2010年1月15日金曜日

Reorientation

今日の昼もデスクワークの合間に大学の食堂で論文を読みながらランチを取った。今日読んだのは、去年の11月にCurrent Biologyに掲載されたDr. NBラボからの、cell competitionにおけるoriented cell divisionについての論文。競争に負けて死んでいく細胞に対して隣り合う勝者の細胞達が細胞分裂の方向をわざわざその死んでいく細胞の方に向き変える。このreorientationにはfatdachsousatrophinといったPlanar Cell Polarity pathwayが関与している。という話。実はこの話も去年9月のバルセロナでDr. NBが発表しているのを聞いたのだが、cell competitionとcompensatory proliferationにおけるPCPの関与は前々から自分も気になっていたところだったので、この発表を聞いたときにはホホウと思ったのだった。2007年に同著者によってCellに報告されたengulfmentに関する論文を読んだときにも思ったが、今回も鋭い観察に基づいた発想がユニークで素晴らしい。のではあるが、どちらの論文も読んでいると疑問点がたくさん出てくるのも確か。それにしても、cell competitionに限らず死んでいく細胞に対して隣の細胞が分裂の向きを変える、というこの現象に潜むメカニズムはほんまに面白そうやね。

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