GMR-Gal4/GMR-Gal4; UAS-RasV12, gl[60J]/UAS-RasV12, gl[60J]
え、なんでこのmutant flyが新種になるの?と思ってしまうのだけど、理論的にはこのmutant fly lineとwild-type間には生殖的隔離が起こってしまう。つまり、GMR>RasV12はlethal phenotypeになるのだが、このmutant flyはGMR-Gal4をオンにするtranscription factorであるglassのhomozygous mutant(gl[60J]/gl[60J])になっているためにGal4の発現が起こらないのである。がしかし、このハエがwild-typeのハエと交雑すると次世代の全ての個体でこのglass mutant alleleがheterozygousになるために、GMR>RasV12がオンになって全滅するというトリック。この遊び心は感心するわ。
In summary, the synthetic species boundary described here can be reliably and predictably manipulated, allowing opening and closing speciation gates when desired, and isolates for the first time a transgenic animal from the original wild-type population. (PLoS ONE 7: e39054.)
この論文は知らなかったんですが、なかなか面白いですね。テクニックも面白いけれど、主張も面白いと思いました。初めは、「モノは言いようなだけやん」と思ったんですが、間違いなくモレノ先輩は確信犯的にこういうことを主張してそうな感じで、論文を読み終わった後は、「speciesとは」と考えさせられました。
返信削除そうなんですよねぇ。ここに載せた、この新種のmutationがどのようにして蓄積して種分化が起きたかということを示したfigureはちょっとふざけとるように見えるのですが、、、モレノ先輩の笑う顔が思い浮かびますわ。
返信削除これ、面白いですね。
返信削除生物多様性の講義で、「生物学的種概念」とかやっているので、使わせて貰いますw
お、いいですねぇ。学生達をがっつり悩ませてあげて下さい。
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