2011年4月5日火曜日

学会終了

昨日の夜サンディエゴから帰ってきたのだが、今回はなんやらえらい疲れた。。。ブログを書こうとも思っていたのだが、なんやかんやでほぼ毎晩12時頃まで活動していたので毎晩部屋に帰ってきたらもう疲れ果てていて書く気になれなかった。まぁでもそれだけオモシロイものをたくさん見て、友達をたくさん作ることが出来たということでもあり、自分にとっては非常に実りのある学会となったことは確か。ポスターセッションでも毎日結構な数の人達が聞きに来てくれて、皆口々にfollicle cellのデータをオモシロイと言ってくれた。誰もが興味を持ってくれた部分はまだプレマチュアな結果なので今後さらに慎重に見ていかなければならないのだが、このみんなの反応は実は自分が想像していたものよりも随分と大きかったので結構勇気づけられた感じはあるかな。
さて、そして今回のメインイベントはなんといっても三日目の午後にあったcell competitionのワークショップだった。これがいろんな意味でドエライエキサイティングなワークショップになった。実は前日のランチタイムでもDr. EMとTI博士の激論に同席していたので、当日どういうことが起こるのかはある程度予想していたのだが、やはり本番での面白さは予想以上だった。前日に急遽発表することになったグラスゴーのDr. MVも含めてスピーカー7人の発表内容がどれも面白かったのは言うに及ばず、皆それぞれがcell competitionのメカニズムに対する独自の仮説とそれを裏付ける実験結果を持っている訳で、臆することなく他の人の仮説に相反するデータをも出してくる。中でも今後論争の的となりそうなのは、competitionにおいてloser cellはwinner cellによるengulfmentによって殺されているのか?そして本当にそれがloser cellを排除するためのメインのシステムなんだろうか?というところだろう。もちろん他の点に関しても、異なるmutantや異なるtissueであれば違うメカニズムがあるのか?もしくは共通のメカニズムは何なのか?というようなことは今後どんどん議論が盛り上がっていくことだろう。ワークショップはこうあるべきだと思うし、こうして議論が活性化されることはこの分野にとって非常に良いことだと思うのだが、自分がオーガナイザーを務めるワークショップで招待した他のスピーカーの論文を公然と攻撃したDr. EMのやり方は少々問題があったようにも思う。
cell competitionをメインで研究しているラボはまだそれほど多くはない訳だが、それでもそれぞれが皆これだけ真剣に自分たちのオリジナルな仮説を追求し、お互い熱く議論する場に居合わせたことで、このフィールドが今まさに成長し始めているのを肌で感じることが出来た。来年からもこのワークショップを続けることが出来ればと思う。きっとここから何か新しいコンセプトが生まれてくるのだろう。
そんなことで学会は終了。今この昂った気持ちのままで次の実験を考えていかなければ。

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