2024年7月27日土曜日

Cell Division

今週の木曜金曜は、遺伝研で開催された細胞分裂研究会に出席するために、先週から引き続き京都に来ていた娘と一緒に三島へ。ちょうど一年ほど前、遺伝研を訪問していた時に偶然この研究会が開催されていたので見に行ってみたら、オーガナイザーのSH博士は、自分がまだポスドクだった頃にこのブログを通して知り合った方だった。そんな縁で、SH博士から今年の研究会にお誘いいただき、トークまでさせてもらうことになった。その筋のかなりコアな研究者が集う研究会なので、細胞分裂をテーマとしているわけではない自分がトークするのはちょっと場違いなのでは、と思いながらも大いに楽しませてもらった。細胞分裂の研究者は、細胞内の現象をあらゆる方向から分子レベルで本当に理解しようとしている、その真摯な姿勢がよく分かる。自分はそのレベルまで入っていくことが少ないので、今更ながら色々と勉強になった。染色体とか中心体の挙動をひたすら追うのもすごいし、Cohesin、Condensin みたいな核内の一分子の動きを見るとか、本当にすごいなと思う。こういう純粋に知りたいという気持ちで挑んでいる研究は貴重だ。
自分は、いつものInvasion Hotspotの話を、分裂時のIKNMが関係するものとして話した。今執筆中の論文でも、メカニズムの最後の説明はIKNMになるという議論をしているのだけど、今回トークをしてそれを確認することができた感じ。しかも、IKNMで核だけがapical側へ上がるのではなく細胞自体がbasal側から離れてapical表面で分裂するというSBF-SEMで見えた発見について、これは驚きと言ってくれた方々がいた。やっぱそうなのかもね。そうだとしたら、これを論文に書くときにきっちりとエビデンスを示す必要があるな。

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