2011年8月10日水曜日

自分の番か

どうやら今週金曜日のゼミはジャーナルクラブで自分の発表の番なんだそうだ。ということでちょっと準備せなあきません。とりあえず発表する論文は以下の二本にしてみよう。いずれも今年の二月にDevelopmental Biologyにほぼ同時に報告された論文で、基本的にはDrosophilaのimaginal discを用いた同じような実験で、tissue damageに対するregenerative growthにHippo pathwayが重要な役割を果たしているという同様の結論を導いたもの。詳細はまた後ほど、、、書く気になれば書きます。

Regulation of Hippo signaling by Jun kinase signaling during compensatory cell proliferation and regeneration, and in neoplastic tumors.
The Salvador/Warts/Hippo pathway controls regenerative tissue growth in Drosophila melanogaster.

5 件のコメント:

  1. おぉー、アツそうな論文ですね、ということで思わず書き込みしてしまいました。いつも楽しく読ませていただいています!

    regenerative growthが許容されるハエ業界はやっぱり懐が深いですね。ゼブラで、エンブリオ使って傷つけて再生を示しても、「それは再生じゃなくて、成長である。再生をするなら、大人の魚を使いなさい」と基本的に言われるゼブラ業界はやや許容範囲が狭い感じです。まぁ、ハエはアダルトで再生したくても再生しないという事情もあると思いますが。

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  2. エェ、ゼブラではそんなこと言われるんですか?
    と言いながらも実は私、昔イモリとかカエルとか使っていたことがあるのでなんとなくその感覚は分かりますけど、今やもうimaginal discの実験をregenerationと呼ぶのになんの違和感も持っていませんでした。でもやっぱり、IHラボの以前の論文でもやっていますけど、Gal4-UASで誘導するapoptosisのタイミングをGal80tsでコントロールして再生過程を見るというこの系はハエならではのシブイ実験ですよね。

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  3. ちなみに、ハエでアダルトのabdomenを使ってwound healingを見ようとした以下のような論文も一応あります。

    http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11784101

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  4. そう言えば、インタビューの時に、TNFでapoptosisを誘導するのはいいけれど、スクリーニングをすると、TNF pathwayやapoptosisのコンポーネントばっかりとれてきて、実は困るんだよね、と言っていました。そういう意味では、ゼブラで最近流行りつつあるnitroreductaseやdiptheria toxinを使う方が、より傷害特異的なことができそうですね。

    ハエでもwounde healingはできるわけですね。ただ、ゴキなど多くの昆虫が手足が千切れても再生できる中、drosophila melanogaster は昆虫で例外的に手足の再生ができないので、狭義のregenerationの研究にはdrosophilaはあんまり向いていないのかもしれません。実はその点が僕がポスドク先を決めるのに一番ネックになったのですが、結局、ハエの道具の豊富さとスクリーニングに惹かれて、IHラボを選んでしまいました。プラナリアとかゴキで再生やろうかともちょっと血迷ったりしたのですが、あまりにもツブシがきかなさそうなので、やめた感じでした。

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  5. ゴキですか。。。私は絶対ダメですわ。考えただけで鳥肌立つほどキライなのです。同じ虫でもショウジョウバエはこんなにかわいいのにねぇ。
    なるほど、でもそうやって考えると、ハエとゴキで何が違うのかを調べてみるのも面白いかも知れませんね。そういや自分は昔、イモリとカエルの再性能の違いは何なんだろうかということをいろいろ考えていました。

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