2010年1月20日水曜日

Interclonal Cooperation

今日も大学の食堂でランチを取りながら論文を読んだ。今日読んだのは1月13日付でNatureのAdvance Onlineに出てきた論文で、Dr. TXラボからのscribble mutant cellとRasV12のinterclonal cooperationに関する話。いやー、マジでオモシロかった。途中何回か食べるのを忘れて読み耽ってしまったほど。scrib mutant cellにRasV12を発現させるとアグレッシブなtumorigenesisが起こることはよく知られているが、この論文ではまず始めにRasV12を発現している細胞とscrib mutant cellが隣り合った場合でも同様な悪性腫瘍化が見られることが示される。scrib mutant cell内ではJNK pathwayがactivateされており、このJNK activationはRasV12を発現している近隣の細胞へpropagateしていく。そしてこのJNK activationによってUpdの発現上昇が引き起こされ、JAK-STAT pathwayがup-regulateされる。このJAK-STAT activationがRasV12とともに悪性腫瘍化を引き起こす、ということである。しかもこのJNK signaling propagationによる近隣細胞でのJNK-induced JAK-STAT activationが、wound healingやcell competitionにおけるcompensatory proliferationのメカニズムでもあることが示唆されている。scrib mutant、RasV12、JNK pathway、そしてJAK-STAT pathway、と出てくるのは既知のモノばかりではあるが、そこから全く新しいコンセプトが示されている。シブイ。何回も唸らされてしまった。しかし、JNK activationはどうやってfeed-forward loopで伝播していくんじゃろか?そしてJNK activationはどうやってUpdの発現をup-regulateするんじゃろか?また、scrib mutant clone内でのJNK activationはcell competitionによるapoptosisのトリガーにもなっている訳であるが、propagateしたJNK activationはなぜapoptosisをトリガーしないんじゃろか?やっぱしJNK pathwayのcell context-dependentなpleiotropic regulationは謎が多い。
で、この論文のサプリを確認しようと思ってNatureのホームページを見ていたら、今週号のResearch Highlightsに「Cancer biology: Kicking out cancer cells」というのがあったので見てみると、なんとロンドンのYF博士のラボからJ. Cell Sci.に報告された論文の紹介ではないか。あらま、いつの間に。

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