁ、なんとかなったな。達成感と解放感、そしていよいよ研究の方に戻れるという期待。
2025年4月17日木曜日
Crawfish!
先週の金曜日は、Lagniappe Dayといううちの大学の大きなイベントだった。メインはcrawfish boil、つまり皆んなでボイルしたザリガニを食べるイベント。ザリガニはこの時期のルイジアナの名物料理で、ケイジャンのスパイシーな味付けがされた山盛りの真っ赤なザリガニの写真をよく見ていたので、いよいよ初体験ということでちょっと楽しみにしていた。ということで、昼にキャンパス内で料理されたザリガニをもらったのだけど、大きな袋にまぁものすごい量のザリガニ、多分100匹くらい入っているものをもらった。これが一人分というのだからすごい。大きな木の下に腰掛けてひたすら皮を剥いて尻尾の部分の身を食べた。ザリガニは、日本の池とか田んぼで見るまさにあのアメリカザリガニなんだけど、この辺りの広大なスワンプで養殖されているのだそう。そして翌日土曜日には、スーザンに誘われてクロウフィッシュホームパーティに参加。同じファカルティのAとSも来ていて、4人でこれまた山盛りのザリガニを食べた。そんな感じで今ルイジアナはザリガニの季節真っ盛り。そして今日4月17日は、National Crawfish Dayなんだそうな。
2025年4月11日金曜日
JM
数日前に、うちのBiology Departmentの大学院生JMからメールが来て、うちのラボの研究に興味があって、あなたのラボでPhDのための研究をさせて欲しいという。CVを見てみたら、大学院に入学して三年目で、これまではDr. FVのラボで培養細胞を使って抗がん剤の研究をしていたのだけど、今は他のラボを探しているんだとか。まぁ一度話してみるか、と思って昨日面接をしたところ、今まで所属していたラボは隣町New Iberiaの研究所にあるのだけど、授業やTAはLafayetteのメインキャンパスだから、行き来が大変だったんだそうな。あと、近々Dr. FVが違う大学に移籍するということも聞いていたので、多分それも他を探している理由の一つなんだろうなと理解。結構しっかりしている感じだったし、やる気もありそうだし、うちはまだたまに来るだけの学部生が二人いるだけで人手は欲しいので、とりあえず受け入れて様子を見てみるかということになった。
のだが、その面接の後、新人教員達で集まってコーヒーを飲みに行った時にその話をしたら、New Iberiaの研究所に出入りしている I が顔を曇らせて、その学生はちょっと問題があったっていう話を聞いているよと。どうやらあんまり実験をしないからDr. FVとうまくいっていなかったんだとか。あぁ、先に I に聞いておけば良かったなぁと思ってももう遅い。そんな訳で、その学生はただDr. FVと合わなかったということなのかも知れないしねぇ、とか皆んなに慰められつつ、たぶん学生の指導ということに関して自分は彼らよりもだいぶ大変な思いをしてきている気がするし、まぁちょっとトライしてみるわとということになった。
NOLA
今週月曜日は、こちらに赴任して初めてNew OrleansのWMラボを訪問してきた。前に訪問したのは一昨年の夏だから二年ぶりのはずだけど、あの時結構長居させてもらったし、ほとんどのラボメンバーをよく知っているので馴染みの場所という感じ。今回は、うちのラボのセットアップにあたって、どういうものを導入するか検討するために今一度色々と見せてもらいがてら、WMや他のラボメンバーと研究の話をさせてもらった。LafayetteからNew Orleansまでは車で2時間半くらいなので、今後共同研究とかで互いのラボを学生が行き来することも可能だよねという話になった。
そんなわけで、ラボのセットアップのために購入する設備や備品はだいぶ固まってきたのだけど、ラボの改修に関する学内の手続きは遅々として進まない。もう自分の中ではそろそろ諦めつつあって、改修は後回しで新しい設備を導入してハエ達を日本から連れて来て、来月には実験を開始させようと考えている。ということで、次考えないといけないのはハエ達の輸入に当たっての手続きか。
2025年4月9日水曜日
スーザン
なんか、先週は本当に忙しかった。と言ってもまだその忙しさは続いていて、明日は講義があるし、金曜日は「Fly Bayou」でのトークがある。先週とくに忙しかったのは、学部生のためのアドバイジングがあったから。自分が担当することになった4人の学生一人一人と、これまでの履修状況を確認して次の秋学期にどのような授業を取れば良いのかを話し合って決めるのだが、各々学年も違えばレベルもまちまちなのでなかなか難しい。そもそもまずは自分がこの大学の単位履修のシステムをしっかり理解していないとアドバイスできないのだけど、アメリカの大学を卒業していない自分にとってはシステムが複雑すぎて何がなんやらよく分からない状況だった。そんな訳でかなり困っていたのだけど、たまたま同じフロアにいるスーザン(たぶんこの学部の最年長)と廊下ですれ違った時に話してみたところ、自分が担当している学生一人一人の情報を一緒に見ながら指導の仕方を丁寧に教えてくれた。具体的に一人一人のケースについて教えてもらったことで、ようやくどうすれば良いのかが分かって、一応アドバイジングをつつがなく終えることができた。もう本当にスーザンに感謝。「Don't be bashful and ask any questions!」と言ってウインクするおばあちゃんがとても頼もしく見えた。そんなわけで、今週土曜日にスーザンの自宅で開かれるザリガニパーティにも呼んでもらったのでした。
2025年4月1日火曜日
娘のspring break
San DiegoのFly Meetingから帰ってきた先週月曜日の夜、同じくらいの時間にケンタッキーから飛行機で到着した娘とLafayetteの空港で再会して、空港に停めていた車で家まで帰ってきた。娘は先週スプリングブレイクだということで、その後土曜日までうちでゆっくりしていた。まぁせっかくなので色々と料理してあげたのだが、普段大学のカフェテリアで食べている娘は、たいがいの料理を感動して食べてくれたので作り甲斐があった。特にどこかへ出かけることもしなかったけど、町で色々と買い物をしたり、カフェでゆっくりしたり、大学の美術館を見に行ったり。と言っても、先週うちの大学はまだスプリングブレイクではなく授業もあったので、自分は結構忙しくしていた。うちのスプリングブレイクは今月18日から。ということで19日から約一週間、一時帰国します。京都滞在は21日から24日の予定。
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